悪役列伝⑩(甘粕 景詩)
今朝、買い物に行ってたんですが、会計のときに札出そうとしてレシートを出してしまった私、トマリです(苦笑)。
それはさておき、今回も4月あたまから続いているシリーズ、悪役列伝、その最終回と参りましょう。今回の悪役はこちら。
甘粕 景詩さん。悪役と呼んでいいかは作者の私も少し悩むところですが、どのみち解説しておきたいキャラクターではあるので、今日もやっていきましょう。
例によって説明が後回しになりましたが、この記事は、YouTubeにて投稿中のノベルゲーム風動画『The Biker』の内容を、作者の立場からコメントしたものです。以下の記述にはネタバレを大いに含みます。予備知識なく見たいという方は、下記のURLからどうぞ。
(https://youtube.com/channel/UCMyqNfRWZnM5iMojClUX-gw )
①概要
EPISODE-01から登場していた、甘粕 景詩。彼は物語の舞台〈新京市〉での警察署長を務める人物です。
基本的には温厚なのですが、〈バイカー〉に対して厳しい対応を取る場面もままあり、特に但馬 義治とは度々対立しました。
大きな動きを見せたのは、EPISODE-10より。彼は斧 深雪という人物の処遇を巡り、〈白沢フーズ〉と〈AON〉という2つの組織に潰し合いをさせようと画策し、
その最中、2年来の因縁がある2人の人物と対峙した末、ある戦略に基づき、「緩やかな自殺」と評される最期を遂げるのです……
②プロフィール
甘粕は聖リタホームという施設で育った孤児です。彼の両親もまた警察官で、殉職してしまいました。
そんな彼が新京警察署の署長になったのは、2年前。先代の竹俣 立夏の死に伴い、起こった混乱を収めて、副署長から署長代行、そして署長という順で出世していきました。
甘粕に対する評価は、けして高いとは言えません。敵からは勿論、味方からも但馬の他、副署長の柿崎が懸念していたように、必ずしも良く思われていた訳ではありませんでした。
③性格
誰に対しても敬語を崩さない紳士的な人物ながら、糞や尿の類いを使った料理・飲料を振る舞うようなイタズラ好きな一面もあります。
前署長・竹俣を「アンティーク好き」と評した甘粕ですが、彼もまた落語好きという古風なところもあり。
しかし、何より甘粕 景詩を象徴するのは、その責任感の強さというか、無欲というか。目的の為なら、自分を犠牲にすることも止むなしとする。署長になるとなったときでさえ、「自分より適任者がいれば譲る」と平然と言い放っています。
④能力
さて、ここまで甘粕さんに「悪役」という要素は特に感じなかった、という方も多いと思います。そんな彼を「悪役」にカテゴライズしたのには、勿論理由がありまして。それを本項では掘り下げていきます。
彼は警察署長であると共に、劇中に登場した〈神の子の受難〉という宗教組織の会員でもあり、そこで〈タダイのユダ〉という人物に擬せられた〈守護聖人〉という特殊能力〈ワンダー〉を持つ人外の存在でした。
彼の能力は、攻撃の跳ね返し。その行為を甘粕は、〈聖骸布〉と〈聖痕〉に準えて説明しています。他にも〈守護聖人〉はとにかく耐性が高く、〈アダマント〉を用いない攻撃では傷さえ付けることは出来ません。
⑤あとがき
いかがでしたか。悪役列伝というシリーズの最後に相応しい内容だったかは自信が持てませんが、彼を紹介する機会が出来たのは良かったと思います。甘粕さんが死んだ後は、作者の私もしばらく引きずりましたし。
終わりに次回の話をしますが、実はまだ何をするか悩んでまして。ともかく14日をお待ちいただければと思います。では。
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