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「自分を知ってもらうことで良いつながりを引き寄せたい」合同会社たかしお代表社員兼ライター、たかしおさんの素顔に迫る

企業の”ファン”と”時間”をつくる記事コンテンツの制作支援を行う『合同会社たかしお』の代表社員、たかしおさん。たかしおさんは現在、ご自分もライターとして活動しながらも、ディレクションやイベント企画など幅広くお仕事をされています。

合同会社たかしおを立ち上げた2023年1月頃からは、ライターやデザイナーなどクリエイターが集うコミュニティをつくりたいと考え、少しずつ形にしているそうです。そんなたかしおさんが考える、理想の人間関係やコミュニティとはどんなものなのか。そしてそもそも、たかしおさんがどういう考え方で仕事に向き合っているのか、またどういったことを大切にしているのかなどその素顔にも迫りました。

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インタビュイー:たかしお
2020年10月、在宅ワークをするためにフリーランスのライターとして独立。2023年1月、クライアントの重要なパートナーとして伴走するべく法人化。 “社会を変えうる事業を加速させ、世の中に貢献する”を自分のミッションとする。歩くこと、食べること、我が家の猫と過ごす時間が好き。外国の文化に興味があり、フランス語や英語をのんびり勉強中。
X(旧Twitter): https://twitter.com/takashi_okb313

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仕事は最終的には成果。価格に見合うものを出せているかというところから逃げちゃいけない

――たかしおさんの現在の仕事内容について教えてください。

主軸はtoB向けのプロダクトやサービスを展開する企業の記事コンテンツ制作支援です。企画やプロジェクトの進行管理、取材に執筆、ディレクションなどしています。

また記事コンテンツ制作支援以外にも、マーケティング事業部のセミナー企画・運営、イベントレポートやホワイトペーパーの作成などもお手伝いさせていただいています。

――大まかにライティングとマーケティングに分けられるということですね。

分かれているというよりはつながっていると考えています。実はマーケティングの仕事をお手伝いするようになったのも、もとは導入事例などの記事をつくるところから始まっているんです。

僕が得意としている記事コンテンツはサービス導入事例記事や、サービスに関連するコラムなのですが、これらはマーケティングの思考で考えてつくります。こうした仕事をするなら企業が求めているマーケティングをきちんと理解する必要があると考え、積極的に関与していくようにしたら施策やコンテンツの企画などを任されるようになり、仕事の幅が広がっていきました。

でも、僕は自分のことをあくまでも『ライター』だと思っています。ライターであることを軸にして、そこから仕事を広げていくとできることが増えていきました。マーケティングに関わり始めたとき、「マーケターとしても仕事が受けられるようにした方がいいかも?」とも考えましたが、中途半端になると思ってやめました。そう判断して良かったですし、今もその考えで仕事をしています。

――ライティングを突き詰めていった結果、さまざまな仕事につながったということですね...…!なぜ、ライターになろうと思ったのでしょうか。

正直なところ、消去法でライターが残ったというのが本音でして。

会社員時代、家族との時間をもっとつくりたいと考えて、在宅ワークをしたいと思うようになりました。とは言え自分にはエンジニアやデザイン、フォトグラファーになるのに必要な専門的スキルはない。そんななかで、ライターなら何とか頑張ればできるかもしれない、と。決してライティングを軽んじていたわけではなく、前職が営業だったのでセールスライティングなら多少なりともできそうなイメージが持てたのも大きかったですね。

また、ちょうど在宅ワークについて検討し始めたときに、アフィリエイトで稼いでいるブロガーさんをよく見るようにもなりました。当時はブロガーとライターの違いがよく分からなくて、どちらも「在宅ワークで文章を書いて稼げる仕事」と認識していたんです。だからとりあえずブログをつくって書いてみて、それをきっかけに企業から案件を受けられるようになろうと考えて。そんな感じで色んな理由と状況が重なって、ライターを目指すことにしました。

――ライターになると決めたあと、どのようにライティングの勉強をされたんですか。

実践で学ぶのが一番だと思い、最初はランサーズやクラウドワークスなどのクラウドソーシングで仕事を受けながら、ブログでオリジナルの記事をつくりました。本で独学するなどして学びつつ、実際にやってみて感覚を掴もうと思って。

ただその後、我流では限界があると考えて、個人でコンサルをやっている人にライティングについて教えてもらいました。その方には自分の文章を何回か読んでもらったり、インタビューの練習をさせてもらったりして、客観的なフィードバックが得られることを意識したんです。

