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家に籠もり,本を読もう  SF編

かつてどこかの有名な劇作家が「書を捨て、街に出よう」と言いました。そして今や僕たちは「家に籠もり、本を読もう」という事になっています。

というわけで、初心者向けに独断と偏見で本を紹介していくシリーズのSF編です。玄人の方はそっとブラウザバックすると幸せになれます。

海外SF編

『星を継ぐもの』ジェイムズ・P・ホーガン

まずは、ハードSFの傑作ジェイムズ・P・ホーガンの『星を継ぐもの』です。本作はSFと言っても聞きなれない技術用語は出てこないので、安心してください。現在よりちょっとだけ、簡単に惑星探査できるようになった近未来を舞台にしています。

冒頭、月の探査チームはとんでもないものを見つけます。
5万年前に死んだと思われるヒトの死体です。

なぜ、5万年も前のホモ・サピエンスの死体が月に.....?_
本作はその謎を解き明かしていく物語です。5万年前いったい月で何がおこったのか? 聞いただけでわくわくしますね。

1巻ごとに完結していますが、3部作になっていますので、全巻読むことをお勧めします。(全巻読むとすべての伏線が回収されます。)


『ソラリス』 スタニスワフ レム

続いては、ポーランドの巨匠レムの『ソラリス』です。

本作は、宇宙飛行士と「ソラリス」と名付けられた惑星を覆う海との対話を描いた物語です。といってもよくわかんないと思います。ソラリスでは、この海が知的生命体のように振る舞い、人類に語りかけてくるようなのです。

知的生命体?との接触を通して、人類とはなにか、愛とはなにかを語りかけてくる小説です。少し哲学的な話もでてきますが、小難しい話が好きな人にはたまらない作品です。

本作は映画化もされており、そちらも名作です。小難しい話が苦手な人は映画を見ても楽しめると思います。


『三体​』 劉慈欣

昨年度、日本SF界隈を席巻したのが劉 慈欣の『三体』です。アジアの作品として初のヒューゴー賞長篇部門を受賞した超話題作です。本国では2000万部売れてるとのこと...!

正直、あらすじを書こうとするとすぐにネタバレになってしまうので、全くかけません。言えるのは、第1巻は「三体」とは何か? がミステリーとして進んでいくことです。

とにかく、最初から最後まで面白いです。しかも『三体』は3部作で、次巻はもうすぐ発売のようです。今、一番熱いSF小説であることは間違い無いです。


日本SF編

『果しなき流れの果に』 小松左京

日本SF界の巨匠・小松左京の傑作『果しなき流れの果に』です。本作は、日本SFの金字塔であり、オールタイム・ベストでも度々1位を獲得している作品です。

6千年前の古墳から、奇妙な砂時計が発見されます。それは無限に流れ続ける砂時計でした。砂時計に巻き込まれた人々は次第に行方不明になっていきます。この砂時計から始める物語はいつのまにか宇宙を超え、時を超えていきます。

初めて本作を読んでときは、この作品のスケールの大きさに驚かされました。そのスケールを描きながらもなお、一人の人間の人生を描き出すという非常に稀有な作品です。

『ハーモニー』 伊藤計劃

続いて紹介するのは、フィリップ・K・ディック特別賞を受賞した伊藤計劃の『ハーモニー』です。舞台は人類がウイルスによる災害に遭遇後、極度な健康監視社会となった世界です。

人々は「watch me」という医療システムによって管理されています。そこでは、健康に害を及ぼす行為は禁止され監視されています。その世界で自殺を試みて、生き残ってしまった少女と死んでしまった少女の物語です。

『ハルヒ』への猛烈なオマージュから始まるこの作品は、いつの間にか人間の意識といった哲学的問いへと読者を誘います。現代の日本SFの旗手とされながらも、夭折した著者の代表作をぜひ読んでみてはいかがでしょうか。

『銀河英雄伝説』 田中芳樹

最後に紹介するのは、スペースオペラの傑作『銀河英雄伝説』です。なんと、シリーズ発行部数は1500万部を超える超大作です。

本作はさながら歴史小説のように展開します。人類は宇宙に進出して久しく、銀河系のほとんどにその居住区を広げています。銀河系は銀河帝国と自由惑星同盟とに二分されています。

物語は銀河帝国のラインハルト・フォン・ローエングラムと自由惑星同盟のヤン・ウェンリーの2人の英雄を中心に回っていきます。

本作は様々なSF的ガジェットや未来技術が登場しますが、重きはそこにおかれてはいません。(SFマニアにはあまり受けないかもですね)むしろ、描かれるのは戦闘の裏にある政治哲学であり、戦争哲学です。

実はアニメ化もされており(リメイク版は全くおすすめしません)、こちらも豪華な声優陣による名作となってますので、そちらもオススメです。


今回は、「家に籠もり、本を読もう」シリーズの第二回でSF小説を取り上げました。今この時期だからこそ、SF的想像力が必要なのかもしれません。

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