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花巻市議会9月定例会を振り返る

花巻市議会9月定例会閉会

花巻市議会9月定例会が9月21日閉会しました。
一般質問、議案審議、各常任委員会、各特別委員会(決算特別委員会含む)等21日間、様々な質疑が行われました。

正直な感想を言いますと、一般質問、議案審議、決算特別委員会等の質疑において、もっと活発な議論が行われたらよかったと思いましたし、現状の課題のみならず、将来的にこの花巻市をどうしていくべきなのか、について論戦を交わしてもよかったのではないか、と感じます。

決算特別委員会における質疑

特に9月13日から15日に開催された決算特別委員会においては、3日の審議期間ではあったものの、実質的な委員会に要した時間には2日未満であり、せっかくの議論の場が有効に活用できなかったことに、私も大いに反省するところです。
これには様々な理由があると思いますが、今回の決算特別委員会の質疑の在り方も改善する必要があるのではないか、と思いました。

決算特別委員会ですから、確かに令和4年度決算の内容についての質疑にはなる訳です。しかしながら、その場で事業の詳細の確認をしたり、実績、指標等の数字の根拠をチェックしただけでは、次につながらない。
その事業の詳細や数字の根拠をもとに、どのように課題を整理し、令和5年度以降どう事業を展開していくか、その方がはるかに重要です。

にもかかわらず、特に初日は、令和4年度の事業以外のことに関しては質問することも答弁することもできないような雰囲気で議事が進み、「令和4年度決算に関連付けて今後の方向性を問う」質問の方法を考えるのに苦労したのも事実です。

もちろん、決算に関係のない地元の要望を訴えたり、制度の趣旨を問うような質問をするのはNGと思いますが、せっかくの質疑の場ですので、「令和4年度決算に関連付けて今後の方向性を問う」ような議事運営を、議員、当局共通理解のもとに進めていくべきと感じました。

一般質問「第2次花巻市まちづくり総合計画」について

また、将来的にこの花巻市をどうしていくか、といったテーマに関しては、私も一般質問の場で、「第2次花巻市まちづくり総合計画」における策定の進捗状況と今後の策定スケジュールに関して質問したところです。
今策定を進めている「第2次花巻市まちづくり総合計画」は花巻市の将来の方向性を示す非常に重要な計画です。しかしながら、総合計画についてはあまり関心がないテーマなのか、「長期ビジョンの素案の一部について市民の意見を聞く地域説明会」には、6回の開催で合計20名の方しか集まりませんでした。非常に残念で仕方ありません。

「総合計画」のみならず、花巻市の将来の方向性を示す計画や重要な条例等に関しては、『市民主体のまちづくりを進め、市民、市議会及び市の執行機関の適切な 役割分担のもとに互いの信頼関係を醸成し、力を合わせて新たな自治のまちを築いていく』という花巻市まちづくり基本条例の理念を踏まえ、計画や条例の策定を市の執行機関のみに委ねるのではなく、更なる市民、市議会議員の参画が必要と改めて感じました。

総務常任委員会における「市民参画条例」の所管事務調査

市民の参画に関連して、9月11日に総務常任委員会が開催され、市民参画条例に関する所管事務調査を行いました。

この市民参画条例については、これまでも市当局からの2回、議員説明会において説明がありましたし、6月定例会においても、私は一般質問の中で「市民参画条例」について取り上げ、市民参画条例の制定目的及び市民参画の現状を踏まえた市民参画推進の方法等について質問をしました。
私は、「議員間でも市民参画条例について関心を持ってもらい、市民参画条例について話し合う機会を持ちたい」と思っていたので、今回の総務常任委員会における所管事務調査は、本当にいい機会をいただいたと感じていました。

市民参画条例に関する私の考え方については、以前の記事『6月議会一般質問(市民参画について)』を参照していただきたいのですが、私はこのままの条例案だと、
①市民参画の手法のうち、2つを市が恣意的に選んで行うことによって、市民が実際に参画しなくても「市民参画をした」というアリバイづくりになる。
②市がほとんどすべて計画して、市民が計画修正しか関与できないことになる。
ことになってしまわないか危惧しているところです。

今回の所管事務調査における市当局からの説明は、これまでの議員説明会と同じような説明であり、なかな私の危機感が伝わっていないことに少々怒りを覚えました。
加えて、市当局の説明の中で「意見交換会において市民の参加者が少ないからと言って必ずしも問題とは考えていない」との話があり、さすがの私もプチ切れました(ブチ切れてはいない)。

私は、『せっかく市民参画条例をつくるのであれば、総合計画における地域説明会の参加者数を見てもわかるとおり市民参画が全く進んでいない現状の中で、市民がより参画できるように市民参画を推進するような内容とすべきにもかかわらず、「意見交換会の参加者数がすくなくても問題ない」との説明は看過できない。これでは、「市民参画条例」ではなく「市民参画機会担保条例」である。』旨、当局を質しました。

市当局からは縷々回答があったものの、条例案を大幅に変更するような考えはなく、このまま、早ければ12月議会に上程される見込みです。

今回の総務常任委員会は、私ばかりヒートアップしてしまい他の委員にご迷惑をおかけした、と反省しているところですが、今回の所管事務調査は他議員にも「市民参画条例」に関心をもってもらういい機会ではありました。

「市民参画条例」については、市当局の考え方と私の考え方は平行線をたどっておりますが、市当局の説明の後に行った他委員との話し合いの感じでは、私の考えに対して賛同する委員は残念ながら少ないようでした。

なかなか厳しい状況にはありますが、この問題に関しては引き続き報告していきたいと思います。

ということで9月定例会が終わりました。

巷では、「VIVANT」も最終回を迎え、阪神タイガースが「A.R.E」を成し遂げ、大谷サンは今シーズン終了⇒右ひじ手術成功と、本格的な秋の到来とともに、季節の変わり目を迎えている気がします。

12月定例会は12月1日から開会する予定ですが、閉会中も、議会報告会、高校生議会、常任委員会の視察等様々な議員活動があります。

定期的に報告していきたいと思います。

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