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【中学受験】思い込みから解放されて楽になった話

小5長男について、転塾活動の末SAPIX継続を決めたことについて前回書きました。
https://note.com/2boys_in_space/n/na5a2c218dcb0

今改めて考えると、そんなにすぐに転塾を考えなくてよかったなと思っていますが、それもこれも結局、親である私自身がいろんな思い込みにとらわれてたんだなと気づきました。そして、受験親あるあるかもしれませんが、その思い込みはすべて私自身の経験からくる偏見にありました

ウン十年も前の話で恐縮ですが、私は中学受験で御三家女子校に入学しました。その頃は割と勢いのあった日能研に通っていて、クラスは最上位クラスから落ちたことがありませんでした。当時は勉強が好きだったし、やればやるほど成績に跳ね返ってくる感覚が面白くて受験勉強は苦ではありませんでした。そしてなんか知らないけど、うちの子もそうなんじゃないかと漠然と思ってました。根拠もなく。あるいは、それ以外の中学受験生モデルが私の中になかったと言った方が的確かもしれません。子どもと親は全くの別人格って、わかってたのにね・・・。

なので、いざ長男を塾に通わせてみて
・自分から中学受験したいと言ったのになぜこんなにも勉強をしないのか? (まあ「受験したい」もほぼお友達の影響で言ってみただけ感はあるけど)
・明日テストなのに、なぜ何もせずに平気でゲームをしていられるのか?
・なぜ下位クラスにいて「悔しい」とか「なにくそ」みたいな闘志が沸かないのか?

もう不思議で不思議で仕方がなくて。ママとなった中高時代の友人と集まっては、自分たちのように「やらねばならぬことが目の前にあれば何の疑問も持たずそれに全力投球する」という思考回路の持ち主は非常に特殊な部類だったんだと慰め合う日々でした。でも、慰め合ってもなんかやっぱり根本で納得いかない自分がいて。結局、転塾せねばと思ってしまったのも、その思い込みのとらわれからくるものでした。 

思い込み①下位クラスなのにその塾に居続ける意味あるのか?
SAPIX、せっかく通うならば最上位クラスは無理でもせめて真ん中くらいのクラスにいないと、その塾のカリキュラムとかスピードが合ってないってことなんじゃないの?ってぼんやり思っていた自分がいました。要は、長男にサピはオーバースペックなんじゃないか、と。自身のスペックに見合った塾の方がのびのびとやれるんじゃないか、と。

それもあるしぶっちゃけ、長男のサピ友がα含めて上位クラス常連の子ばかりだったので、気おされていたこともありました。別にそれで長男がいじめられたり仲間外れにされたりなんてことは全然なくて、仲良く楽しく通っているというのに。サピ友のママさんたちも、漫画で見るようなマウンティングとは皆無のとてもいい方ばかりだというのに。勝手な劣等感を持っていました。

こんな思い込みから脱却し、受験の目的は周りと比べてどうこうではなく、本人が納得して志望校に合格することであり、塾の相対順位を上げることなんて何の意味もない、という当たり前すぎる当たり前のことを改めて実感できたのは、転塾活動のおかげでした。

いろんな受験系インフルエンサーさんが言う「現在のサピはお化けのような塾で、日能研や四谷大塚等の塾と偏差値が10も違う」的な話を聞いても「ほんまかいな」と実感値はありませんでした。しかし、転塾活動を通じて「本当だったわ」と感じた出来事がありました。

サピではアルファベット下位ゾーン常連だった長男ですが、転塾活動の一環で試しに日能研の入塾テストを受けたらなんと最上位クラス!我々親子の目の前で塾長先生から「優秀なお子さんですね」と言われて、ビックリしました。え、採点間違いじゃないの(←失礼)、と最初は思ったくらいです。それくらい、なんだか親も本人も劣等感にさいなまれていました。超反省。

