〔詩〕文字列
午前零時に喪服の裾を汚す
額が痺れて嘶くは過去の清算に惑う
水を飲み込んだ音が吐瀉音と重なる
回転体は酔い潰れた脂髪
自問と停滞前線と感傷と擬態
蛇行した白線に見るサヨナラ
Eと発したG
狡猾な口角から放たれた愚鈍な考察
ノイズに掻き消された会話
最善を裁断した後の液漏れは赤茶色
殺伐と言えば枯れ木程度の景色で済む
生死が持つ花瓶に正義を
エネルギーは雷鳴のような儚さ
鼻骨をへし折る縫い目が醒め爆ぜる
鉛玉に涅槃像
氷点下の月影は綿雪で描いた下絵
四月に付き纏われるメモを産声で癒す
弦から伝う高揚は運命そのもの
浄化していく屍肉の輪郭と辻褄
午前壱時に記す句点は沈鬱を晴らす
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