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2024年の干支は甲辰です

明けましておめでとうございます。旧年中は誠にお世話になりました。本年もよろしくお願いいたします。

実は昨年の1月発行の作庭日誌に干支に関する話題を載せましたが、存外ご
評を頂いていたので、今回も二匹目のドジョウを狙って干支のお話をしたいと思います。
干支を分解すると10干と12支で構成されていて、同じ干支が巡ってくるには10×12=120年掛かるという事を昨年お伝えしました。

それで、今年の干支は何かといいますとこれが甲辰(きのえたつ)という事になるのだそうです。
甲は、甲乙丙のこう。全ての始まりという意味があり、辰は言わずと知れた龍の事で、大自然の躍動であり、龍が現れるのは吉兆であると言われてきました。これらを総合しますと、甲辰は良い事が芽生え成長していく、というとても素晴らしい年であるという事になります。

では、120年前の甲辰にはどんな事が起きたか?調べてみますと、何と日露戦争が開戦した年になります。
日露戦争といえば、大日本帝国と帝政ロシアが、満州や朝鮮半島の利権をめぐって衝突した戦争で、私が中学校で教わった時には日清戦争とセットで、日本の勝利に終わった、と教わったと記憶しています。
現実としては、広大な土地を所有するロシアから見れば一局地戦(重要な局地ではありますが)に過ぎず日本は国力の全てとアメリカからの借金を注ぎ込んで、正に総力を挙げた戦争での辛勝であり、何だか教わった感じとは随分違うなぁと大人になってから感じたものです。
実際、日露戦争が終結した際にも、ロシアから多額の賠償金を引き出せると思っていた軍部は戦後の条件に不満を抱き、マスコミも政権批判、それに乗っかる形で国民も大反発をしたそうで、日露戦争を近視眼的に捉えて勝利した!という雰囲気を日本国中の人々が持っていたそうで、昭和48年生まれの私も、割とそのように教わっていた事を鑑みると、実に80年以上の長きに亘って、日露戦争における日本の勝利を華々しく喧伝していたという事にな
ります。

歴史のすり込みとは、恐ろしいものですねぇ・・・
今、我が国で起こっている様々な出来事は、世界の中でどのような意味を持つのでしょうか?私達の未来にとって、どのような影響を及ぼすのでしょうか?
一介の庭屋が考えられるの事は限られていますが、せめて私の目に見える方達の健康や安寧を脅かされないように努力する事は怠らないようにしたいと考えています。

ただ今の時代、庶民が駆り出されて命を投げ出し、残された家族が不幸に陥るという戦争の赤紙のような分かり易いシチュエーションは、実際には無いのですが、より巧妙に、広く浅く庶民の幸福を掬い取って、私腹を肥やす輩も目立つようになっています。
その憂き目の原因を私達が自らの力では根絶できないのは重々承知の上で、目の前に居るそれぞれ縁を持った人達と一緒に、痛快で豊かな日々を送れたらいいなと感じていますし、そのために経営の力を役立てていきたいと強く感じています。

そのために更に、皆様の豊かな日々に少しでもお役に立てるような庭仕事をご提供できるよう、社員一同精進を怠らないようにしたいと思いますので、今後も変わらない御愛顧を頂けましたら幸いです。

実は甲辰、120年前こそ日露戦争という出来事がありましたが、240年前や360年前は目立った出来事も無く淡々と過ぎています。
それらにならって、今年も平穏な日々が続く年になると良いなと感じています。

※これは当社でお客様に向けて発行している作庭日誌というニュースレターでの、私の投稿文を少し変えたものです。noteを始めるについて丁度良い挨拶文があったので、載せる事にしました。

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