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1970年代の残滓「日本赤軍」幹部出所

2022年05月28日

「日本赤軍」重信房子氏 出所

「日本赤軍」元メンバー「再編はありえない」… 「日本赤軍」重信房子元最高幹部が刑期終え出所

2022/5/28(土) 15:13配信 TBS NEWS DIG Powered by JNN

1970年代に海外でテロを繰り返した「日本赤軍」の重信房子元最高幹部がけさ出所しました。かつてともに活動した元メンバーは「日本赤軍の再編はありえない」と語りました。
記者 「日本赤軍の重信房子元最高幹部が今刑務所から出てきました」
きょう午前8時ごろ、東京・昭島市の医療刑務所を出て、支援者に迎え入れられたのは「日本赤軍」の重信房子元最高幹部です。

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「日本赤軍」重信房子元最高幹部
「生きて出てきたなという感じが強くあります。人質を取るとか、自分たちの戦闘第一にしたことによって見ず知らずの無辜の人に被害を与えたことがありました。古い時代とはいえ、この機会にお詫びします」


「日本赤軍」は1970年代に、中東を活動拠点としてイスラエルのロッド空港での銃乱射事件や、大使館襲撃、日航機ハイジャック事件などを起こした国際テロ組織です。

重信元幹部は、1974年、オランダ・ハーグのフランス大使館占拠事件に関与したとして2000年に大阪府で逮捕され、その後、殺人未遂などの罪で懲役20年の実刑判決が確定しました。

かつて重信氏と共に活動した「日本赤軍」の元メンバーは、「武装闘争路線」をとった当時についてこう振り返ります。

「日本赤軍」元メンバー 映画監督 足立正生氏

「世界中が、特に米軍のベトナム戦争が激しくなって、反ベトナム戦争で沸き立っている時期だった。世界中の若者たちは許せないものは許せない、大変な場所には出向いていくという思想的背景があったと思う。パレスチナの最前線は世界中からボランティアが来ていた。自分たちはどうしたらいいんだろうという話し合いが行われ、まとまって日本赤軍ということになっていく」

「世界同時革命」をめざし、多くの事件を起こしましたが、冷戦崩壊後は次第に活動が沈静化。重信元幹部は逮捕された翌年の2001年、獄中で「日本赤軍」の解散を宣言しました。

足立氏は重信元幹部が出所しても再編はありえないと語ります。

「日本赤軍」元メンバー 映画監督 足立正生氏

「僕らは自分たちがやっていた過ちを明確に素直に認めること、当時から無鉄砲に続けていた武装革命路線、この現代社会で果たして望まれているか、必要か可能か、全くそうじゃない。重信さんが世の中に帰ってくるのは嬉しいです。だからと言って“日本赤軍の再編・再スタート”はありえない。生き様のなかで総括していかないといけないわけだから、日本赤軍の敗北をやっていくことが、彼女だけじゃない僕にも問われていること」

重信元幹部は、現在も逃走している「日本赤軍」のメンバー7人について「必要とされる場で生き抜いてほしいと願っています」とコメントしました。警察は7人を国際手配して行方を追っています。 TBSテレビ



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