症例レポートを格段に早く書く方法
今日は症例レポート (統合と解釈)について。
実習中によく行き詰まる人は行き詰まる部分だと思います。
1.何から書いていくべきか?
僕は手書きで問題点の抽出から始めていました。
手書きのメリット
・自由にかける
・それを整理しやすい
・点と点を結びやすい
雑に思いついたことをざっくばらんに記入していく。
そうすることによって閃きや繋がりが見えやすくなります。
とりあえず、A4の裏紙に超雑に書いてました!
患者さんの顔をおもいだしながら、思いつく問題点をあげていました。
それがだいぶ出来てきたら、次は色ペンを持って線を繋いでいく作業に入ります。
そうすると頭の中がクリアになってきます。ここまで出来てやっとパソコンの前に座ります。
ちなみにICF・ICIDHはどちらでも大丈夫です。
自分のやりやすい方法で考えてください。
パソコンで問題点抽出
ICIDH
機能障害
・膝伸展筋力低下
・バランス能力低下
・膝伸展ROM低下
**能力障害 **
・歩行能力低下
・階段昇降不可
社会的不利
散歩に行けない
ICF
心身機能、身体構造
・膝伸展筋力低下
・バランス能力低下
・膝伸展ROM低下
活動
・歩行能力低下
・階段昇降不可
参加
散歩に行けない
個人
ここは空けときます。
環境
家に段差がある
こんな風に問題点を表に示していきます。
あくまで例なので、問題点の順番などは気にしないでください。
またICFであれば、良い点も見なければならないので少し端折っています。
その辺りはお察しを(笑)
これを見て、なにかわかることありませんか?
実は、、、
機能障害=心身機能、身体構造
能力障害=活動
社会的不利=参加
になっているんです!!
つまり、どちらも一緒なんです。
表作成の仕方
機能障害、心身機能・身体構造
基本は皆さんがROMだったり筋力をみたりする評価を入れます。
ex ;ROM (制限因子)、MMT(筋力)、バランス、感覚だったり。
能力障害・活動
皆さんが評価した日常生活動作のことを入れます。
ex;歩行、階段、起き上がり、立ち上がり、寝返り、結滞、結髪 etc…
動作にについての項目を入れていきます。
社会的不利・参加
そのままで家に帰って何がしたいのか?
社会復帰などのことを入れます。
ex;散歩したい。歩いてカラオケに行きたい。頭の上のみかんをとる仕事がしたい。 など
いろいろありますよね。
ここは患者さんから聞かなければいけないところです。
つまり、問診が重要なんです!!
2.トップダウンの評価
僕のトップダウンの解釈を少しだけお話します。
よく「トップダウンの評価がわかりません。」だったり、「歩行動作見ないと評価ができません。」
と言ってきてくれる学生がいます。意味も気持ちもわかります。
ただ本質的なところを忘れている学生が多い。
学生に見えているのは、人ではなく疾患を見ている人が多すぎる。
僕たちの仕事は患者さんと接する仕事です。
なので患者さんを見てください。TKA・THAのレポート作りなんて必要ありません。
臨床に来てまで必要ありません。時間の無駄になちゃいます。
患者さんはそれぞれ違います。同じ人なんていないのでそこは勘違いすると失礼です。
だからしっかり問診をして、この患者さんは何がしたいのか?を聞き出すようにしてください。
そうするとなんの動作が必要で、なんのROM、MMTが必要か見えてきます。
そのようにしてトップダウンで評価することをおすすめします。
そこを忘れて、TKAだから歩行となるのはよくありません。
3.まとめ方
やっと統合と解釈まできましたね(笑)
結論
ICFなら、
参加→活動→身体構造・心身機能→活動→参加
この順番で書きましょう!!
ICIDHなら、
社会的不利→能力障害→機能障害→能力障害→社会的不利
はじめに問題点の抽出を行なったのはこれをするためで
この通りに進めていくと迷子になることは少ないと思います。
詳しく説明すると、
上記を確認しながら仮想の人で考えます。
Aさんは散歩が趣味の人です。
膝を痛めて今は散歩にもいけていません。階段の上り下りで痛みがあります。
と言う風な感じですかね。
そこで、評価を行なったところ筋力低下とバランス能力の低下、膝関節ROM制限がありました。
筋力がなく伸展ROM制限により、膝が不安定となることで痛みが出ていると考えた。
みたいな感じで進めていく。
伸展ROM制限と筋力増強することで痛みは軽減し、歩行は可能となると考えます。
歩行・階段昇降もできることでAさんも自信がつき始め、少しずつ散歩ができるようになり
hopeである散歩に行きたいと言うのは達成できると考えます。
的な感じで進めるとストーリになるのでわかりやすい。
少し雑ですね。申し訳ございません。。
自分も整理しやすいので統合と解釈をしている時に、
この人何キロくらいの散歩がしたいの?とか
この人2キロで30分くらい歩くって言ってたけど持久力大丈夫??
みたいな感じでどんどん評価(疑問)が思い浮かびます。
そうするとすごく良いものができますね!
つまりどんどんレポート書くのが楽しくなってきて、必要なことがどんどん思い浮かびます。
僕自身、理学療法士・作業療法士学生にはみんながそうなって欲しいと願っています。
臨床でも結局この繰り返しです。
この考え方は是非覚えて欲しいと思います。
4.まとめ
今回お伝えしたのは、方程式的なものです。
それでもわからない場合にはお問い合わせください。(患者さんの情報はNG)
1人でも多くの学生に届いて、実習教育する立場の方が見て少しでも良いと思ったら伝えていただきたいと思います。
僕1人では、患者さんを笑顔にでき健康にすることは限界があります。
1人でも多くの良いセラピストが増えれば、笑顔が増えると信じています。
おすすめの書籍
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