クソジジイが白杖の女性突き飛ばしてた

怒りに震えながら書いた文章です。乱文ご容赦ください。

今日の通勤中の駅構内での出来事です。

その駅は、乗り換えに利用している駅で、どの時間帯でも混んでいます。
前をしっかり見ていないと人にぶつかってしまうような駅です。

今日も混雑の中歩いていたら、前を歩いていた人たちが、白杖の女性を避けつつ追い越しながら歩いていました。

白杖の女性は点字ブロックの上を歩いておらず、杖をトントンしながらゆっくり歩いてました。

その時ちょうど、別の路線が到着したようで、向かいからも人が大量に歩いてきました。
なんとなく人の流れが出来ている中、その女性は人の流れに逆らう方向に歩いていました。
ほとんどの人は白杖の存在に気付いて、その女性を避けていたのですが、向かいから歩いてきた男性（以下「クソジジイ」）は白杖に気付かないまま、女性の顔の目の前まで、避けずに真っ直ぐ進んできました。
女性の顔とクソジジイの顔の距離が、10〜15cmくらいのところまで、クソジジイは突き進んできていました。
あともう少しでチュウしちゃうんじゃないかという距離。
「あっ」と思った瞬間、そのクソジジイはなんと、白杖の女性のウエスト、くびれ、脇腹の部分をガシッと掴み、その女性を横にどけたのです。

女性は訳も分からず横に飛ばされましたが、そのまま前に進んで行こうとしていました。

私はその瞬間、頭の中に２つの選択肢が浮かびました。

選択肢１
クソジジイに飛びかかり、
「てめえの血は何色だ！！！！！！！！！！！！」
と叫びながら両手の拳の骨が砕けるまでクソジジイを殴打し、その光景がTikTokで全世界に晒される。

選択肢２
女性の安全確保

私が選んだのは選択肢２でした。（脳内は選択肢１）
私は女性に駆け寄り、
「一緒に行きますか？」
と横から声をかけました。
女性は「いいえ、大丈夫です。ありがとうございます。」と言いました。
私は少し呆気に取られながらも「1人で歩きたいなら良いか」と思い、その場を去りました。

私はその後の電車の中で、あまりにもみじめで情けないと思い、涙が出てきました。

何も出来ない自分が情けないのと、その女性が普段からあんな思いをしながら歩いてるのかと想像し、そんな場面を実際に目の当たりにして、悲しくて虚しくて涙が出てきました。

私は普段から白杖の人が危ない感じで歩いていたら必ず声を掛けています。
私の弟が眼のガンだったので、目が見えない人がいると、なんとなく視界の端にとらえて、余計なお世話ですが勝手に心配しています。

声をかけた回数は数え切れないけど、いつも緊張します。
頭の中でシミュレーションします。
声をかける方向や話しかける内容など、ある程度考えます。
でも今日はそれどころではなく、「一緒にいきますか？」と抽象的な声掛けをしてしまいました。
後から、もう少し気の利いたことを言えばよかったと悔やみました。

せめて、「点字ブロックの上まで行きますか？」とか「改札の外まで行きますか」とか、なんかもっと良い言い方があったとおもいました。

あと、私は女性に断られた時、呆気に取られて無言で去ってしまったのも反省しました。
「そうですか、それではお気をつけて」くらい言えれば良かったと思いました。
しかも、何もしていない私に「ありがとうございます。」とまで言わせてしまいました。

あの女性は「今日は嫌な日だったなあ」と思いながら今日を終えるのかな。そう考えると、悔しくてむなしくて・・・やるせない。

そしてあのクソジジイ
あのクソジジイは、絶対にあの女性の目が見えないことに気付いていました。

なぜならば、私が声を掛けた女性の顔を見れば、女性の目が不自由なのは明らかだったからです。

クソジジイは眼前で、その女性の目をハッキリ見た後に、その女性を突き飛ばしていました。

身障者は、普段あんな思いをしながら生きているのかと思うと、情けなくて情けなくて、どうしようもない気持ちになります。

私は、自分にできることをしていくしかないけど、今の自分に出来ることが少なすぎて、ちっぽけな自分にもウンザリします。

気持ちの整理はできないまま、しないまま、このみじめさを心に刻んで、自分に出来ることを増やしていこうと決意しました。

おわり