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阿部定と木嶋佳苗の類似

昭和11年にあった阿部定事件につてい社会、メディア(新聞ラジオ)が、どう感じて、それを知って人々は、なにを思ったか、果たしてその深層心理が何処にあったのか、というとても興味深い「男と女」の愛憎事件だった。

そう書くと単なる猟奇事件のように思うが、そこには一切、社会的怨恨を含めた猟奇殺人、とは書いていなかった。その理由が何してそう思ったのかが知りたくて、昭和11年の事件を解剖してみた。

まず事件執行が昭和11年(1936年5月18)の、日本では歴史的大事件の2.26事件の後遺症が冷めあらぬ時期であり、ある意味では、それを隠蔽工作するためのスピン報道の使命も感じられた事件だった。

それを語るようにとても詳細な情報が、網羅されていて、ある意味では歴史古典のナニナニ譚伝説、のようなスタイルに仕上がっていると思ったのは、私の早合点なのかもしれない。

その事件重要な犯罪動機は、「男局部」を切り取って、それを誇らしげにした、という犯行動機に、社会は震撼したはずが、後の裁判係争中では、「ファンレター」まで投函され絶大な人気?をほこるというアンバランスな、雲行きに、社会として特別注意を払っていなかったような空気感は、何から発しているのかと、とても知りたくなった。
もともと事件大綱というのは警察取り調べ調書が元になっていて、取調官による誘導尋問によって、調書作文が作られるというのは、これまでの例題として既成化されている。
そんなことを類推してみれば、その時代背景を考慮すと、お上の書いた作文調書が決定されそれが犯行動機確定という流れは、そのまま事実として社会に喧伝されるという仕組みがある。

だとすれば、男女愛憎の成れの果て、性器を切り落として命を奪う殺人事件は、センセーショナルであるし、「2.26事件」を覆いかぶせるだけの効力は充分あったと類推される。
また男性器を切り落とす、というのは何か特別の意味があって、その理由がなにかを推理してみたが、膨大な情報をよく読んでみると男のシンボル、すなわち絶対権利者に対する怨恨であり、またその真逆心理として、愛憎深く一層のつのる思い、がそれに及んだ、と考えるのが道理だとおもった。

すなわち、いとしいが故の愛が、抹殺という非日常に擦り代わって、一気にわだかまりが解消した、という犯行者の心理だ。
じゃその相手がだれか、という設定だが、父親以外になく、近親相姦による究極の愛は、それを殺人することで全部清算するという刹那犯行だった。
たまたまその相手が、他人だったため、云ってみれば被害者慰労になるが、犯罪心理というのは、そんなことだろう。そうしたケースに、単純簡単に嵌ってしまう生まれついての悪(しよう)みたいなものも否定できない。

そのヒントとしては、太宰治の地方伝記譚「魚服記」で書かれており、青森津軽地方の山奥が舞台で、冬場の寒い季節に、「炭焼き小屋」で展開する父と14歳初潮を向かえたばかりの「スワ」二人が、小屋の中で繰り広げる、父親と若い娘との相姦図だった。太宰は、民話を基にそのシナリオを書いていた。

同じような近親相姦は、その昔では、ある程度許容されている空気感があつたが、一家の中の出来事は、そとに出る恥はなく、隠蔽するのが普通で、それが、ちまたで流布することなどあり得ない。ましてや有事期間にあった中の親と子の永遠の別れは、それをもってするのが極致の判れとみなしても差し支えない。古くは「古事記」にある「蛭子」であり血縁婚による不具者というものを指摘した。

昨今のLGBT問題など、被害者の意識度合いであり、暴力的性行為なら犯罪だが、お互い納得の上の行為なら犯罪は成立しないし、ただ潜在的に隠れていて、誰も咎めない行為は持続してしまうと思われた。(発覚すれば命取り)

そんなシナリオを想像して「阿部定」の一連の行動を追ってみると、すべてに合点がいく。また、男性器を切り落とす行為は、これも古くからかの儀式で「宦官」して去勢するというのは宮廷内で行われいてた方法である。

こうした非日常的な犯罪の一方で、同じ殺人行為でも、金銭絡みの殺人だったのは、同じように、異性同情者多数、という意味あいで双璧だと思うタイプ。その罪のタイプは異なるとして、「しゃば」からの真魔心を抱く「ラブコール」レターは、どう理解すべきか見当の余地はある。

その本人「木嶋佳苗」はすでに死刑執行人確定もされているが、現在、収監中という異例のキャラクターだ。

いまだに人気?があるようで収監房からラブレター発信などしていて、「詩誌てなお健在」ぶりを発露している。

この時期に及んで、長期別荘滞在を誇り、あわよくば模範囚になった場合として減刑された場合、異例復活するようなことがあれば、センセーショナルな法曹界として、支持者が増えることも考慮される。多分前例がない、という門戸開放的に付いては、やってみる価値は必須だ。

木嶋佳苗という女の波動
彼女を指して女子力とよぶには相応しくないと感じたが、じゃ女子力とは一体どんなチカラなんだろうか?

