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ワンピース・オン・アイスを観てきたので。

ワンピース・オン・アイスを観てきた。


前置き

ワンピースファンではあるものの、全然行く予定はしてなかった。
スケートはオリンピックとか、羽生君でTLがざわついたときにちょっと見る程度でキャストの中のさすがに何人かは知ってるよってくらいの認知度。

じゃあなんで観に行ったのかといえば
・TLに流れてくる行った人の画像や動画のサンジ君がめちゃくちゃカッコよかったから
・数日前にUSJで観たワンピース・プレミアショー2023が面白くて2.5次元への猜疑心が払拭されたから
・年に一度あるかないかの完全おひとり様自由時間が突如降ってわいたから

土曜の夜に行きたさが極限になりチケット販売サイトを見るも、注釈付きプレミアムシートなる30000円するけどスクリーンは見えませんよって席しかなく、いやぁさすがにそれは…と諦めかけたけど、当日券も若干あるとの情報が。
朝一で用があるので出かけて帰り道にダメ元で寄ってみよう、そして寒いらしいのでカバンにニットカーディガンを詰め込んで出かけた。

行ってみるといくつかのグレードの席で少しづつ空きがあり、その中ではまぁほどほどかと思える場所のチケットを購入、とはいえ二万円以上のお代。
カードを出したら「すみません現金のみなんです~」ってマジか!
ギリ足りたわ!

場所によって立ち見だったりパイプ椅子だったり備え付けの椅子だったり、いろいろな環境だったけど私の席は長ーい木の板状の椅子、シールでここが何番、ここが何番と表記されているもの。(USJのショーの時と一緒だ)

ショーが始まった!


※ここからショーの内容に若干触れます。ネタバレ注意!


冒頭からいきなり幼ビビとペルのシーンで私の涙腺を直撃。

麦わらの一味が一人ひとり登場、わー!サンジきゅーーーん!
本当に原作から飛び出したかのような美しいフォルム。
こっちの目がハートマークになってそう。
・・・って思った人が多かったのか登場しただけでもざわつく会場。
スケートの優雅でシャープな動きとサンジ君の佇まいの親和性が奇跡的!
なんなんでしょうかあの計算ずくの髪の毛の動きや手足のちょっとした角度やスーツの手足の細長さ!
原作を忠実に再現した実物の破壊力たるや…!
サンジ君いたもん!うそじゃないもん!

ストーリーはもろもろを省略しながらも骨格となる場面をおさえていて、ちゃんと聞き取れたら初見の方でも話の流れは大体わかるだろうと思われる内容。
声はアニメの声優さんがやっていてキャストは口パクをする感じ、なんだけど違和感なく私の脳はルフィがしゃべってる、クロコダイルが笑ってる、とちゃんと認識していた。ちゃんと演技している。基本的にスケートを観るものなんだろうと思っていたしスケートの人って役者と思ってなかったけどそうじゃなかった。表現者ってすごい。
驚きとともに私はワンピースの世界に入り込んでいった。

観る前はなんでスケート??と思っていたけど、戦闘シーンなんか、超人的に戦うみんなのスピード感の表現にむしろスケートって適しているのかもしれない。
アラバスタの話は衣装もキラキラ、ヒラヒラしていてリンク映えするので、そういう意味でもワンピースの話の中でもアイスショー向きなのかも。

ルフィとビビの殴り合いのシーンは演技という面では圧巻、スケート靴はいてて殴られた風で後ろにザっと倒れるって、すごく怖そう、でもちゃんと守りに入らず自然にやっててプロしゅごい…

サンジvsボン・クレー戦はホントにスケートと親和性が高い。
アチシはよく回るしサンジ君も回転する技が多い。映えが半端ない。

それぞれの対戦は、原作ではみんなが格上の的に苦労しながらやっと倒した感じだったけどその死闘感はあまり感じられなくあっけなく終わったなーという印象だったけど、まぁあまりくどくどやると冗長なんだろうな。
(セリフのひとつふたつ追加でカバーできそうだけど)

思い出される「推しの子」、作品に集まる情熱

心をアラバスタへ飛ばしながら、「推しの子」のことを思い出していた。

※唐突に「推しの子」のアニメ化されていない部分のネタバレがあります!



