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「許さなくてもいい」

中学の時にいじめを受けたことがあった。

いじめと言っても、漫画で見るような壮絶なものではなく、ハブられたり、悪口を聞こえるように言われる程度のもの。

思春期であれば多くの人が通る道な気もするが、私の心には瘡蓋のように残っている。

成人してすぐの頃は、相手に対して憎しみや苛立ちを募らせ続け、悲しみや苦しみでぐちゃぐちゃになった気持ちを抱えていた。
私を傷つけた相手が許せなかったし、醜い気持ちを抱えている気がして、自分を愛せずにいたのである。

そのせいか、当時の私には自尊心がほぼなかった。自分の好きなところなんてひとつもなかったし、常に死にたい感情と闘いながら生きていた。

死にたいというより、生きていたくないといった方が伝わるだろうか。

生きていたくない。死にたくもない。面倒だから殺して欲しい。

これが、昔の私が寝る前にいつも呟いていた気持ちだ。
今すぐ抱きしめてあげたくなる。

抱いていた希死念慮を自分で扱えなくなる前に、とりあえず誰かを頼ろうと大学の教授に相談した。
私の学科は運良くカウンセリングのプロが沢山いたのだ。

「いじめられたことが許せない」と漏らした私に、「許さなくてもいいんじゃない」と返した教授の言葉をずっと大切にしている。

許さなければ、そう思っている自分がいた。
こんなドス黒い気持ちを引きずっているままでは誰からも愛されないと。

実際に自分を愛せていなかったから笑えないのだが、教授のやや軽めの言葉によって、私の心に取り憑いていた何かが遠くの方へ消えた気がした。

これは私調べだが、自分の感情を否定されるのが一番しんどい。

自分の感情を汚いものとして否定し続けていたから、辛かったのだと今だから思う。

私のように、自分の気持ちを否定している人がいたら、まぁそれもいいじゃない、と唱えてみて欲しい。

もしかしたら自分が思うほど気に止むものではないかもしれない。

ちなみに私は教授への相談を終えた夜、死体遺棄をする夢を見ている。
物騒な夢に思えるが、興味があったらこの夢の意味を調べてみて欲しい。

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