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調理技術コンクール「じゃがいものシャトー」を考える

■はじめに

それでは今回は調理技術コンクールの2回目ということで、じゃがいものシャトーについて記していきます。この課題は和洋中の中での西洋料理の課題になります。人参のジュリエンヌとじゃがいものシャトーそしてオムレツの3種類が課題ですが、シャトー剥きは食材を手の中でカットするという、まな板の上でのカッティング作業がほとんどない非常に難しいテクニックになります。また直線に切るのではなく、曲線に剝いていくのでイメージトレーニングが重要になります。

■衛生面

じゃがいもには土が付着している場合が多くあります。ボツリヌス菌という非常に恐ろしい菌がついていますので流水で丁寧に洗う必要があります。またじゃがいもの芽や皮の緑色の部分にはソラニンという有害物質がありますのでこちらにも十分注意が必要です。

当然ながら通常の業務であろうがコンクールであろうが、頭髪、服装、爪、専用の靴、調理帽子の着用、前掛けの着用などはきっちりとしてください。さらには、指輪、ピアス、マニキュア、腕時計などの着用は一切ありません。コンクールの場合は私語は厳禁です。

手指に傷がある場合などは、絆創膏をしてから衛生手袋を着用してください。

まな板や作業台は常に清潔であることに心がけてください。またふきん類は常に清潔に整頓され、使用用途がはっきりと分かれている必要があります。

■皮むき・面取り

調理技術コンクールの場合はじゃがいもの皮むきは包丁で行います。ナイフスキルを確認する試験なのでピーラーなどの使用は禁じられています。基本的にはじゃがいもはグル剝きで皮を剥いていきます。目があれば包丁の切っ先で取り除いて水にさらしてください。

実際のコンクールでは皮むきの必要はありませんが、練習などの場合は皮むきも一緒にトレーニングすることをお勧めします。

両端を切り、長さ5cm に調節してください。ジャガイモの断面を縦にして、楕円形の短いところから半分にカットします。カットした後はさらに縦に1/3カットしてください。こうすることで規定の6個準備することができます。この段階で形状や太さが揃っていることが成功する秘訣になります。

■持ち方

右利きの場合をお伝えしますが、包丁はまず右手に持ちます。ペティナイフを選択してください。左手の親指と中指でじゃがいもを持ちます。この時の中指はベタ付けではなく、必ず少し指を立ててジャガイモを持ってください 。こうすることで爪が斜め右方向を向くことになります。この爪の上に包丁を添えて常に切り始めることを意識してください。

右斜め方向を向いていた包丁の刃が、切り終わる時は左斜め方向に向いている必要があります。両手の作業になりますが、包丁はほぼ同じ位置を前後に行き来するだけです。左手で持っているじゃがいもが回転していきます。

■バットに並べる

調理技術コンクールの場合は、盛り付けの模範写真が公開されています。その写真を完全再現してください。綺麗にカットができていれば、写真を超えることができます。

ポイントとしては、シャトー剥きの上下が同じ形状で、カット数が同じであることが重要です。こうすることでシャトー剥きの切りくずの大きさは完全に揃うことができます。少し難しいかもしれませんが、何回もトレーニングすることでご理解いただけると思います。そしてすべてが心地いい ライン で並んでいることが重要です。

■まとめ

いかがでしたか? 非常に古典的なナイフスキルですが、とても重要なテクニックになります。どうか簡単に諦めないで継続してトレーニングを続けてください。私の場合は卵を左手に持って、 ペティナイフで曲線に向く練習をしました。実際に切るわけではありませんが、ペティナイフでなぞるようにしながら、左手で卵を回転させるトレーニングを続けました。おそらく1日10分、一週間続けてもらえれば、いい感じに出来ると思います。ぜひ頑張ってください。

次回は非常に難しい、鉄のフライパン、ガスの直火を使ってのオムレツをお伝えします。

Let's start cooking (*^^)v 料理コンクール対策に特化したnoteです。 楽しく取り組んでいきましょう! リクエストはコメント欄からどうぞ\(^o^)/