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図書館に行った日の日記

最近とても嬉しいことがあった。


数日前、近所の図書館に初めて行ってみた。
3年もここに住んでいるのに、今まで行ったことがなかった。

そんなに大きくはないけど、
綺麗で賑わっている図書館。


本屋や図書館のような、本がいっぱいある空間が好きなので、胸がときめく。



一通りフロアをまわった後、
蔵書検索のパソコンを開いた。

気になっていた小説のタイトルや、少し前に始めた趣味を入力してみる。
そしてふと、小さいころ好きだった本のタイトルを思い出した。



どこで読んだかもわからないけど、なんとなく覚えている本。
みなさんにも、1冊や2冊あるのではないだろうか。

私の場合は、栗色の髪のお姫様が冒険する物語だった。
なんでそんなに心に残っていたのかはわからない。
だけど、当時想像したお姫様や、竜や、時計塔が、記憶の片隅にずっと置いてあった。


数年前、その本の存在を思い出し、
インターネットを駆使してタイトルを突き止めた。
「お姫様 児童書 竜」とか、頼りない検索ワードで見つけ出したのだから、すごい。

だけど、その本は古く、もう手に入れることはできなくなっていた。
きっとどこかの図書館や古本屋にはあるんだろうけど、もう読めないのかと残念に思った。

事あるごとにその本を探したけれど、見つかることはなく諦めたのだった。




そう、まさにその本のことを、思い出した。
そしてあろうことか、その図書館の書庫に置いてあったのである。

他人からすれば大した事じゃないのだけど、
本を受け取ったとき、
なんだか泣きそうになった。

まだその本は読み返していない。
次の休日にゆっくり読もうと思う。



本が見つかったことも嬉しいけど、
昔読んだ本が、こんなに時が過ぎたいまでも、
私をワクワクさせてくれていることが、
すごく嬉しかった。


小学生の頃、数え切れないくらいの本を読んだ。
学校の図書館や地元の小さな図書館に、週に何度も通った。
それが実際に役に立ったかと言えばわからないけど、決して無駄じゃなかったと思える。

読んだ本の大部分は忘れてしまうけど、

本1冊1冊を読んだ時の感覚や気持ちが、少しずつその人をかたちづくっているかもしれない。
思い出になって、いつか救いになるかもしれない。



もしも自分が親になったら、
たくさん読み聞かせをしてあげよう。
一緒に図書館に行こう。

と、暖かい気持ちになった1日だった。



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