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源泉の向こうに、何がある?

広い露天風呂。
最高に気持ちいい。

源泉は95℃。
それが湯船に直接注がれてる。

水で薄めてないんだよね、ここは。
広いから、下流の方にくれば、だんだんと冷めて、適温になってくる。

そう、
源泉からの距離で、微妙に温度が変わる。
こんなに広いからできる、特別な温泉。

当然、日によって、冷め方も変わるから、自分のベスポジも変わる。
それを探り当てるのも、なんか、職人になった気分で心地良い。

そんな微妙な温度、分からないけど、
まぁ、そんな気分に浸れるってコト。


いやぁ…
久しぶりに来たけど、
本当に、この温泉は最高だ。


でも、何だか、今日は何だか騒がしい…
しかも、源泉に近い方が。

(熱くないのかな?)

源泉近くの底に溜まった湯の花が踏み荒らされ、漂い、
今日のお湯は少し濁り気味。


コレはコレで、またヨシっ!なのだが…
それにしても…騒がしい…


よく見ると、だいぶ、お歳の様だ。
吾先に源泉に向かうも、熱さで断念している。
みんな、身体が真っ赤だ。

(スゴいな…)


湯煙に霞んで見える源泉は、どうやら一回女湯側を通ってから、
コッチに注ぎ込まれてる様だ。


(まさか、あのオジイさん達、
 あの源泉の隙間から女湯、覗こうとしてるのか?
 あんなに小さい隙間なのに?!
 仮にたどり着けても、源泉のそばなんて誰もいないでしょ…)

(アホだ…
 アホだけど…
 気持ちは若いのかなぁ…
 最近、燃えるコトも無くなってきたし、なぁ…
 ある意味、羨ましい…カモなぁ…
 限りなく、アホだけど…)


ん・・・?

気のせいか、
オジイさん達が…若くなってる?

だって、
あの人は…髪が…ふ、増えてるよね?!

き、気持ちを若く持った。。。だけで?

最後までお読みいただき、ありがとうございました。 これからも、よろしくお願いしますっ!