結局日能研に転塾はしなかったのですが、この出来事は、今でも長男にとって少し自信になっているようで、あの時の長男の嬉しそうな顔は今でも覚えています。私の目から見て「下位クラスでも全然焦っているように見えない」長男でしたが、どうやら少しは「お友達と比べて低いクラスにいる自分」に引け目があったようです。
この先、天地がひっくり返っても、おそらくSAPIXでαになることはないだろうし、自己肯定感を重視するのであれば正直、もう日能研でもいいんじゃない、と一瞬揺らぎました。先生もサピと比べてビックリするほど面倒見がいいし、アットホームでなんだか子供たちも楽しそうだし。別に超難関校に行きたいわけでもないし(ていうか長男の実力じゃ到底ムリだし)。。
そう、別に難関校狙いでもなく、病まずに楽しくゆる受験するなら私は全力で日能研を推します。塾長先生もそこがうちの推しです、と言ってました。私が在籍してたウン十年前とだいぶ変わったなあ・・・(遠い目)。ただ、これはうちの近所の校舎の話で、本拠地近くの校舎とか大型校はまた状況異なると思います! 

と一瞬揺らいだ我々親子ですが、冷静になってみると、長男の性格からして最上位クラスに行ったら慢心して全然勉強しないだろうということは容易に想像できました(そういう子なんですよ・・)。また、難関校でなくてもいいんですが、中堅くらいには行ってほしいなあとまたこれも親のエゴですが思っていたところ、日能研のその校舎の合格実績は中堅も若干名程度しかなく、これはちょっとさすがに・・、と。結果としてそこに届かないことはあっても、まだ5年の最初だし、少なくとも目指せる環境にあった方がよいのでは?と長男も思ったらしく(何せ自分の実力は棚に上げて御三家に行きたいという宇宙人ですから)「僕、日能研はやめる」と本人から言い出しました。いや、そんなん最初からわかってたやん、って話ではあるんですが、ネットの情報をうのみにしてそれだけで決めずに、長男と一緒に自分の目で見て肌で感じて納得感を持って決められたので結果オーライでよかったと思っています。

ちなみに四谷大塚ですが、こちらは真ん中くらいのクラスでした。ですので、偏差値順にSAPIX>四谷>日能研というネットの情報も、本当なんだなと(疑いすぎ笑)長男のテスト結果というファクトを持って実感できました。

ということで、
・サピで下位でも、受験生全体の中では真ん中くらいにいる、と実感
・であれば、長男の性格からも鶏口よりも牛後にいた方がよい
 (要は無理なく集団の先頭にいられるポジションで慢心するよりは
  頑張らないと振り落とされるくらいのポジションにいた方がよい)
・牛の頭を目指すという目的ではなく、全体の真ん中に居続けるために、
 牛の後ろにいることとしよう 

と、「下位クラスでいる意味あんの?」という疑問はいったん、解を得ることができました。まあ、これだけではなく以下②のエピソード込みで払拭された感じですが。いや、それもネットに書いてあんだけどさ。本当なのか、確かめてみたかったし、何より長男にも自信を持たせられてよかった。

思い込み②クラスアップしないって、成長してないってこと?このまま続けてていいんだろうか 
アップどころか5年4月のマンスリーでがっつりクラス落ちたわけですが、その月はハッキリ言ってほぼ勉強していなかったのでここは強い心でノーカン判定し、4年全体を見ると、ほぼずーっと同じクラス前後を行ったり来たり。つまり横ばい。偏差値も横ばい。

「これって成長してない?」「1年サピ通ってクラス維持って、上位クラスならまだしも下位クラスで維持って、それ通ってる意味あんのか」とまた不安になる私。

ここに対し、転塾活動の一環で訪れた某個別指導塾の塾長からまず一言。
塾長「サピでちゃんとついていけてますね!」
私「え・・・全然クラス上がらないし、下位クラス常連なんですけど・・・」
塾長「SAPIXは中受塾の中ではスピードもカリキュラムもトップクラスです。それに喰らいついて通っている子たち全体のレベルはずっと右肩上がりに上がり続けてます。なので、クラスアップしなくても、クラス維持していれば(最下位クラスを除き、ですが)その全体の上昇の流れに十分ついていけているということです。成長しているということです。」 

