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鉄製フライパンで作るオムレツの疑問点を考える

■はじめに

数回にわたってお伝えしてきました調理技術コンクール対策ですが、特に質問をいただくオムレツについて考えていきたいと思います。よくある質問としてオムレツがうまく返ってこない、オムレツが前に飛び出してしまう、表面が粗くなってしまうなどがあります。回数をやればできると言われていますが、もう少し考えてみる必要があるかもしれません。

■フライパンの温度

もしテフロン加工のフライパンで作るのならば、冷たいフライパンの中に卵液を加えて作り始めても失敗することなく作ることができます。しかし鉄のフライパンの場合はそんなわけにはいきません。鉄の性質上必ず事前にフライパンを熱くする必要があります。そして油ならしをして、フライパンの温度を適温に調節していきます。

フライパンの上に卵液を落として温度を確かめます。音がします。よく聞いてみましょう。卵液に火が通ってきます。状態をよく見極めましょう。こういった感覚を研ぎ澄ませば、意外と簡単に温度を把握することができます。

■卵液のまとめ方

フライパンに流し入れた卵液は、菜箸を横に回転させながら、しかもフライパンは前後に動かしながら加熱作業を進めます。この時重要なのは薄焼き卵の中にスクランブルエッグがある状態を作るということです。スクランブルエッグを作って形を作ってもうまくいきません。薄焼き卵を作って中の卵液がゆるいとカットした時に卵液が流れ出します。これは卵がしっかりと加熱されていない状態です。

この卵液のまとめ方がよくわかってくると、オムレツを意外と簡単に作ることができます。

■オムレツの形を作る

卵液がまとまってきたら、底面を均一にするために少し衝撃を与えます。トントンと数回ショックを与えてください。五徳を使うととても簡単です。こうすることで底面が安定しますので、ほんの数秒間加熱をします。ここで注意が必要なのは焼き色をつけてはいけません。こうして出来た平面のオムレツのベースを形作りますが、一旦火から外して前方向へ傾けます。手前の方から表面の薄焼きを傷つけないよう丁寧に前方へ折りたたんで行きます。

■オムレツを巻いていく

ここまで来るとオムレツの綴じ目は前の方向に向いていますが、フライパンの柄の部分を真上からトントンと叩きながら閉じ目を上に向けます。綴じ目が上に向いたらフライパンの形を利用してフットボール型に整えます 。この次にこの閉じ目をフライパンの底面まで動かしますが、今まで同様フライパンの柄をトントンと叩きながら回転させてもいいですし、菜箸の補助を使って、だし巻き卵のように返していただいても結構です。ここで間違えてはいけないのは、叩くのはフライパンの柄の部分を真上からチョップするような感じで叩く必要があります。

力は全くいりません。慣れないうちは細かく数多くリズミカルに叩くとオムレツが勝手に回転してきます。回転を促すためにフライパンに少し角度をつけてあげる必要があるかと思います。

オムレツの綴じ目がフライパンの底面に着いたら少し加熱を続けて、綴じ目を固めます。
このまま菜箸の補助を使ってお皿にスライドさせてもいいです。できるようならばとじ目を上になるように回転させてください。

■盛り付け

通常通り綴じ目を上に向けることができたらフライパンの握り方を少し変えます。フライパンの角度とお皿の角度を同じにしてひっくり返すようにお皿に盛り付けましょう。少し形がいびつであってもペーパータオルなどを使って修正してあげてください。お皿の汚れをきれいに拭き取り、ペティナイフで写真のように切れ目を入れて提出します。

■まとめ

いかがでしたか? オムレツは文章で読むより動画などを参考にしたほうがいいと思います。また自分で作るときもスマートフォンなどを使い、誰かに動画を撮ってもらうと修正点がすぐわかると思います。すでに令和の時代ですから、オムレツの練習ひとつとっても最新方法を探りながら是非頑張ってください。

https://vimeo.com/322127411

Let's start cooking (*^^)v 料理コンクール対策に特化したnoteです。 楽しく取り組んでいきましょう! リクエストはコメント欄からどうぞ\(^o^)/