Unipos(ピアボーナス)を見くびっていた話
書こうと思ったきっかけ
そもそも私はピアボーナスというものの存在自体知りませんでした。
初めて知ったのは、知り合いの知り合いがUniposというサービスの開発に関わっているという話を聞いたときでした。
Uniposは組織に導入して、従業員同士がピアボーナスを送り合えるWebサービス、及びアプリです。
ピアボーナスやUniposの仕組みについては後述します。
で、Uniposの存在を知ったときの私の印象としては、正直猜疑心が強かったというか、大きな効果の見込める仕組みではないような気がしていました。
私は数ヶ月前から新しい職場で働き始めているのですが、そこがUniposを導入していました。
で、実際使ってみるとこれはすごくいいものだと思いまして、すっかり手の平を返すこととなってしまいました。
ということで今回、ピアボーナス、というかUniposのいいところを自分なりに整理して書いてみようと思いました。
他にもピアボーナスを実現するSaaSはいくつかあるようですが、私はUniposしか使ったことがないので悪しからず。
ピアボーナスとは
ご存知ない方もいるかも知れないのでピアボーナスの説明を、Uniposのサイトからまんま拝借してきました。
要するに、仕事において誰かに感謝を伝えたいときにポイントつきのメッセージを送ると、ポイントに応じて送られた人の給与に上乗せされるみたいな感じです(Uniposに関しては給与以外にもギフト券、寄付、社内表彰制度に反映することもできるようです)。
Uniposの使用イメージ
毎週月曜日、従業員に「今週送れるポイント」が付与される(弊社では400ポイント)
業務の中で誰かに手伝ってもらった、1on1してもらった等、感謝を伝えたいタイミングでUniposを開き、「送りたい相手」「メッセージ」「ポイント」を入力してピアボーナスを送信(例:田中さんへ 不具合調査を手伝ってくれてありがとう! 39pt)
使ったポイントは送れるポイントから消費される(0になるとその週は送れなくなる)
Uniposの画面ではもらったピアボーナスに対してスタンプでリアクションができたり、他の人が送ったピアボーナスに拍手ができる(拍手した場合、ピアボーナスを送られた人へポイントが届く)
新しい月になると先月分のポイントに応じたインセンティブがもらえる(弊社の場合は1pt -> 3円換算でgifteeのeギフトとしてもらえる)
ざっくりとした説明はこんな感じですね。
例えば1週間で400ptピアボーナスをもらったとして、1ヶ月(4週間)で1,600ptとすると、4,800円分のeギフトとしてiTunes、Google Play、Amazonのギフトコードに変換することができます。
Uniposを使ってみての感想
※ここでは導入、運用コストによる影響には触れません。そもそも私からは見えない範囲となるので。
ポイントがあることで感謝を送りたくなる
これが本当に大きいと思います。
インセンティブがあることにより、感謝を送ることに言葉以上の意味が生まれるからだと思います。
ちなみに敢えて説明を割愛しましたが、月曜日に付与されるポイントは日曜日にリセットされます。
つまり貯めておいてもいいことはなく、送った方が得です。
この、ポイントが繰越でないことも、積極的に感謝を送りたくなる心理状態に影響していると思います。
貢献と感謝の可視化
普段業務をしていてよく見えるのは、自分と関わりの深いメンバーだけになりがちだと思います。
そして、リモートワーク中心になってそれが加速しているように見えます。
同じチームでも、その日一度もチャットや会話をしないで過ごしてしまうメンバーもいると思います。
朝礼や夕礼でなんとなくやっている業務のことがわかっても、誰とどんなやり取りをしてどんな課題を持っているのか把握しきれないところはあります。
私は恐らく日に3, 4回くらいはUniposを見ているのですが、Uniposでは送られたピアボーナスがタイムライン形式になっており、誰が誰にどんな感謝を送っているのか見ることができます。
それによって、「あの人の最近の勢いはすごいな」とか「この人はこまめに色んな人にポイントを送っていて、関わる人が多いんだな」とか「あの人が感謝されている業務、自分が苦手なとこだから今度聞いてみよう」とかが見えてきます。
なんかすごく都合のいいことを書いている気がしてきたんですが、実際そうなっています。
めっちゃピアボーナスもらっている人を見ると自分も頑張ろうってなるし、他人が送っている内容を見ると「たしかにそういう感謝もあるな、自分も送るようにしよう」ってなります。
他チームの状況や感謝、困りごとも見えてくる
Uniposのタイムラインは組織全体のピアボーナスが見えるので、他チームで送り合われている貢献と感謝も見えるようになります。
そうすると、「あのチームで困っている内容、うちのチームで力になれるんじゃないかな」とか、「あの人色んなチームから感謝されててめっちゃすごいな」といった感じで、細かい業務まで見えなくても誰が活躍していて何に取り組んでいるかくらいは見えてきます。
リモートワークが増え、Slackなどのチャットツールを導入している会社は多いと思いますが、それでも他チームのチャンネルに漏れなく参加してやり取りをしっかり見れている人はそんなに多くないと思います(会社の規模によってはそれだけで業務時間終わりそうですね)。
それでもUniposを見ていると自分のチーム以外でもある程度感謝と貢献が見えてくるので、リモートワーク中心になっている今だからこそ効果の高いツールだとも思います(ちなみにUniposはSlack連携ができるのでわざわざUniposを開かなくてもタイムラインを見ることができます)。
またそれによって、「うちの会社めっちゃ感謝飛び交ってるじゃん、雰囲気いいじゃん」という気持ちにもなります。
前述の通り、送らないと失効するポイントだから送られていることもあるかも知れません。それでも感謝する相手と内容がない限りは送られることはないので、結果的に雰囲気のよさ、風通しのよさには繋がっていると思います。
だからといって、躍起になってピアボーナスをもらおうとはなりにくい
冒頭のピアボーナスの説明で「少額のインセンティブ」とありましたが、ここが上手いポイントだと思います。
例えば弊社での1pt -> 3円換算という計算で考えます。
毎日40ptのピアボーナスを4人からもらって、それを毎日(20営業日計算)すると3,200ポイントで、最終的に9,600円になります(そこそこ大変だと思います)。
これが、めっちゃ頑張ったら50,000円くらいになるとかだと話は変わってくると思います(あくまで私の金銭感覚になってしまいますが)。
なんというか、貢献の目的がチームや会社のためではなく、ピアボーナスのためになってしまうと思います。
この、「もらえたら嬉しいけど躍起になって荒稼ぎできるほどではない」というバランスがよくできてるなぁと思いました。
あとがき
本当は他にもいくつか書きたい要素はあったんですが、だいぶ長くなってしまったのでここまでにしたいと思います。
前後編に分ければよかったんですが、Uniposに対する熱い思いが止められず一気に書き切ってしまいました。
人に感謝を送る習慣がつき、誰かに貢献したくなる、頑張った分ちょっとだけご褒美があって、周りの感謝が見えるようになる。
すごくいい仕組みだと思いました。
Uniposの導入、ご検討ください(回し者ではない)。
そしてUnipos様、ご縁があったらご一緒させてください(宣伝を忘れない)。
それではお読みいただきありがとうございました。
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