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ピアノ調律師が買って良かった、自分をいたわって良い仕事をするためのモノ

ピアノ調律師はピアノの健康に気を配り、道具にもこだわって大事にしますが、
意外と一番の道具である「自分自身の健康」をおろそかにしてしまいがちな気がします。

もちろん僕自身もそうで…30代も後半となると「自分を犠牲にしてがんばる」ことでは続けられないなと、ヒシヒシと実感しています。

ただでさえエネルギーの塊であるピアノと向き合う仕事。さらには工具カバンも重いし、運転時間も長かったり。若いとあまり実感がなくても、仕事を初めて数年以内に体を壊して調律を辞めてしまった知り合いもたくさんいます。

「あの工具良かったよ」と言う感覚で調律師同士も健康に関する情報交換をもっとしても良いんじゃないかと思っています。

と言うことで今回は健康のために使ってみて良かったものの中から、特別がんばらないでも使うだけで調律師自身を「いたわる」ことができるものを紹介したいと思います。

「作業中にいたわる」

●ハンドクリームはもはや必需品

ピアノの修理で鍵盤や木の部品を触っていると手の水分がどんどん持っていかれます。薬剤を使ったり汚れることも多いですし、アルコール除菌をすることもエチケットとして定着した今、手は荒れがちです。このハンドクリームはベタつきも匂いもなく、木にも移らないので作業しながら使えます。

●話しながらでもつかえるのど飴

僕はよくあるんですが、調律が終わって急にお客さまと話そうとすると声が出ないことってないですか?作業中つい水分を取り忘れたり、集中してたりするといつの間にか喉がカラカラに…これはこっそり舐めながら作業や話すことができて便利です。(セミナーやラジオ番組などで実は使っているプロの方も多いみたいです)

●ミニ水筒も便利

作業中の水分補給用にカバンに入れても邪魔にならないサイズです。

「腰をいたわる」

●価格は高いけど効果も特大

たぶん多くの調律師がそうであるように、僕も腰痛には悩まされました。腰への負担でぎっくり腰を繰り返すようになり、一時は歩くのもままならないくらい悪化。少しでも負担を少なくできれば…とワラにもすがる思いで事務作業用の椅子を購入しました。体に合っていたようでこれだけで腰痛がかなり改善しました。
それから12年くらい経ちますが、今のところ再発していません(椅子も長持ち)当時と違って今は他にも良いオフィスチェアの選択肢が増えているので、自分に合った椅子探し、おすすめです。

●長時間の運転は体への負担大

車のシートと腰の間の隙間をクッションで埋めると疲れづらさが全然違います。僕は3台前の車からずっと使っていて、たまに気まぐれで一瞬外してみる(なぜ)と、それだけで体がずっしり重くなるのですごい効果あるんだなと。運転が長い方はかなり楽になると思います。

●運転と言えばサングラスがあると安全で疲れづらい

僕はこういうタイプのサングラスが壊滅的に似合わないのですが…安全には替えられませんね…

「工具でいたわる」

●このサイズの電動ドライバーはもはや革命

意外と手首に負担のかかるネジを回す作業。単純に作業スピードアップにもなり、これはもう手放せないアイテムです。

●意外と忘れがちな手袋

ピアノの外装の開け閉め、鍵盤の脱着や固いペダル周りの作業のときには必ず手袋を使用しています。普通の軍手よりも滑りづらくゴワゴワしない。力も入りやすく手も傷ついたり汚れたりしないのでおすすめです。

「耳や目をいたわる」

●張弦時や、ブロワーなどホコリの舞う作業に

●ドライヤーの音って結構大きいんです

パワフルなドライヤーだと、apple watchから聴覚ダメージの警告が来るくらいの音量になります。特に髪が多かったり長かったりで乾かすのに時間がかかる方にはおすすめです。

●外音のシャットアウトは色んな場面で有効

音の大きな掃除機を使う際、騒音のある場所での修理作業、電車や休憩中のカフェでの騒音対策、仮眠時など…静かになると助かる場面は一日に何度もあります。

「おまけ」

●病は気からと言いますが…

鏡に写った自分の顔色が悪かったり、ニキビが目立ったりするとなんとなく健康的な仕事ができない気がしています。「健康」と言うより「健康的」に関わる部分ですが、結構大事なんじゃないかと思っています。

結局のところ「健康第一」

手垢のつきすぎた言葉ですが、本当にそうだなと。

自分自身の健康が守れないのに、他人のピアノの健康を守れるはずがない。

自戒を込めて、こういう気持ちでやっていきたいです。



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