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感想:地下鉄のザジ(1960年)

ストーリー

 ザジは、5,6歳くらい(本編中にはっきりと年齢が出ていたかどうかはもう忘れた)の女の子で、田舎からパリに出てくる。おじさんを訪ねて。ザジはかの有名なパリのメトロに(実際にパリのメトロが有名なのかは分からない。映画の設定だったのか、ザジの中でなのか)乗りたくて仕方ない。が、ちょうどその時はストの最中だった。おもしろくないザジは、おじさんの下宿をさんざんかき回した挙句、まんまとパリの街へ。ザジが誰かを追いかけたり、おじさんが誰かに追いかけられたり、と、ザジの行く先々でドタバタ劇が起る。

見どころ

 ストーリーはあってないようなもので、なんといっても、ザジの小憎らしい笑顔とおませなジョークが魅力的だ。そして、生のままのパリを撮影したドキュメンタリーのような映像。さらに、色彩の多さも楽しい。クライマックスの大ドタバタ劇のあたりでは、もうさすがに飽きてきたなあ、という感じで、ザジもただただめちゃくちゃやってるだけっていう印象だが、全体を通して、ばからしい中にもウィットというか品というか、最近のスタイリッシュ狙った映画より何倍もオシャレの効いた作品だ。

作中の名言!迷言?

・「パリのアパートのうち9割には浴室がない」
☆「変な帽子をかぶった奴に興味はないわ」←ナポレオンの絵を見て
・「真実を隠すのね」←メトロにかんして
・「なぜ先生になりたいんだ?」「しごくのよ」「火星人をいじめるの」
・「パリよ、常にパリであれ」

 これを観たのも確か2003年。「ジャケ写買い」(死語?)ならぬ「パケ写借り」(パッケージの写真だけで借りるビデオをきめちゃう)だったかな。そして、観終わったあとも、結局パッケージのザジの笑顔が全て。だたそれだけの映画だし、それだけで十分。

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