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【詩】朝未だ来、継ぎ接ぎの夜に

陽の当たらない誰かのために
痛みの少ない月明かりで
やけどしたような心を
青白く冷ましていく

眠れないのは
ただ夜に留まりたいから
それでもうつろいの中
紙芝居みたいに
わかりやすい幕切れじゃないけれど

朝が来る前に
整える心の調律
翻る風景に私を探す
朝が嫌なんじゃない
夜が好きなだけさ

さあいってらっしゃい
つぎはぎだらけでも
あなたはとてもきれいだよ

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