週報20230723_0729:道具と右手、指くぐり、自主制作という魂の救済

・右手が疲れているとあらゆる生産活動がしょぼくなる気がする。

・文字を書くのもペンを持たないといけない。インターネットを眺めるにもスマホを持たないといけない。パソコンを操作するにも(キーボードはまだマシだけど)マウスを使わないといけない。料理を食べるにも箸なりスプーンなりを使わないといけない。

・世の中には様々な道具があってこれらは身体を拡張していると見なせる。この拡張を通して人類は画期的な発明をしたり日々の営為をこなしているわけですが、多くの道具は基本的には利き手に紐づいている

・人間と猿との違いは”道具を使うかどうか”とする説があり、その説を支持する人は「では道具を使えるための物理的な違いはあるのか?」ということを考えるわけである。では道具を使うとき人間はどうしているか?

・そう、道具を持つ。つまり「握る」のだ。

・そしてこの「握る」を実現するには、親指の筋肉「短母指伸筋」が非常に重要な役割を果たしている。猿と人間の決定的な違いはこの「短母指伸筋」である、という説があるそうだ

・そんな進化にも日常にも重要な短母指伸筋が疲れているなら、それはもうあらゆる行為が捗らなくても仕方がない。無理せず休むが正解、今すぐ寝よう。

・と、したいところだが、ここは「手のストレッチや柔軟などで負荷を軽減してあげるだけでちょっぴり生産的になれる」という教訓にした方がよさそうだ。ペンを持つなら筆圧を抑える意識をしてみたり……とかなんだけど、即効性を感じられたのはスマホを持ち方とマウスの掃除である。

・スマホを持つときに小指で下を支えて操作していたんだけど、これが典型的にあかん持ち方だったので、やめました。スマホリングはまだ試してないけどかなり良さそうよね。スマホ見る時間を減らせって話は無しだ。無理なので。

・マウスの掃除は、トラックボールを定期的に掃除して引っかかり感を軽減するだけでかなり楽になるぞという程度の話です。短母指伸筋、労わっていこうな。



・いったいなぜこんな話をツラツラとしているのかというと、音ゲーのやり過ぎで疲れて大体のことが最近ダルい、ということだ。

・音ゲー、特にbeatmaniaを上手くなりたいと思うと「ピアノの練習方法とか参考になるんじゃね?」と思い至ることがたびたびあると思う。上記の短母指伸筋のうんちくもその時に仕入れた雑学だったりするんだけど、踏まえるとなるほどな~とかなり納得感がある。

・具体例を挙げると、僕は1P側でなので右手が基本的に固定配置になり、親指で5番を押すことになります。

だいたいこんな感じ

・いっつも思ってるんですけど、そもそもこの右手の形ってそもそもがかなりしんどいんですよね。なぜなら親指だけ常にずっと他の指とは逆方向に力を入れる必要があるからです。

・親指以外、つまり人差し指と中指薬指そして小指は、何も押さないデフォルト状態が「脱力して開いている」というステータスです。ノーツが降ってきて押さなきゃいけないときは「力を入れて閉じる」ということになる。ボタンを押す行為が”指を握る”という動作に紐づいているわけです。

・一方、親指はどうか。こいつは固定運指をする以上、基本的には何も押さないデフォルト状態が「ボタンに触れない程度には握っている(力を入れている)」に近い。そしてノーツが降ってきて押さなきゃいけないときは「逆方向に力を入れて、開く」ということになる。親指だけがボタンを押す行為委が”指を開く”という動作に紐づいている

・したがって親指だけやたら疲れる。音ゲーにおいては、親指は常に他と逆の動きをして力む必要がある逆張り野郎なのである。

・音ゲー界隈では「腕の力を入れ過ぎず指の力で押すのが上級者」みたいな話があったりすると思うが、同様の話題がピアノの演奏においても言えるらしい。音ゲー界隈は「とにかく脱力すればええねん!」という感覚的な話で終始してしまいがちだが、ピアノのような由緒正しい分野だとそうはいかない。具体的に「脱力しての打鍵する」ということがどういうことかを物理レベルで把握している。

・ピアノ界隈の答えとしては使う筋肉の違いらしい。複数のエントリを洗ってみたが、大枠としては脱力して押せているときは「虫様筋」による打鍵ができていて、そうでないときは前腕で手の平ごと振り下ろすことで打鍵している、という理解だ。

・この虫様筋というのは手の平にある筋肉で、指を第一関節つまり根元から曲げる時に使う筋肉らしい。

・調べるまで知らなかったんだけど、指の動きって根元の第一関節は手の平の虫様筋が担当していて、より指の先っちょに近い第二関節や第三関節は手の筋肉ではなくて腕の筋肉に紐づいているらしい。これは不思議だが仕様としてそうらしいので、まぁそうなんかと受け入れるしかないっぽいんだけど、直感に反してる気がする。

・だからいわゆる高負荷グリップ握るみたいな握力トレーニングって、ガチ押しの持久力を増加するトレーニングであって、指押しを強化するわけではないんだよな。もちろんやるに越したことはないんだけど、別の筋肉なので別のトレーニングが必要っぽい。

・人差し指から小指までは虫様筋で打鍵するのが理想。では親指はどうあるべきなのかっていう話についても、同じくピアノ関連のエントリで理解を深めたのであった。ビートマニアの非皿側の親指の動きというのほ、ピアノの演奏方法における「指くぐり」という技術に近そうである。

・そもそもこの手の形は構造上負荷がかかりやすいので無理はご法度
・親指を手の平側にくぐらせすぎない形を検討するのが最善
・次善として多少腕が上下することはある

・めちゃくちゃ参考になる。トッププレイヤーのRAG*さんが非皿側の小指鍵盤についてかなり上側を叩くようにしてるって記事で書いてたけど、これとかまさに指くぐりの負担を軽減するための工夫なんだろうなぁ。

・ボタンのどの辺を叩くかってあんまり意識してこなかったな……1PIN選手のイーピン立ちも有名だし、運指単体で考えるだけじゃなくて立ち方や姿勢も考える必然性があるんだろうな。スポーツやんけ。

・BPL S3も始まったし新作ロケテも始まったしなので恐らく秋にはver切り替えがあるはず。それまでにどうにか皆伝までいけるといいなぁ……。



・今年も作ります。BMS。

・去年のはこれです。相変わらずメロディとか歌詞に当たる部分についての感性が死んでいるので、キックとベースとかがドンツクドンツク鳴っているだけの陰気な曲になりそうです。流石に仕事にするとかってレベルなんかじゃ到底無いんだけど、せっかくやるんだし少しずつ良い感じなっていけるといいですわねぇ。

・DTM、趣味程度にたまに触ると異常に楽しい。プログラミングとかお絵描きもそうだけど、インプットに対してアウトプットが即座にテストできて目に見えた形で反映を確認できる行為ってかなり中毒性ある。報酬系がガンガン刺激されて時間が溶ける。

・逆に言うと、インプットが簡単にはできなかったり、影響を即座に確認できない行為って苦手だ。まぁその、仕事だったり生活だったりのことなんですが……。

・そんなわけで魂の救済のためのBMS、鋭意制作中。



・なんて言ってる間に7月ももう終わりである。7月が終わるとどうなる?知らんのか、8月が始まる。来週もよろしくお願いします。

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