マジか

今まで信じてやれなくてごめん、長男。キミ、十分頑張ってたわ。偏差値「維持」でも十分すごかったんだわ。友達のママたちから「サピックス行ってるの?すごいね!」と言われるたびに「いやでも全然ついていけてなくて落ちこぼれなんです・・・」と言ってきたけど、クラス維持しているだけでついていけている、すごいことだったんだわ。ほんとごめん。と猛反しました。優秀な周りの友達や過去の自分と比べるのではなく(←最低行為)、キミ自身の今までの頑張りを認めて、これからも頑張ろう!と素直に心から思えました。(とは言え直近1か月全く勉強しなかった件については別ですが。これから鬼の巻き返しせねば・・・) 

プラス、サピで下位でも、それは全体の中位くらいであるということも、改めてその先生から図解で解説をいただきました。これは複数の個別指導塾で似たようなことを言われたし、ネットでもあふれている情報ですし、そうなんだろうな、と。

ほんとね、個別指導の先生の言うこと鵜呑みにしすぎててヤバイかもだけど(笑)少なくとも私のネガティブな思い込みを取り払ってくれたことに関しては大感謝。ちなみに上記個別指導塾はチェーンではなく、大手塾から独立されたこの道何十年のプロの先生の私塾。一定の実績も出している。勇気はくれたけど忖度はせずに無理なことは無理とズバリという姿勢にはめちゃめちゃ好感持てて、ファンになった。そうそうこういう話を塾の先生としたかったのよねー。サピに期待した私が悪かった。 

思い込み③偏差値低い学校に行ってまで受験する意味ってあるの?
はい、出ました。ネットによく書いてあるやつ。笑。
自分が御三家出身、かつ女子なので、男子校(共学も含め、自分の時は選択肢に入れてなかったので)は一体どんな学校があるのかよく知らないし、長男の今の偏差値のような学校ってそもそも受験する意味あんのかとかも全然ピンときてませんでした(本当に失礼な女)。

じゃあ調べろよって話なんですけど、4年の頃は「まだ4年だし~」というのを言い訳に、成績も鳴かず飛ばずの長男の今の偏差値で学校を調べることに躊躇していた(要は自分のプライドが邪魔していた)んですよね。本当にダメな親。いや、もうちょい待ったら偏差値上がるかも、そしたら調べよう・・とか思い続けて早1年。上記の通り偏差値に変化なし(何なら直近がくんと下がっとるがな)。

てなわけで腹くくって色々調べました。
結論、思ったよりいい学校あるじゃん^^!!(←どんなこと思ってたんだよ・・・)やっぱり公立行くよりも質の高い教育が受けられるし、難関校でなくても全然アリだな、と急に前向きになる私。 

ということで、躍起になって難関校目指さなくていいし、今でもサピ以外を含めた全体の真ん中くらいにはいるんだから、ちゃんと頑張っていれば、それなりに中堅校に行けるかも?そしたらもう万々歳だわ、と、ちょっと肩の荷が下りた気分でした。いや、まだこれからでしかないので『捕らぬ狸の皮算用』以外のなにものでもないのですが。自分の思い込みから解き放たれて先も見えて精神的にめちゃラクになった。はー、やっぱママの笑顔と余裕、大事だよね。 

思い返すとこの転塾活動は、劣等感にさいなまれていた我々親子(主に親)が、SAPIX外の中受界隈にいる方々から「長男くんすごいよ!頑張ってるね!」とほめて認めて頂けたことが何よりも収穫でした。今までの、SAPIXで下位ゾーン認定され続けた日々ではでは感じることのできなかった貴重な経験でしたし、結果転塾しなかったからけど、転塾活動してみて本当に良かった。

ただ、これはあくまでうちのケースだし、まだまだ先は分からずやっぱり半年先は転塾しているかもではありますが、引き続き心新たに応援していこうと思いました、という話を書かせていただきました^^。後々イライラした時はこの文書を読み返して落ち着こうと思います。笑。お付き合いいただきありがとうございました!

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