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大改革は本当に必要なのか

※この記事は個人の意見、推論になるので読み流し程度に扱ってもらえればと思います。

先日行われたリーグ戦で好調マリノスに対して、ザ・鹿島と言わんばかりの内容で勝利した鹿島。大改革からOB監督の就任、鹿島らしさを取り戻すことに軌道修正するなどの「迷い」が見えるチームに対してでた反応はポジティブなものが多かった。これまで、監督交代後の鹿島は勝利しても「このままでいいのか?」感が漂っており、もやもやが隠せなかった。

しかし、今回だけは違ったような気がする。

支配率が低かろうが、つまらないと揶揄されようが、アントラーズファミリーは誇らしげに喜んでいた。

そこで僕が感じたことは「取り組んでいる大改革は本当に必要なのか?」ということ。僕からすれば、「だって、モダンフットボールのマリノスに主導権を握って勝ったし、選手もサポーターも戦い方に概ね不満はなさそうだし、そんな大きく変えなくてもいいじゃん!!」って。そんなわけで僕の考えを整理してみた。

■鹿島に改革は必要なのか

そもそも改革は必要なのか。(改革=スタイル変化や監督交代など、サッカーの内容的な視点)

結論としてはYES。ただし、その規模の大きさや内容には条件があると思う。振り返ると、これまでの鹿島が行っていた選手のポテンシャルに頼った戦いには明らかに頭打ちがあった。勝負強さや常勝軍団というもので語れないJリーグの地殻変動が起こっており、その最たるものが天皇杯でヴィッセル神戸に完敗したことだろう。ここに中長期的な危機感を持つこと自体は僕も同じ。そして鈴木満さんは以下のように総括してザーゴを招聘した。

>鈴木満フットボール・ダイレクターは来季に向けて「(これまでは)少し選手層を厚くする編成だったが、リフォームでは間に合わないところに来ている。基礎だけを残して家を建て替えようかな、と思っている」

>「ブラジル流を重視しながらやってきたが、今のサッカーは欧州が中心。そういうものも取り入れてチーム作りをやっていかないと立ち遅れる」

しかし、蓋を開けてみるとザーゴは鹿島に新しいエッセンスを入れてきたものの、ベースができたあとの上積みを進めていく上で迷いが生まれてしまい崩壊してしまったと。

>鈴木FDは「理由は色々あると思いますが、やっぱりベースがあって、方向性がみんなが共有できていなかったというか、迷いがやっぱりあって、そういう状況でプレーすると自信もないですし、ミスも多くなる。そういう状況だったのかなと」

>「去年監督も代わり、選手もかなりの人数が代わって、スタートはちょっと苦労するかなという思いはあって、その通りになりましたが、後半盛り返して、戦術的にも前からプレシングというベースもできましたし、それをベースに今年はさらにそこに積み上げていく、上乗せして戦っていって、優勝を目指すという狙いがありましたが、なかなか上手くいかなかったということです」

■なぜ上手くいかなかったのか

なぜ条件通りの監督を招聘したのにも関わらず、上手くいかなくなってしまったかを改めて考えてみる。僕はざっくりここまでの流れをみて、原因は現強化部に「具現化する力」が欠けていることだと感じている。

・基礎とは

まず、満さんの言う基礎について。ここに関しては、「基礎の範囲内はどこまでで、どのようなものか」が具現化できていないのではないかと思う。これだけはマストね!と言えるものを挙げるとすれば例えば、僕が思いつくのは、ジーコスピリット、勝利へのこだわり、など精神論的なのがほとんどを占めている気もする。それらを否定するわけではないが、ザーゴのような監督からすれば難しい気がする。それが相馬さんのような監督からすれば肌でわかるだろうし、もはや染み付いてる基礎だろう。

・主導権とは

ピッチ内の話でいけば、満さんは主導権を握ることによく口にする。満さん自身は主導権=ボールを握ることではない旨の話はしているものの、主導権の定義がふわふわしているように思える。先日のマリノス戦で言えば、ボールを握るのはマリノスで、主導権を握っているのは鹿島だった。しかし、長年鹿島をみている人からすればそれは「鹿島らしさ」として見える。ザーゴの時もこのような試合は当然あったし、おそらくザーゴがいたら「なんか違う」感覚を強化部は感じたと思う。だから、ザーゴからすれば「あんたらの主導権を握るってなに?」状態になってたかもしれない。だからこそ、監督に提示する主導権などの言葉の定義は明確かつ具体的である必要があると思う。

■建て替えorリフォームorリノベ

>建て替え
現在、立っている建物を、基礎からすべて解体・撤去し、土地を更地の状態にして一から建物を建てることを建て替えといいます。

>リフォーム
ボロボロになった部分を修復する、老朽化したスペースを新しく改装する、マイナスの部分を修復してプラスに戻すという意味合いです。

>リノベーションとは、既存の建物に対して新たな機能や価値を付け加える改装工事を意味します。現代的で機能性の高いものに変更する、といった事案です。

相馬体制になって、実質「リフォーム」状態の鹿島。今シーズンは置いておいて、この先どうすればいいかと言われれば、僕は「まずはリノベ」するべきだと思う。特に相馬体制継続であれば、基礎はほとんど熟知しているので鍵を握るのは主導権のところだろう。そこに満さんの言う欧州エッセンスを加えながらといったところ。例えば、タイトルをクラブの中ででボールを握らずして優勝するチームもいれば、ボールを握り続けながら優勝するチーム、使い分けて優勝するチーム(こだわらない)もいる。そう考えると鹿島は3番目であり、いわゆる全方位型を目指せる(目指すべき)チームで、それができるようにするための改革が必要と考える。かつての鹿島はこの全方位ができていて、それを上回るチームがいなかった。それに対して現在、選手の自主性だけでは勝てない時代で自主性を植え付けてもそれを上回るチームがいるのだ。

それであれば、僕は監督以外のコーチングスタッフに欧州から「選手が自主的に判断できることを促せる」コーチを引っ張ってくるのが面白いかと思っている。

■二段階の改革

じゃあ全方位型になって終わりかというとそうではない。そもそも、改革は一改革一監督で決まったものではない。改革という道の中でマイルストーンを置きながら進めてもいいわけだ。そのため、僕は全方位を高水準で完成させ、そこからある程度の固有のスタイルに尖らせるべきだと思う。本来であれば、尖らせてから他のスタイルもできるようにさせて全方位型が鉄則かもしれないが、クラブの「すべては勝利のために」を重んじるとまずはあらゆる形で勝つことがすべてだ。

ってな感じで僕が今語れるのはここまで。続きはまたいつか。

■最後に

僕の勝手な推論と無鉄砲な記事にお付き合いいただきありがとうございました。マリノス戦でアントラーズファミリーの芯を感じられた気がしたので今回はこのような支離滅裂な文になってしまい申し訳ないです。今後も鹿島の歩みとともに自分の思いを綴っていきますのでよろしくお願いします。

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