望月
どうしても、次にかける足場が見当たらなかったので、
望月に、足をかけた。
少し、力を入れて、踏み込んでみて、
強度を確かめると、十分であることがわかったので、
そのまま、進んだ。
まるっこいから、回ったりして、転げ落ちないか心配だったが、
その足場は、しっかりと闇空に固定されているようで、
移動することも、回転することもなく、
きちんと、足場としての役割を果たしてくれた。
さて、困った。
夜空には、次にかけられそうな、足場がもうない。
わたしは、満ちた月の上に、立ち尽くしてしまった。
まあ、いいか。
闇空に、わたしは、立ち往生だ。
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