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僕らの「理不尽」
僕らにとって「理不尽」な事が起きてしまった。
4カ国5名が“犠牲”に…高梨沙羅が泣き崩れた超異例“スーツ規定違反”乱発の「なぜ」と再考されるべき手順《ドイツ監督も激怒》(松原孝臣)#北京五輪 #Beijing2022 #TEAMJAPAN #スキージャンプ #高梨沙羅 https://t.co/2mkoboepMu
— Number編集部 (@numberweb) February 8, 2022
(twitter https://twitter.com/numberweb/status/1490870603666108417 より引用)
冬季北京オリンピックのジャンプ競技混合団体において、高梨沙羅選手の1本目がスーツ規程違反で失格となった件だ。
高梨選手は、日本選手団の1番目に登場し、100メートルを超える大ジャンプを披露。日本は、スロベニアに次ぐ第2位で、2番目に飛ぶ佐藤幸椰選手にバトンを渡したはずだった。
しかし、佐藤幸椰選手が飛んだ後、失格が判明。
失格の知らせを聞いた高梨選手は号泣。
3番目に飛んだ伊藤有希選手、4番目に飛んだ小林陵侑選手の踏ん張りと強豪ドイツチームにも失格者が出たおかげで、他チームより1本分少ない記録ながらなんとか予選通過ギリギリの1回目8位に滑り込み、2回目を飛ぶことができることとなった。
号泣した高梨選手が気を取り直して、2回目98m50cmの飛躍を見せ、佐藤選手、伊藤選手がつなぎ、4位浮上。前日男子ノーマルヒルで金メダルを取った小林選手が106mという渾身の大ジャンプをみせ、3位のカナダチームの4番手が95mくらいのジャンプであれば逆転3位というところまできたが、カナダの選手は100mを超える跳躍をみせ、結果日本は第4位。メダル有力とみられた混合団体であったが、まさかの結果となった。
ここまでが、僕らの昨日の「理不尽」だ。
ワイドショーやSNSでは、
「高梨選手を含め4名の失格者が出た。こんなことはオリンピックでは前代未聞」
「計測者が1人。密室で行われているので通常通りの計測方法だったのか疑問」
などの声が続出。
中には
「中国で開催されている大会。何が起きるかわからない。ロシアにメダルをとらせるためなのでは?」
などという陰謀論まで出る始末。
陰謀論ではないが、スノーボードの竹内選手も「不可解判定」で1回戦敗退になったようだ。
【スノボ竹内「不可解判定」で無念】https://t.co/HNQeBrA7Cv
— Yahoo!ニュース (@YahooNewsTopics) February 8, 2022
北京五輪スノーボード女子パラレル大回転で、2014年ソチ五輪銀メダルの竹内智香は、ドイツ選手と戦った決勝トーナメント1回戦で転倒。起き上がって先着したが、転倒の際に相手を妨害していたと判定され、途中棄権扱いで敗退となった。
(twitter https://twitter.com/YahooNewsTopics/status/1490973174384988160より引用)
いずれも審査や判定による「理不尽」な結果で、僕らは到底納得できるものではない。
だが、そのおかげで幸福を得た「彼ら」もいる。
失格続出のジャンプ メダル国の思い カナダ「例外ない」スロベニア「我々がトップ」(デイリースポーツ)#Yahooニュースhttps://t.co/P7XI6ijjlo
— アミノ酸@雑務担当 (@amino_san) February 8, 2022
(twitter https://twitter.com/amino_san/status/1490974937175425025より引用)
カナダ女子のロティットは2日前の個人戦でスキー板の長さ規定に違反し、失格となっていた。「悲しみで泣いていた。動揺したし、フラストレーションも溜まった」と振り返り、今回失格者が続出したことに各国から怒りの声が上がっているが「私にも同じことが起こった。だから例外はないのだと思う」と、述べた。とのことだ。
僕らにとっては「理不尽」で、高梨選手は被害者だが、2日前にカナダの選手が失格となっていたことを知っている日本人はほとんどいない。
僕らにとっての「理不尽」は、あくまでの僕らだけのものであり、決して銅メダルのカナダを貶めることがあってはならない。
権威者の気まぐれで甲子園への道が閉ざされたチームもあれば、そのことによって恩恵を得たチームもある。
恩恵を得たチームに対し、非難をすることがあっては決してならない。
そればかりか僕らだって恩恵を受けていることがあるのだ。
PKは微妙、長友は確実なハンド。アジア杯2戦目は笛に救われた? VARなら真逆の可能性も
— フットボールチャンネル⚽️ (@foot_ch) January 13, 2019
2018年のロシアワールドカップ以降、VARの導入が進んでいるが、このアジアカップでは準々決勝から導入される。https://t.co/T49qsoaaYv#daihyo
(twitter https://twitter.com/foot_ch/status/1084578838707724288より引用)
僕らは恵まれていることについては忘れ、不満なことについては脳裏から離れない。
人間とはそういう生き物だ。
今日も僕らにとって残念なことアクシデントが起こった。
【注目されています】
— Yahoo!ニュース (@YahooNewsTopics) February 8, 2022
羽生がSP8位 氷に嫌われちゃった#Yahooニュースhttps://t.co/J0utuOFqNh
(twitter https://twitter.com/YahooNewsTopics/status/1490942087264542725より引用)
この偶然性がスポーツをスポーツたらしめている。
必然的な結果にドラマは生まれない。
あの失格があったからこそ、僕らは「理不尽」と感じると同時に、それをカバーしようという熱い戦いを見せた4人のジャンパーに心が揺さぶられたのだ。
【高梨沙羅公式サイト 激励4000件超】https://t.co/WCKvjkdYI6
— Yahoo!ニュース (@YahooNewsTopics) February 8, 2022
高梨沙羅のマネジメント会社は8日、高梨の公式サイトに寄せられたメッセージが4000件以上に達したことを明らかにした。スーツの規定違反により失格となった高梨に対し、「胸を張って帰ってほしい」など励ましの声が大部分だったという。
(twitter https://twitter.com/YahooNewsTopics/status/1491035333815054337より引用)
高梨選手には4000件以上の激励のメッセージが届けられたという。
天才選手と言われながらも、オリンピックという大舞台には恵まれず、いろいろなバッシングにもあった高梨選手。
彼女の涙は、僕らの「理不尽」とともに胸に刻み込まれることとなった。
今回の出来事は、彼女が失ったものよりも、もっと大きなものを彼女にもたらしてくれるだろう。
少なくとも僕はそう信じている。
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