他にもオンラインサロンやコミュニティで文章を読んでもらうなど、とにかく誰かに自分の文章を見てもらう機会をつくるようにしました。

――書いた文章をとにかく多くの方に見てもらって客観的な目線をもらっていたんですね

あるコミュニティでテーマに沿って書くコンペがあって参加したのですが、そのときに書いたエッセイをこてんぱんに否定されたこともありましたよ(笑)。かなりショックでしたが、素人が我流でやってきただけですから「やっぱりそうだよな」と納得感の方が大きかったです。この時、こうした厳しいフィードバックの大切さを実感しました。

振り返ってみると、これまで仕事をしてきた中では厳しい声から逃げていたことが多かったように思います。ライターになる前の十数年間、会社員時代は数字としては目立った実績もつくれず、自信がなかったので誰かに批評されるのがすごく苦手でした。周りの人と比較して「自分なんて……」と考えることが多かったし、「どうせ悪いことしか言われない」と思っているから聞くのが怖くて。

そんな思考の人間だったので、文章について否定された際に「きちんと向き合おう、ここで逃げたら前と同じになる」と思うようにしました。しかもフリーランスになったわけですから、今後は全て自分に返ってくると考えると、こうした批評から逃げてはいられません。そう思うと、厳しい言葉もしっかり受け止められました。実際のところは何日か引きずりましたが、今振り返ってもいい機会だったと感謝しています。

自分の幸せがあるからこそ、周りの人の幸せを考えられる

――仕事をしている中で決めている、自分のルールってありますか。

合同会社たかしおのホームページに書いてあるミッション・ビジョン・バリューが、まさに自分が仕事をする上で大切にしていることですね。

特に行動指針である、『相手にとって最適なコミュニケーションを優先する』『相手が必要としているものを先回りして提供する』といった部分は常に意識しているところです。

自分がこうしてもらえたら嬉しいということでもあるので、まず自分から実践するように心がけています。

――素敵な指針ですよね。では、仕事でやりがいを感じる部分はどんなところですか。

シンプルに売上が上がっていくことに、めちゃくちゃやりがいを感じます。会社員時代と違って、数字の動きがそのまま自分の生活に直結するからこそだと思います。

もちろん大前提として、クライアントに価値を提供しようと思って仕事をしているのですが、その根幹には「もっと売上を上げたい」という気持ちがあるようで、数字に表れるとわかりやすくやる気が出ますね(笑)。

その上で、クライアントや一緒に仕事をしてくれる人達が「ありがとう」と喜んでくれるような仕事ができたら、なお嬉しいです。

――とてもリアルなお話で共感できます。仕事をする上で大切にしていることはありますか。

僕は自分が幸せになっていないと周りの人も幸せにできないという考え方なので、まずは自分自身が余裕を持つことを大事にしています。器の大きな人間じゃないので、自分のことを顧みずに奉仕しても、うまく回らないと自覚しているので。

ビジネスにおいて、ギブ&テイクのまずギブをしろ、という考え方はわかりますが、自分に余裕がなかったら心から相手のことを考えたギブができない人間なんです。

だからある意味割り切って考えていて、まずは自分が時間も経済的なところも常に余裕を持てるように意識し、その上できちんとクライアントに貢献、価値提供できるように頑張るというのを信条にしています。

――周りの人を大切にしすぎて自分が不幸せになってしまっては本末転倒ですもんね。

はい。ありがたいことにSNSなどを通じてさまざまな方とつながる機会があるのですが、なかには職場環境や人間関係が理由でメンタルが不安定になってしまっている方と知り合うことがあります。僕も昔、仕事や職場の人間関係で悩んだことがあるので共感できることが多く、意気投合して「気持ちが分かるもの同士、一緒に何かできるといいですね!」となることもあるんですね。でも結局、上手くいかないことが多かったんです。

僕も相手も、自身の経験から相手に迷惑をかけないようにと考え、相手に過度に気を遣ってコミュニケーションをしてしまい、負担になってしまうから続かない。そうすると、せっかく出会えたのに、お互い不幸なことになってしまいます。だから自分を健全に保つことは決して自分勝手な考えではなく、本当の意味で相手のことを考える行動なのかなと。

これはクライアントというよりも、一緒にお仕事をしていただくフリーランスのクリエイターさんへの想いですが、お互いを大切にするためにも、仕事上でお付き合いしていくかどうかについては、その方の状況やメンタルの状態も伺って、慎重に見極めるのがとても大事なことだと思っています。

これまではカッコつけて「なんとかこの人の助けになれば」とか考えていたのですが、なんらかの理由で仕事が進まない、コミュニケーションが上手くいかないということが続くと、だんだん自分に余裕がなくなる。そうすると、丁寧な対応ができなくなってしまうんです。

