感染拡大、増える対面授業
3度目の流行期、到来
国内における新型コロナウイルスの感染は3度目の流行期(感染者数)に突入している。私が住む大阪府でも1日あたりの感染者数が初めて300人を突破するという状況だ。隣接する兵庫県も同様に1日あたりの感染者数が過去最大を更新している。
このような感染症は流行期と落ち着いた時期で波が生まれるという話を2度目の流行期の際に何度かメディア等で耳にしたことがある。そのため、3度目の流行期が訪れるということも大体予想はついていた。しかし、ここまで数字が増えるというのは私にとって想定外であった。
日本政府の対応
日本政府はこれに伴い、再度感染拡大防止に取り組むよう国民に要請しているが、緊急事態宣言の発令や外出自粛の要請、現在展開されているGoToキャンペーンの停止などは行わない方針だ(GoToイートでは一部変更があった)。私自身はこの方針について、国内の経済をストップさせないためであると把握し、理解している。
〈2020年11月21日追記〉
管首相はGoTo関連の事業の運用を一部見直す方針であると表明しました。
大学はどういう対応?
多くの大学では、後期(秋学期)から一部の授業で対面授業を再開した。私が通う大学も実習・実験・フィールドワークなど対面で行う必要性が高い、受講人数が多くない科目から随時再開している。スポーツ系の学科である私自身は「柔道」「ソフトボール」「卓球」の実習と教職課程の科目を受けるため週3日、通学している。
「大学生も対面授業を実施してほしい」という声は今年の夏ごろにSNS等で話題になった。小中学校や高校で対面授業なのに、会社は通常通りの通勤が再開しているのに、大学生だけどうしてオンラインが続くの?という悩みを女子大生が漫画にしたツイートは40万を超える「いいね」を獲得している。(11月20日時点)
そのような学生の不満などを背に文部科学省は対面での授業を再開するよう各大学に要請している。10月には対面授業が半数未満の大学名を文部科学省が公表するといった報道もあった。大学側はオンラインにも良い面があること、実際に対面を再開した場合のリスクなどを理解してほしいと感じていることだろう。
文科省の要請があったからなのか、大学側が判断したことなのか、その具体的背景はわからないが、私が通う大学では来月以降も対面授業を再開する科目を増やす方針だという情報が流れてきた。
この学生向きの通知の最後には「※通学が困難である等で、出席できない場合はオンラインでの受講可能とする等の対応とします。」という一文があり、学生自身がオンラインか対面かを選択する自由が保障されていることを先に述べておきたい。
この通知は11月上旬に発表された。この通知を受け取った時は明確に3度目の流行期が来ていると実感していなかった私は「あ、対面増えるんやー」くらいのノリで受け止めていた。しかしここ数日の感染状況を見ていると、本当にこのまま対面授業を増やすのかと考えてしまう。むしろ減らすべきなのではないか、とも思う。感染状況に応じて授業体制を見直す柔軟性が今の大学教育には求められているのではないのだろうか。
大学生も社会の一員
最後に、私たち大学生も社会の一員であることを忘れてはならない。社会全体となって感染拡大防止に努めるのであれば、大きなコミュニティである大学が何らかの対応をとる必要があるはずである。対面授業が増えれば県境を越えて移動する学生が増えることは容易に想像することができるだろう。「大学生の日常」と「感染拡大の防止」、どちらが大切かを広い視野でみる必要があるのではないのだろうか。
京都は紅葉が見ごろを迎える中で明日から3連休を迎える。観光客が多く訪れることだろう。来週火曜以降の対面授業をどのようにして受けるか、私自身も考えたいと思う。
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高木 大地(TAKAKI Daichi)
京都産業大学 現代社会学部 2年 (Twitter)(Facebook)
※この投稿は個人の見解です。
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