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こども哲学@湘南鎌倉デポーたんぽぽ会2

NPO法人フォーラム・アソシエの登録講師として
、生活クラブ湘南鎌倉デポータンポポ会2からエッコロ講座「親子で楽しもう!こども哲学」のリクエストいただきました。

新見南吉さんの『でんでんむしのかなしみ』をメインテーマに、年長~小3までの子どもたち7名向けに開催しました。

いままで地域施設の会議室や学校・学童などの教室でこども哲学を開催することが多かったのですが、今回は主催者のご自宅のリビングスペースにて、保護者向けの講座と同時進行で子ども達とこども哲学を楽しみました。

主催者にお話を伺ったところ、子ども達は月に1度は顔を合わせるそうで、始まる前から嬉しそうにじゃれあったり、遊んだりしてリラックスモード。開始時間を15分ほど過ぎたあたりに全員で輪になることができました。

子どもたち全員「子ども哲学」は初体験。そして、親から「なんかお話をする時間」とだけ聞かされた様子でしたので、アイスブレイクからゆっくりとスタートしていきました。

幼児さんもいたので、時には奇声をあげたり、小競り合いしたり・・最後まで子ども達は対話の輪に入ったり出たりでしたが、メインテーマの『でんでんむしのかなしみ』を読み上げている間は、みんな耳を傾けていました。

『でんでんむしのかなしみ』を聞いて、不思議に思ったことについて問い出し+対話を少しずつ重ねていきました。

「でんでんむしの殻の中になんで悲しみがはいってるの?」
「悲しみは頭の中にあるんじゃないの?」
「どんな時に悲しみって感じるのかな?」
「悲しくなると泣きたくなる?」
「怒られると悲しくなる?」
「自分が悪くなくて、相手が悪いと思えば悲しくならない?」
「悲しみはどういう時に消えるの?」
「怒られた後で、許されてから楽しいことがあると悲しみは消える?」
「悲しみはスイッチを消すようには消えなくて、水が蒸発するように少しずつなくなっていくんじゃない?」
「怒られると嫌な気持ちになるけど、嫌な気持ちと悲しい気持ちっていっしょかな?何がちがうんだろう?」など

そして、後半は「気持ち」について、もうすこし考えてみました。たとえば、「気持ちはどこで生まれるの?」については、

「頭で感じるんだよ。」
「心で感じると思う。」
「頭で感じたあと、心で感じてから、体に伝わっていくんだよ。」
「幸せな気持ちは、その時だけじゃなく、思い出となったあとでも同じ幸せを感じることができる」など

子ども達は自分の興味が赴くままに、対話の輪に加わって発言しては離れてゆく。ちょっとカオスな場となりましたが、とても楽しかったです☆

特に嬉しかったことは、すぐ側で大人向けプログラムに参加していた保護者から、お子さんとの日常の中でこども哲学をやってみたいという声でした。私が子ども達へ問いかけた言葉がところどころ聞こえたようで、終了後に「あんな風に子どもに問いかけたことはなかったかもしれない」「そうやって問いかければいいのかと参考になった」と、話してくださいました。

今回は子ども達だけで対話しましたが、これがきっかけとなり、日常のなかで親子がゆっくりじっくり対話する時間が増えたらうれしいです。

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