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困ったときに頼れるフードパントリー

フードバンク活動が国内で始まってから二十数年経過しておりその存在はある程度知られるようになってきています。
その一方でフードパントリーはコロナ禍でその活動が広がりをみせたましたがフードバンクフードパントリーの違いが認識されないままメディアで紹介されることがあったりで今はまだ混乱の最中のようにも思います。

ここでフードバンクフードパントリーの違いを見ておきましょう。

フードバンク 企業や市民から集めた食品を福祉施設や生活困窮者支援されている団体、またこども食堂などに提供する活動や寄贈された食品と必要とされる団体、施設とマッチングする機能、受益団体にはフードパントリー運営団体も含まれます。流通で言えば「卸」の役割と言えます。

フードバンクのイメージ図

フードパントリー フードバンクや市民、企業などから集めた食品を支援を必要とされる個人に分配(手渡し、無人施設でのピックアップ、宅配などの方法がとられる)する活動です。
流通で言えば「小売店」の役割と言えます。


フードパントリーのイメージ図

一般的にフードバンクは個人への支援をしていなケースが多く、私たちの団体でも一部のこども支援活動を除いては行っていません。ですので市民が困ったときのその方のおかれた状況や住んでおられる地域によるところの影響も大きいのですが。一般的にはこのような使い分けになります。

1.【急性期対応】経済面で生活に困り緊急的な支援が必要な場合
 とにかくお住まいの地域の福祉事務所や役所の生活福祉部門に相談をしてみましょう。ここでは様々な支援方法をもっていて仮に窓口に行ったときにお金もない食べ物もないということであれば、生活保護の申請とともに貸付(1万円とかですが後日、保護費から差し引かれます)してくれたりフードバンクの食品申請を行ってくれたりします。(生活保護を受けていても状況によっては窓口担当者が必要と思えばフードバンクの利用申込をしてくれる場合もありますが、地域や担当による部分は大きいです)

2.【慢性期対応】緊急性が低かったり低所得で慢性的に生活に困っている場合
 このようなときは「フードパントリー」が近くにあれば使うことができるか調べてみましょう。多くの団体では事前に申込が必要だったり、開催日が決まっていたりします。運営団体によっては利用対象に制限(子育て世帯、奨学金を受けている学生など)を設けている場合もありますが、制限を設けず単純に先着順に分配される団体もあったりします。利用者は低年金の方や生活保護を受けられるが申請していない人などが多い印象です。

まだまだ社会的な認知はこれからであるフードパントリーですが、「困ったときに頼れるフードパントリー」というふうに覚えておきましょう。

【イベントの予告】
フードバンク団体はフードパントリーというパートナーがあって、はじめて支援を様々な方々に届けることができます。
こども食堂のように中学校区に1つというような広がりは見せていないのですが、フードパントリー団体が増えていくよう願ってこの秋〈10月31日(木)〉に「京都フードパントリーシンポジウム」というのを催します。
全国の事例をはじめ先進的な事例を紹介しますのでフードパントリーを志す方々にぜひご来場頂きたいです。
詳細は後日、団体ホームページやSNSでご案内する予定です。


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