木嶋佳苗というありふれた個人名のパワー源泉

木嶋佳苗被告(42)は、平成21年に東京・千葉・埼玉でインターネットの結婚紹介サイトで知り合った男を騙して・・・、と当時の見出しが躍ったことは鮮烈に覚えている。
その後、犯行手口が練炭による一酸化炭素中毒による殺人容疑、という内容で二度びっくり。いまどき、そんな殺し方があるなんてと思ったりした。
ちょうどそのころ、同じような殺人事件が大阪であり、当所、その事件は一つの事件と思っていたら時間が経過すると、まったく独立した事件が西と東で同時進行していたと後で気付いた。

平成21年のことで、それから既に8年が経過した。8年という割りに、随時関連ニュースが配信され、まるで一般社会で生活しているような錯覚を抱かせた。獄中からの手記配信(朝日記者経由)もさることながら獄中結婚もしたりしていて派手な獄中生活を営んでいたようだった。その間、犯行の手口や練炭殺人という猟奇殺人的方法については社会は無反応だった。

話題はもっぱら下ネタに偏り、それで男は惑わされたといったい世間の好みそうな創作話があちこちから出ていた。どうせ素人の脚色本だから、いくらでも変形が出てくる。
肝心の一審二審だが、物的証拠による犯行立証が難しく検察の見立てが大きな要因になった。結果的に状況証拠の立証だったようだ。

※資料参考
人的証拠と物的証拠 証拠方法が人(証人鑑定人)であるものを人的証拠、物(書証物)であるものを物的証拠という。供述証拠と非供述証拠 人の供述(ある事実について言葉で述べること)を内容とする証拠を供述証拠、そうでない証拠を非供述証拠という。

木嶋(現姓・土井)佳苗被告上告審弁論
NHK NEWSWEB  2017年(平成29年)2月27日 月曜日 
木嶋佳苗被告 最高裁4月14日に判決
2月22日 20時08分
東京・千葉・埼玉で男性3人を殺害したなどとして1審と2審で死刑を言い渡された旧姓・木嶋佳苗被告の裁判で、最高裁判所は4月14日に判決を言い渡すことを決めました。
土井佳苗、旧姓・木嶋佳苗被告(42)は、平成21年に東京・千葉・埼玉でインターネットの結婚紹介サイトで知り合った当時53歳と80歳、それに41歳の男性3人を、いずれも練炭自殺に見せかけて殺害した罪などに問われています。
被告は無罪を主張しましたが、1審と2審は現場で見つかった練炭と同じ種類のものを被告が事前に入手し、被害者が死亡する直前に被告と会っていたことなどから死刑を言い渡しました。
弁護側が上告し、今月、最高裁判所で開かれた弁論では、弁護側が「3人が死亡したのは自殺などの可能性があり、仮に殺害されたとしても、被告が犯人だという立証が不十分だ」として改めて無罪を主張したのに対し、検察は「1審と2審の判決に不合理な点はない」と主張しました。
この裁判について最高裁判所は、4月14日の午後3時に判決を言い渡すことを決めました。直接的な証拠がない中、有罪か無罪かが真っ向から争われてきた裁判は、1審が始まってから5年余りがたって、最高裁の判断が示されることになりました。(記事引用)
引用元 2017年(平成29年)2月27日 月曜日
https://archive.md/2017.02.27-133418/http://www3.nhk.or.jp/news/html/20170222/k10010886501000.html



2017年4月14日15時 最高裁判所判決
そして「木嶋佳苗」事件は、どのような結末を迎えるのだろうか興味が尽きない。
一審二審も死刑求刑となっている。それをくつがえすほどの弁護側の意見はきかない。
そうした状況を社会メディアは面白おかしく書いている。

獄中結婚!小太り・40歳・拘置所生活・でありながらまだモテ続ける木嶋佳苗被告の驚異の女子力
 
ギャザリー
世間の20代・30代独身女性が婚活に挑むもなかなか結婚できないと嘆く昨今。かたや40代になり、死刑判決を受け、拘置所生活になりながらもまだまだモテ続け、ついには獄中結婚までしてしまった木嶋佳苗被告。そのモテる秘訣はなんなんでしょう。
マスコミなどでみかける過激なバッシングや罵倒などとは違い、実際に会った男性たちからは魅力的だという感想もあるみたいです。裁判になっている事件当時も多くの男性から好意を寄せられてるモテモテな状態でしたが、逮捕後もモテまくりのようです。
担当弁護士から見通し等を聞いているであろう木嶋佳苗被告の母親が5年~10年と発言したということなので、現実的な年数なのかもしれません。
この記事が2012年ごろの話なので、2017年から2022年ごろに何らかの結論がでるかもしれません。

もし最高裁で死刑判決がでたら、実際に死刑は執行されるのか?
死刑判決が確定した日から6カ月以内に死刑執行される、というきまりがあるようですが、ニュースを見る限り、こんなに早く執行されているイメージはないですよね。
もし最高裁で死刑判決となった場合も、新たな証拠がみつかり再審請求などがあれば、執行までは長い期間を要するようです。

執行の命令を出す権利
しかし逮捕後の拘置所生活でも、手紙のやりとりや少ない面会だけでどんどん男性支援者が増えていったとなると、これらの武器も使えないはずです。
逮捕後、被告は「殺人」については認めていないものの、複数の男性と付き合いがあり、金銭的な支援も受けていたこと、男性との付き合い方について問題があったことなどは認めています。
いわゆる二股をかける・金銭目的で近づくなどの意味の「悪女」であることは認めているのです。多くの男性がだまされた理由として「ブスだからモテるはずないと油断したんだ」というような言われ方もしていたようですが、逮捕後は「悪女」であることは知っていたはずです。
やはり驚異の女子力がそうさせたのでしょう。写真で見るのではわからないたたずまい気品、そして文章や話すときの言葉づかいなどが大事なようです。
(記事引用)


























二・二六事件
歴史上の事件
陸軍皇道派青年将校によるクーデター事件。1936年(昭和11)2月26日早暁、歩兵第一・第三連隊、近衛(このえ)歩兵第三連隊など約1500人の在京部隊が、首相・蔵相 を襲撃した事変。

阿部定事件は、仲居であった阿部定が1936年5月18日に東京市荒川区尾久の待合で、愛人の男性を絞殺し、局部を切り取った事件。「お定事件」とも。

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