歯車が動き出すエリアとなかなかサビついて動きが鈍いエリアの差とは…?

住民参加のまちづくりは、以前から取り組まれておりますが、
民間まちづくり活動推進事業やエリアマネジメント融資、税制特例等といった支援が受けられる『都市再生推進法人制度』が設けられるなど、
近年では、国として力をいれていることが伺えます。

こういった動向の中で、自身が住民参加のまちづくりの業務に携わる機会がありますし、他エリアのお話を伺う機会があります。

その機会の中で、どうも『歯車が動きだすエリア』と『サビついて動きが鈍いエリア』があるなと感じました。

そこで、この両者の差について、自分なりの見解を述べたいと思います。

まずは、この執筆にあたっての言葉の定義から。


『歯車が動きだすエリア』…模索しながらも小さくても着実な一歩を踏み出している地区
『サビついて動きが鈍いエリア』…自分事になって何かコトを起こしたいけどイマイチ進まない地区


では、
『歯車が動きだすエリア』と『サビついて動きが鈍いエリア』の差とは、
何でしょうか。主に4つが挙げられるのではないかと考えます。

◆『歯車が動きだすエリア』と『サビついて動きが鈍いエリア』の差


① 主催者側の本気度と連携度合
ここでいう主催者は、行政担当者やコンサル、ファシリテーター(F)のことです。
本気であれば、拙い言葉や行動で、不器用でも伝わる人には伝わります。
逆もしかり。話せばわかる。雰囲気を見ていればわかる。


② ワークショップ(WS)の内容
参加者集めの段階で、今までの経緯を知らない人からすると意見交換系のWSはお堅く、ハードルが高い様子。
意見交換を目的とするのではなく、DIYやマルシェのイベント開催を目的としたWSを開くと、誰を呼べばよいか、何を準備すればよいか明確となります。そうすることで、広報もしやすいし、キーマンもみつけやすくなるのでは?

ある程度ハード整備を見越したWSの場合は、そのエリアに張り付いた人材発掘が必要となります。とはいえ、WSは一つの市民参画の手段の一つ。
本当にWSがいいのかは判断が必要かもしれません。

③ 参加者への負担の軽減(特に初年度)
誰でも初めてやることは、心身ともに疲れますよね。
そこを以下に汲み取りフォローできるかが大事だと思います。
かといってすべても主催者側がやってしまうと次年度に繋がらなくなってしまいます。
塩梅が難しいところですね。


④ 参加してくださった方々への配慮
主催者側から参加者側へキチンとフィードバックがあるか。
まずは、参加のお礼ができているか。
(いや、基本だろと思うが、これがなかなかできない。。
簡素でもいいからひとことメール入れるだけでも違う!!)
次にWSで検討したものについてその後どうなったか、どうなっているのかの報告。
庁内調整等ですぐにお返事できなくてもいいんですよ。
先に別の計画の検討してからフィードバックしますの場合でも
その事実を伝えればいいと思うんですよね。
宙ぶらりんにしておくことがまずいと思います。


◆このような現状で、コンサルの立場としてできることとは…?


そんな、エリアに対して、コンサルタントができることは何でしょうか?以下の3つが挙げられるかなと考えています。

① 他市町村とのパイプを強固にする
行政担当者が困っていることは、大抵、他のエリアでも課題となっています。
そこをつなぎ、一緒に悩むこともコンサルとしてアリなのでは?

② この段階で何をすべきかキチンと伝える
要は逐一行政のサポートをする。次回の参加を促すために前回どんなことをしていたのか担当者が説明しやすいよう、
一枚資料を作るだけでも違うと思います。


③ 行政だけでなく、市民のサポートにも徹する
たまには、自身の経験値は置いておいて、黙って付き合う。せっかく自発的に動こうとしている人は貴重。
それを潰すようなことはしないように留意する。そして、時にバカになる。何でもかんでもやってしまうと
コンサルが手を離したときが自立しなくて怖いですね。


◆コンサルとしての課題とは?

エリアに入って住民参加のまちづくり支援を行う業務において、コンサルタントとしての課題とは何でしょうか?

① 収益が低い
WSは、人工が持っていかれるは、備品が多いわ、準備が大変だ、合意形成が面倒だ、
であんまりやりたがらない技術者が多いイメージが私の中では強いです。
そりゃ、ハードの方が収益性は高い。
しかし今後AIが進出してきたときに対面で相手の話を汲み取ることは、
AIではなく、人間同士で話たいという考えもあるはず。
(価値のある仕事になる?それでもハードにはかなわないか…。)

② どこまで地域に入り込むか
ゆくゆくは、コンサルから手は離れて地域が自立してくれることが望ましいです。
そんなゴールがある中で、どこまで入り込んでやるのか、
臨機応変さが求められると考えます。

『歯車が動きだすエリア』と『サビついて動きが鈍いエリア』の差について、上記のことが分かっただけでも、財産。でも、口でいうのは簡単なこと。これを実行に移せるよう努めたい。
最後までご拝読下さり、ありがとうございました。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー※最近、全く更新できておりませんでした。久々に「書きたい!」という衝動に駆られ、執筆しました。また、書きたくなったらひょっこり現れます(笑)

【今回指摘した課題に対して、個人としての今後の取組み】
・アンテナを張り続ける
・現場を知る
・口だけでなく、小さいことでもいいから実行に移す
・インプットの場→インプットしたものをアウトプットする場→アウトプットしたものからの現状課題へのブレストの場を作るorそのような場にいく


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