私たちは演者しか見ていないけど、彼らの演技力だけじゃなく、漫画原作を現実の人間がましてやスケートで表現するために割かれた労力や情熱。

「推しの子」で漫画作品を舞台化する話(以下雑まとめ)
作者のこだわりが強くて原作から少し離れた脚本を許せなくてダメ出ししまくってしっちゃかめっちゃかになりそうだったところを、様々な演出が可能な設備の整った舞台で作品の良さを引き出すためのやり方があって、舞台にアジャストした脚本や演出やそれぞれの専門的技能を兼ね備えたスタッフがプロ意識と情熱をもって取り組んでいる事実を主人公が作者に知らしめることでお互い歩み寄ってうまくいくみたいな流れ。
ここらへんのエピソードがとても好きで、観賞中も何度も思い出していた。

もちろん脚本はアニメと同じだったら時間かかりすぎるから端折るけど大事なところは外さず、照明や音響と、それにタイミングばっりちの演者の動き、たなびく衣装の生地やデザイン、それぞれのプロが情熱をもって取り組んだからこそ神は細部に宿ったのだろう。
私たちの目にこんな風に映るまでに一体どれほどの試行錯誤があったのか。

今回のショーに合わせた声の収録もあったと後で知った。
そして各声優さんが観に行ってて自分が担当している役の演者さんとツーショットをアップしていたりして、それを見る私も幸せな気持ちだった。
多分それは私が愛するものを単にビジネスの一環でこなしてるのではなく自分の役柄や作品の世界観への愛情が深いことを伝えてくれているから。
だから終わった後の演者さんの「ロスだー」みたいなつぶやきもまた嬉しかったりした。

ルフィは可愛くカッコ良い、われらが船長モンキー・D・ルフィだった

そして物語本編では何といっても船長モンキー・D・ルフィの男前さ加減が重要になってくるわけですが、宇野昌磨くんが終始ちゃんとルフィで
可愛いところは可愛くニコニコピョンピョン、名場面の
おれ達の命くらい一緒に賭けてみろ!!! 仲間だろうが!!!!」
「死なせたくねェから ”仲間”だろうが!!!」
もバチっとカッコ良くきまっていて、再度涙腺はドバっと緩むのでした。

余談ですがクロコダイルとの

クロコダイル「…たとえてめェらが死んでもか」
ルフィ「死んだときは、それはそれだ…!!」

のくだりを観て帰ってから観たその日(8/13)放送のアニワンのカイドウとのやりとりがかぶっていて感無量でした。

カイドウ「おい、死ぬぞ」
ルフィ「だから…俺がそんなもんにビビってると思うのか?」

ルフィはずっと前から命の正しい使い道をわかっているのでした。
何ならしょっぱなコビーと出会った時もすでにそうでしたね。

覚めぬ余韻

終わってからも余韻が続き、会場を出て駅に向かう途中で入ったお店で遅い昼食にアルコールも注文しつつTLにドバドバ流れてくる感想や画像や動画をずっと眺め続けていました。帰りながらも帰ってからも…
良かった…思い立って行ってみてホント良かった。

ワンピースを知らないと今何が起きたか把握できないんじゃない?と思った箇所いくつか

私はアイスショーやスケートの知識なくワンピースファンとして観に行ったわけですが、会場は思ったより年齢層が高めで子供はほとんどいなくて、チケットが高額なこともあるけど、もしかして観客の中でもワンピファンとスケートファンの割合は半々くらいだったのかも。
ワンピファンとしては原作を把握してるから何を目的に今何を言って何をしてるのか理解できてるけどそうじゃない人も結構いるんだ、としたらここってちゃんと伝わってるのかな…?と心配になったポイントを箇条書き。

・船で釣りしてたらボンちゃんが釣れたところ
・マネマネの実で変身して見せてるところ(顔変わったような気もしたけど遠くてよく見えなかった)
・ペルを遠くから攻撃するロビンちゃんの技
・ナミの足をトゲトゲが貫通してた上でのビビの痛みに比べたら…だったところ
・国王軍が革命軍に命令なしで砲撃したのは潜入してたBWだったから
・砲弾をペルが上空に持って行って空で爆発させたから広場の人たちは無事だったってところ
・ソウサイデンってなんの事だか伝わったかな

次の機会があったら気を付けたいこと

一応寒いという予備知識だけは得ていたので羽織物は持参したものの、当日券もあるかないかわからない状態だったこともあって備えは万全ではありませんでした。以下は反省点を箇条書き。

・トイレはやたら並ぶのでなるべく会場入りの前に済ませたい
・途中休憩20分あったがトイレ列最後尾は再開に間に合わなかったかも
・長袖ニットカーディガンだけでは防寒はやや不十分だった
・アウトドア用折り畳み座布団を持っていけば良かった、お尻痛い
・写真や動画は腕に自信がなければ無理に撮ろうとしないで肉眼に焼き付けたほうがいい。動くからうまく撮れないし良い写真はうまい人、良い位置の人がドバドバアップしてくれてる。
・席は最前列じゃなきゃ必ずしも前方ほど良いというわけでもない。前か後かより方向的に正面側(アリーナ)のほうが良さそう。

終わりに

名古屋公演がこれからあるそうですね。
迷ってる人。

「チャンスなら逃すな」


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