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【第36回】土用の丑の日は「うなディスコ」で平成に戻ろう。

本日、7月27日は2019年の土用の丑の日だ。

土用の丑の日といえば、やっぱりうなぎを食べる日というイメージが強いと思う。

一般的に土用の丑の日にうなぎを食べるようになったのは平賀源内が夏にうなぎが売れないと嘆くうなぎ屋に「本日丑の日」という貼り紙をさせたところ繁盛した、というのエピソードがきっかけであると言われている。

実は味としては冬のうなぎの方が旬で美味しいらしい。越冬するために体に栄養を蓄えるからだ。夏のうなぎは痩せてしまっているのでどうしても冬のうなぎに比べて味や風味が劣る。けれども、それを夏に売っちゃって何百年と受け継がれている平賀源内はマーケッターとして天才かもしれない。実際に現代でも企業の戦略によって特定の商品が売れる(例えばバレンタインデーのチョコレート)というのはよくある話なので、それの元祖かと思うとロマンがある。。

実際に味こそ冬のうなぎに劣るとはいえ、うなぎ自体の栄養価も高いので暑い夏を乗り越えるための栄養補給としては一応理にかなっているそうだ。栄養価の高い食料が豊富に存在する現代社会においては必ずしもそうではない節はあるけれども。

さて、この時期に企業はうなぎを売ろうとプロモーション戦略をかけてくる。スーパーやコンビニなどは、どこへ行っても「土用の丑の日はうなぎを食べよう!」と宣伝をかけているような気がする。

けれども、そんなのはハッキリ言って甘い。全然差別化できていない。どこへ行っても同じような宣伝しかしていないし。そんなことではレッドオーシャン(競争の激しい市場)なうなぎ市場では勝ち抜けないぞ。実際に廃棄問題やバイトにノルマを課すような自爆営業問題が発生しているとも聞く。

そう考えるとうちの近所にあるスーパーの販売戦略は凄いと思う。

何が凄いかって?とりあえず次の動画を見てほしい。

なんて耳に残るメロディなんだろう。ついつい口ずさみたくなってしまう。現在では、いろいろなスーパーで採用されているので、もしかしたら「うなうなディスコ〜♪」と店内で流れているのを聞いたことがある人もいるかもしれない。

この曲が惣菜売り場で夏に入ってから連日のようにかかっているせいでついつい口ずさむくらいには覚えてしまった。

音楽を作り、それを流すという戦略は古典的ではあるけれども、効果てきめんだということを思わせてくれた瞬間でもあった。

調べてみると2014年ごろにミニストップでも「うなディスコ」がかかっていたらしい。今がどうかなのかは知らないけれども。ただ、うちの近所のスーパーでは採用されてから今年で2年目なので、このスーパーでは「うなディスコ」を流すことが戦略として“勝てている”からに使われているのではないだろうか。

今年から令和になったけれども平成初期のバブルを匂わせてくれるような曲調は笑ってしまうとともについつい口ずさんでしまう。というかディスコはクラブという名称に変わったのに、なぜ今ディスコなんだ。

バブル期を過ごした人もそうでない人も今夜はバブリーにうなぎを食べて平成に戻ろう。今夜は贅沢、ゴージャスいいじゃない。
 

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