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ルーチンワークの家事

ルーチンワークとは、毎日のように行なう定型業務のことです。

席に着いてPCを立ち上げる。メールや伝言をチェックする。電話が鳴ったらとる。来客があれば対応する。打ち合わせや商談のアポをとる。日報で報告する。

掃除、洗濯、炊事、買い物といった家事も、毎日行うルーチンワークです。

在宅勤務になって家に毎日いるのに、家事をしない夫がいるそうです。家で会社の仕事ばかりなパパは、家事を「自分のルーチンワーク」にすればいいですよね。

洗剤やトイレットペーパーの在庫を確認し、不足分を買い足すのは総務部のルーチンワーク。

食材の旬と市場価格をチェックしたうえで今夜のおかずを提案するのは、マーケティング課のルーチンワーク。

ルーチンワークなので、あえてアピールする必要はありません。ルーチンワークは何事もなかったかのように、クールに処理するのがカッコいい。

「洗濯もの畳んどいたで」「皿は洗ったから」とドヤ顔する夫がいるとしたら、「コピー取りました!」「電話とりました!!」といちいち報告する新入社員と同じレベル。

「家事をしていますか?」と既婚男性に問いかけると、「ゴミ捨てはしている」と答える方が多いです。

ゴミ捨ても立派なルーチンワークですが、よくあるゴミ捨てのスタイルは、朝出勤するときに玄関で妻にごみ袋を渡されてゴミステーションに持っていく。

それは、ゴミ捨てではなく、ゴミ移動

本来のゴミ捨ては、燃えるゴミの日には家中のごみ箱を回収し、シンクやお風呂場の排水口に詰まった汚れをぬぐう所までやって作業完了。分別の曜日を暗記するのは言わずもがな。

ルーチンは「繰り返し」の意味です。家事は、繰り返し繰り返しの終わりなき日常を生きる営みです。

洗濯機を回して干して畳んで終わり。と思ったら、又新しい洗濯物がやってくる。片付けして掃除機かけて床拭きして掃除完了。と思ったら、又部屋が汚れている。

石を積んでは崩れ落ち、再び積み上げるのを繰り返すのが家事。まさに、カミュの「シシューポスの神話」にある無間地獄の世界。家事は刑罰ではないのですが。

神々がシーシュポスに課した刑罰は、休みなく岩をころがして、ある山の頂まで運び上げるというものであったが、ひとたび山頂にまで達すると、岩はそれ自体の重さでいつもころがり落ちてしまうのであった。

職場でいえば、誰もやりたがらない汚れ役の仕事を自ら進んで引き受けてくれる人は尊敬されます。家事も同様で、洗濯や掃除など汚れものこそ率先して引き受けるべし。

そして家事のなかでも、料理はクリエイティビティが求められるルーチンワーク。パパ料理がおススメです。

ということで、パパ料理研究家・滝村さん『パパ料理のススメ 父親よ大志を抱け』をご推薦。

滝村さんは「パパ料理」と「男の料理」は違うと強調します。

自分がおなかがすいたときに自分の好みと都合で作るのは「男の趣味料理」。一方、「パパ料理」は妻や子どものおなかがすいていることに気づいて作る「お父さんの家庭料理」。

両者の違いは「自分軸」か「他人軸」。自分の都合で料理の腕をふるうのではなく、家族のためを思って作るのがパパ料理。

仕事でも、自分の都合ばかり優先する人って感じ悪いですよね。料理も同じかもしれません。

料理は見よう見まねではなく、レシピどおりに行えば必ず美味しく作れます。レシピに従って忠実に料理すると、プロが作る美味しさを自分で再現できます。

レシピは、設計図や作業マニュアルに似ています。進め方がよく分からないときはマニュアルを参照するように、うろおぼえな料理はレシピを確認する。

レシピで大事なポイントは、示された分量を守ること。材料の分量を合わせて、調味料を大さじ・小さじできちっと測り、加熱時間を守って作れば失敗なし。

レシピは検索すると沢山でてきます。cookpadが代表的ですが、ぼくが常用している料理アプリは「Famcook」。

Famcookの特徴は、音声で操作できること。手が濡れていてもハンズフリーでスマホのレシピを参照できるのが便利です。

ナビ画面では料理の手順が一画面ずつ区切られ、音声ガイド付きの解説があります。おかげで料理を自分のペースで進められるのが、初心者に有難いところ。

料理が苦手な男性も炒め物はできると思います。調理法は「炒める」以外に「煮る」「焼く」「蒸す」「揚げる」があります。使えるバリエーションが増えると、料理のレパートリーが広がります。

食卓に座って妻が作った料理を食べる生活はラクですが、世の妻たちがよく言うのは「他人が作ったごはんが食べたい」。

家族が食べたいものを自分が作り、「おいしい!」と喜んでもらえる生き方が豊かで幸せだと思います。

料理をしていないパパたちは、料理をしているパパたちも、初心にかえって料理しましょう。どこまで返ればいいかというと、中学生。

中坊男子、厨房に入るべし

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