頭の中は空想でいそがしい

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月を追う

あの月を追いかけて となりの化粧品やさん その隣のとこやさん おばさんち 靴屋さん くすり屋さん 本屋さん 横断歩道 銀行 狭い商店街を抜けていく 少し危ない大人の通りにさしかかっても あの月だけを見ていれば大丈夫。 怖れる事はない。 悪い事をしているわけじゃないから。 駅についた 地下鉄はやめておこう。 走り出した電車が月を追い越してしまったから あわてておりる。 見知らぬ住宅街を追いかけて どこにいるのかわからない。 あの月も高くなって もうどちらに進めばいいのか

    • 石橋をたたいて渡る

      『念入りにたたく。 大丈夫そうなら 誰かの後ろをついて渡る。』 私。 『ちょっとたたいてみて、 はいOK!大丈夫!渡れるよ!って言って、 誰かを渡らせてから自分が渡る。』 長女。 『まずは誰かに相談してみる。 大丈夫だよって言われたら 渡ってみる。』 次女。 石橋は叩かない そんな選択があるなんて 石橋なのだから 叩く必要はないのか。

      • 今日と明日

        いつもと変わらない今日と いつもと変わらない明日は ちょっと淋しい感じの今年最後の今日と だいぶめでたい感じの新年最初の明日 いつもと変わらない今日で いつもと変わらない明日は ゆく年の今日で 来る年の明日 今日と明日 今日で明日 藍と橙 夜で朝

        • 私は可愛い

          メンタルの強い子に育てるには、根拠のない自信を持たせる事が大切なのだという記事を目にした。    私には 『わたしは可愛い』という根拠のない自信がある。  この自信を持たせてくれた祖母は 『めんこいなぁ、めんこいなあぁ』と感情たっぷりに可愛いがってくれた 祖母にとっては『真実』なのだから、私にとっても真実として受け入れられ、深く記憶に定着したのだろう。  思春期になり、鏡にうつる私が『可愛くない』と気づいてからも、世間の評価を知る大人になった今も、この根拠のない自信は失わ

        月を追う

          ずいぶんませてるね

          『あなた、ずいぶんませてるね』 『え!』 10代の頃 ちょっといい気分だった 誉め言葉ではなかったと知ったのはずいぶんと後だったな。 まさか 初老の今言われるとは。驚いた。 やっぱり誉め言葉ではないのだろうな。 でも、 ちょっといい気分。

          ずいぶんませてるね