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DTM微課金勢の僕がお勧めしたい無料プラグインまとめ(音源編)


前置き

僕は趣味でDTMをしていますが、そこに懸けれる予算が潤沢という訳では無いので、出来るだけお金を沢山使わずに楽しみたいと思っています。

そこで、常日頃から無料プラグインにお世話になっているのですが、昨今の無料プラグインは有料のプラグインと遜色無い物もあり、検索すれば大抵の物は揃えられる良い時代になりました。

勿論、有料の物は利便性やクオリティー面でお金を払う価値があり、特に音源においては無料では敵わない部分があるのは事実です。
でも、少ない予算で何とか工夫するというのも微課金DTMの醍醐味の一つなので、少し不便な所さえも楽しむ事が出来ています。

そこで今回は、そんな僕がお勧めしたい無料プラグインを紹介したいと思います。
想定したよりも記事が長くなってしまったので音源編とエフェクト、ツール編に分けたいと思います。この記事では音源編を。
合わせてエフェクト、ツール編も読んで頂ければ幸いです。

コンセプト

但し、「○○音源 無料」等で検索して上位にヒットする所謂ド定番のプラグインについては他に詳しく解説している方が沢山いらっしゃいますのでここではあまり詳しくは触れず、思ったより知られてはいないけれど個人的にお勧めしたいプラグインを中心に紹介したいと思います。

尚、僕が実際に触った事のある物を紹介するのでバンドサウンド系のプラグインが中心となります。
それと、Kontakt フルバージョンを必要とする物は完全無料というには少し微妙な気がするので今回取り上げません。

音源のレビューや紹介の類で一番知りたいのはどんな音がするかだと思うので、できるだけ音が聴ける動画を埋め込んでいきたいと思います。

エレキギター音源

無料エレキギター音源のド定番といえば Unreal Instruments さんの
Standard Guitar と METAL-GTX 、シングルコイルピックアップのギターで言えば IMPACT SOUNDWORKS さんの Shreddage 3 Stratus Free が有名ですね。

はい、ド定番にはあまり触れないと書きましたが、エレキギター音源については、無料音源を色々試しましたがド定番が強すぎて、もうそれで満足できなければ高級有料音源に手を出すしかないといった状況です。

METAL-GTXについては以前僕もキースイッチについての動画を作っていますのでよろしければそちらも参考にして下さい。

エレキベース音源

こちらもエレキギターと同じくド定番が強すぎ状態ですね。
あれ?この企画大丈夫?早くも不穏な空気が漂ってまいりました。

無料エレキベース音源は IK MULTIMEDIAさんの MODO BASS 2 CS が最強と言ってしまって良いと思っています。選べるベースのモデルが一つとは言え様々な奏法にも対応してるし、弄れるパラメーターも多いので柔軟な音作りができます。

以前にその辺についての記事とキースイッチについての動画も作ったのでよろしければそちらも参考にして下さい。

しかし、ここでもう一つ強力なエレキベース音源と言えば Standard Guitar でお馴染みの Unreal Instruments さんの Standard Bass があります。
こちらの音源は Standard Guitar と同様に様々な奏法に対応しており音も良いのですが、思ったより使用されている方は多くない様に思いました。
MODO BASS 2 CS と比べると音は硬め。ハードロックやメタルに向いている音源だと感じました。

アコースティックドラム音源

無料アコースティックドラム音源と言えば長らくの間 MT Power Drum Kit 2 SSD 5.5 FREE がド定番でしたが、近年では選択肢も増えて来ました。

新定番となりそうな音源をサラッと紹介すると

BFD player
定番ドラム音源のBFDと同じメーカーから出ている無料音源。
超リアル志向のBFDのコンセプトとは少し異なり扱いやすさに重点を置いた印象です。

MODO DRUM 1.5 CS
IK Multimedia さんからリリースされている同音源の機能制限版。
シンバル以外の音色はフィジカルモデリングになっているのが特徴です。

KRIMH DRUMS - FREE
BOGREN DIGITAL さんからリリースされている同音源の機能制限版。
メタル向けのツインバスドラム音源として貴重です。
但しこちらはミキサーへのアクセスやパラアウトは制限により不可となっています。

そして、個人的にお薦めしたいのは
MLSoundLab さんがリリースしている ML Drums の機能制限版
ML Drums Free です。

こちらの音源は特にメタルに合いそうな音色です。特にスネアの音は抜けが良く気持ちのいい音がします。

但し無料版では、タムがミッドタムとフロアタムしか無く、シンバル類も少ないです。
楽曲で使用するとなると足りないパーツは他の音源でカバーする事になると思いますがそれでもお勧めしたい音源です。

アコースティックギター音源

無料アコースティックギター音源で検索を掛けると必ずと言って良いほどヒットするのは Ample Sound さんの Ample Guitar M Lite Ⅱですね。
無料アコースティックギター音源としては使い易さ、音質共に良くコードバッキング専用のモードがあったり、ミュート奏法の音色が使える事もアドバンテージになっていて、総合的に他の追従を許さない状況が長らく続いています。

しかしながらこちらの音源、無料版は基本的に指弾きの音色なので(ベロシティー値最大ではピック弾きのような音がする気がします)賑やかなストラミングよりもアルペジオ的なアプローチが得意だと思います。

Ample Guitar M Lite Ⅱが強すぎて他があまり目立ってないように思いますがバッキング用に良い音がする音源で、以前の記事でもチラッと取り上げた事のある音源を2つ紹介します。
いずれの音源も複合音源の1つの音色なので余計に目立ちにくいのかもしれません。

1つ目は OrchestralTools さん の SINE Player で使用できる Strand というアコギ音色です。
奏法こそミュート音色などはありませんが、スチール弦とナイロン弦の音色があり、どちらも良い音がします。