正直に言って、今の自分には全てをケアする余裕も器もない。なら今はできないと正直に認めて、いつかできるようになったときには力になろうと思っています。

無理に行動しなくても、人とのつながりの中で流れに身を任せることで生まれることもある

――今たかしおさんが一緒に仕事をしていて働きやすいと思っている方や、つながっている方の特徴はありますか。

いろいろあると思うのですが、合同会社たかしおのバリューは自分がこういう人と働きたいなと思って掲げている部分でもあるので、

・相手にとって最適なコミュニケーションを優先する
・相手が必要としているものを先回りして提供する
・誰よりも働きやすいビジネスパートナーとなる
・どんな仕事に対しても”なぜ?”を追求し本質を大事にする

の4つの側面を持っている人ですかね。この考えがある人とは絶対気持ち良く働けるだろうな、つながれるだろうなと思っています。

またこれらに加えて「良い距離感を保っていられる」ことも大事だなと。ビジネスっていう共通項があるからこそ、温度感が高すぎず低すぎず、つかず離れずでいられます。一緒に何かやるときには熱量高く、反対に何もないときは音信不通になってもつながりは消えない。

それって良い距離感があるからこそできることだと思っているので、そこも大事にしたいなと考えています。

――とても心地良い関係性ですよね。他にもこんな人とつながりたいって思う人はいますか。

単に自分を肯定してくれるだけではなくて、きちんと否定もしてくれる人だと嬉しいですね。褒めてもらってばかりだと麻痺してしまうし、すぐ調子に乗ってしまうので(笑)。わりとラフに、いけないことはいけないと言ってもらい、反対にこちらも言いやすい。そんなお互いに言いたいことを言いあえるコミュニケーションができると良いなと。

また、根本的にめんどくさがりでもあるので、テキストコミュニケーションで気を遣わなくても分かりあえるような関係性が持てると理想的かもしれないです。いつもよりもコメントが短いからといって何かあったのかと勘ぐられるのではなく、「ああ、今忙しいんだな」で終わるような、些細なことを気にせずにやり取りできる人だといいな……。

――たかしおさんが運営しているコミュニティでは、これからもメンバーは増やしていく予定ですか。

コミュニティを大きくしたいというよりは、自分と深い部分で本当に合う方がいたらつながりたいと思っています。『合う』というのは、全て自分と一緒の考え方である必要はないんです。「自分はこれが良い」と尊重し合えるような関係性。そんな風に、本当に合う方とつながれたら嬉しいですね。だから数は重要じゃなく、1年で1人、2人くらい、そんな人と出会えたら十分です。

――コミュニティで、これからどんなふうにやりたいことを進めていきたいと考えていますか。

僕個人がやりたいことも、チームとしてやりたいこともいろいろあります。ただあんまり具体的には決めてなくて、とりあえず今の気持ちとしてはコミュニティ運営をきちんと継続していくことかなと。そこが安定したら、他のやりたいことにもつながっていくと思うので。

コミュニティなどを通して人とつながることで、自然発生的に生まれることもあると思っていますし、その流れも大事にしていきたいんです。生まれた流れに良い意味で乗っかって進めていくと、思わぬ方向でいろいろつながったりもするので、そうやって新しいことにチャレンジしていったらいいんだなって感じています。

――実はこのインタビューも、たかしおさんとお話している中で自然に発生したものですもんね(笑)。また素敵な方とつながって生まれる新たな流れが楽しみです。お話を聞かせていただき、ありがとうございました!

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(編集後記)
たかしおさんはインタビューの中で、時折「自分は黒い人間なんです」「カッコつけなんですよ」とおっしゃっていましたが、自分の嫌な部分から目を背けずに受け止めて上手に対処しようとしていて、自分のことを俯瞰して見られる人なんだと感じました。一見過激な思想のお話も、よくよく伺うとしっかりと納得できる理論で、耳障りの良いことを言うよりも人間味があり、本音で語ってくれているんだなと嬉しかったです。このように書くと、「調子に乗るから悪い部分も言って!」と言われそうですが……(笑)。

インタビュアープロフィール:やまゆか
元ハウスメーカー勤務の実績やブログ執筆経験を活かし、フリーランスライターとして活動中。2017年生まれの1人息子がいる母でもある。夫の海外駐在に帯同し、現在はアメリカ在住。好きなことは、スポーツをすること、見ること、食べること、寝ること。
X(旧Twitter):https://twitter.com/ymmayu55

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