この度、卒業論文として執筆した大泉黒石の伝記研究を、私家版として少数部発行いたしました。拙稿は国立国会図書館(東京のみ)、日本近代文学館、神奈川近代文学館に寄贈いたしましたので、一定期間後にこれらの機関でお読みいただけます。また、インターネットでもダウンロードが可能となっております(黒石大泉清伝 - Google ドライブ)。ブログ「大泉黒石(私)研究」(旧名「大泉黒石研究」) (http://avos.hatenablog.com/)では、拙稿に関する追加や訂正等を発信して
※本稿はGoogleマップに投稿した文章を再構成したものである。Googleマップのものはこちら(https://g.co/kgs/gfNZvv) 1.はじめに──「未開の地」の「原住民」として 茨城県神栖市下幡木(しもはたき)にある弥勒院、ここが、大正の中期から昭和の初期にかけて活動していた大衆文学・児童文学作家・俳人の淡路呼潮(本名は芳太郎、法名は興澄)の終焉の地である。 桜井均『奈落の作者』(文治堂書店、1978年)所収の「呼潮へんろ塚」によると、この弥勒院が位
蓜島亘『ロシア文学翻訳者列伝』には、東京外国語大学の学生やOBを中心に作られた雑誌『ロシア文学』についての解説がある。この雑誌は日本における露西亜文学移入の観点において重要なもので、現代に残る翻訳を残している翻訳者達も多く参加している。『日本近代文学大事典』の解説を引用しておく。 『ロシア文学翻訳者列伝』では、「大正一〇・九~?、二〇号まで確認」されているものが「第三次」、「明治四三年一〇月、東京外語在学中の米川正夫、白葉を中心に創刊され、七号まで続いた」ものが「第一次
現在、辻潤の周辺にいた或る作家の伝記研究をしている。その過程で、辻潤の全集(五月書房版)に収録されていないと思われる作品も発見したため、ここに掲げておく。ひょっとすると未発掘(?)のものもあるかもしれないが、今のところ辻潤に関するあらゆる文献を確認する余裕はないため、とりあえず「全集未収録」ということにしておく。発掘次第随時更新予定である。 現在研究している作家と辻潤の関係についても調査しているため、いずれ発表できればと考えている。 (西村賢太に関しては、「瘡瘢旅行」で
青山真治監督の初期作品に『チンピラ』(1996)がある。 これは『竜二』で知られる金子正次の遺稿をもとに映画化されたもので、同じ遺稿に基づいた映画として川島透監督による『チ・ン・ピ・ラ』があるが、青山監督のものの方がよりオリジナルに近いとのことである。主演は大沢たかおとダンカン、他に片岡礼子、青山知可子、石橋凌、寺島進などが出演している。 1,波崎 さて、ここに書き留めておきたいのは本作の感想ではなく、ロケ地についてである。結論から先に言えば、この映画に出てくる海は
高校生のとき、山岳部の夏山合宿について書いたものです。受験に備えて、ザックにべらぼうに参考書を詰め込んで行きました。当時の題は、気取って「裏劔胸裏」です。それまでの山行記は「よかったこと」を挙げて小文を書くという形式でしたが、この時は実験的に一つの山行を一つの文章にまとめてみようとしました。しかし、なかなか納得がいかず、顧問に提出した後も何度か書き直しています。 ★ 黒部に訪れたのはこれで二度目であった。去年の夏休みに家族旅行で来たのが一度目だが、予想以上の自然の壮大
高校生のとき、山岳部の秋山合宿について書いたものです。朝焼けや苔がきれいな山でした。
高校生のとき、山岳部の夏山合宿について書いたものです。霧の中の山行でした。