また、SINE Player で使用できる音色がいくつか有り、いずれもクオリティーが高いのでお勧めです。
エレキベース音源の所では紹介しませんでしたがエレキベースの音色やピアノ、ストリングスの音色もあります。


続いては有名な総合音源の Sample tank 4 の無料版の中のアコギ音色の
Steel String F という音色です。動画はコードストラミングですが、単音弾きの音色もあります。

以上の2つの音源にはコード演奏版が存在しますが、ストロークパターンやコードの種類が限定的なので、単音弾きの音色を以前にも記事を書いた
Utsbox MIDI Tool2 と合わせる事でコードストラムやアルペジオの入力が簡単に運用できるでしょう。以前に書いた記事はこちらです。

アコースティックピアノ音源

世の中の音源で有料無料含めて最も多くリリースされている音源はピアノ音源では無いでしょうか?

音が良い無料ピアノ音源と言えば僕も自作曲で使用した事のある
HAMMERSMITH FREE が有名ですね。
こちらは Kontakt player で使用できます。

もう1つ有名な音源
1928 VINTAGE GRAND STEINWAY も非常に良い音がします。
こちらは Kontakt 用の音源もありますが、SOUNDPAINT というエンジンで動作するタイプもあり、こちらは SOUNDPAINT エンジンと音色どちらも無料です。また、同サイトには同じエンジンで動作する無料音色がいくつかあり、どれもクオリティーが高いのでそちらもお勧めです。

さて、ピアノ音源の使用目的としては書き出しの時にはミュートしているけれどコードガイド的に白玉で鳴らしていたり、主旋律のメロディーを考える時に仮メロで鳴らしてみるといったスケッチ的な使い方をする場合もあると思います。
そういう時にはわざわざ高音質の重たい音源ではなくて軽い音源の方が良い場合もあります。
そういった目的であればDAW付属のピアノ音源で十分なのですが、僕がそういった時に使っている音源を紹介します。

DPiano-A

こちらは容量も動作も軽くて聞き取り易いので何かと重宝しています。

オーケストラ音源

無料オーケストラ音源でド定番なのは SpitfireAudio さんの
BBC Symphony Orchestra DISCOVER ではないでしょうか?
あと、定番物の無料オーケストラ音源で有名なのは Kontakt Player で使用可能な Project Sam さんの The Free Orchestra 1,2 もありますね。
そして定番物の3つ目は Vienna Symphonic Library さんの Free Instruments 等があります。

そして、高音質ながらもそこまで知名度が高く無い音源の Versilian Studios さんの ORCHESTOOLS があります。
VERSILIAN STUDIOS CHAMBER ORCHESTRA を略してVSCOと呼ばれることも多い音源です。
こちらの音源、サウンドフォント版や Kontakt 版もありますが今回はオリジナルエンジンで動作するものを紹介します。

こちらの音源、音は良いのですが導入までのリンクが少し解かり辛いのと、UIが一見複雑そうに見えて取っつきにくいのがそこまで知名度が無い原因なんでしょうかね。

そんな VSCO ですが、各セクションやソロ等に小分けにしたVSTバージョンが存在するので個人的にはこちらが使い易くてお勧めです。

VST版は bigcat Instruments さんでダウンロードできます。

ドラムサンプラー

こちらは音源というよりはツールの類になるのでしょうが、トリガーに対してサンプルのオーディオファイルを割り当てて演奏するタイプの音源です。

ドラムサンプラーとは言っても効果音的なサンプルを読み込んで使う事もできるので1つ持っておくと何かと重宝すると思います。

Decomposer さんの Sitala というドラムサンプラーがシンプルで扱いやすいのでお勧めだったのですが、こちらはフリー版が無くなってしまいました。
特徴として、こちらのプラグインは標準で808のキットが内蔵されている事と、DAWのピアノロール画面でドラムマップを使用した時の様に鍵盤がサンプル名になってくます。
しかも、サンプルを入れ替えたり、トリガー名をリネームしたりするとピアノロール状の鍵盤にもそれが反映されるのです。

鍵盤がサンプル名になる

フリー版の唯一と言って良い不満点はサンプルを置いてあるフォルダのサンプルを取り込むまではプレビューする機能が無く、外部のオーディオファイル管理ソフトでプレビューしてからこちらにD&Dする方法を取っていました。

そして、機能的にはほぼ同じで、不満点であったサンプルプレビューの機能があるのがこちらの Apisonic Audio さんの Speedrum lite です。

Speedrum liteのUI

こちらはフォルダ内のサンプルを取り込む前にプラグイン内のファイルビューアでプレビューする機能があり、お気に入りのサンプルフォルダを10個まで登録できるので外部ソフトを立ち上げる必要が無くて便利です。
但し、こちらは Sitala の様に鍵盤をサンプル名にする機能は無いようです。

さいごに

いかがだったでしょうか?
このほかにもネット上には多数の無料音源が存在していて有料音源には無い特徴的な音源も沢山あります。
僕は暇さえあればお宝探しの旅に出ています。

ここで紹介されていないけどお勧めの音源がある方は是非コメント等で教えて頂けると嬉しいです。

それと、今回紹介しなかった Kontakt Plyaer 非対応 の無料音源ですが、それらを含めると無料音源の選択肢がさらに広がります。
最初に課金する音源として一推しはなんだかんだ言ってKontakt になっちゃいますねぇ。
Kontakt を買ってみようかとお考えの方はこちらの記事も読んで頂けると参考になるかも知れません。

最後まで読んで頂きありがとうございます。
また、あわせてこの記事の続編であるエフェクト、ツール編も読んで頂ければ嬉しいです。


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