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【TRPG】一本道シナリオはいけないことなのか
今回は「一本道シナリオ」について。
この記事では一本道シナリオのことを
「シナリオの展開がひとつしかなく、プレイヤーに選択の余地がないシナリオ」
と定義し、「一本道シナリオの是非」について書いていこうと思います。
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「一本道シナリオはよいのか、いけないのか」
という話題は一部の界隈であるようですが、私の友人の言葉を借りるなら、
「プレイヤーに『一本道シナリオだと思わせるマスタリング』がよくない」
のだと思います。
つまり、「シナリオが一本道なのは当然だが、選択肢がないと思わせるマスタリングがいけない」ということです。
もし手もとに何らかのルールブックがあるなら、付属の公式シナリオを読んでみてください。
おそらく、どのシナリオも一本道シナリオなのではないかと思います。エンディングで多少分岐することはあるかもしれませんが、それも「あるNPCが生きている場合と死んでいる場合」ぐらいで、シナリオ途中で分岐しているものはまれなのではないかと思います。
ダンジョンシナリオ(迷宮探索シナリオ)になると、プレイヤーには多少の自由が保証されますが、行きつく先は同じです。
TRPGのシナリオは一本道が基本。
私はそう考えています。
では、プレイヤーはシナリオどおりの行動を常にとらないといけないのかというと、そんなことはありませんし、できません。
ゲームマスター(以下GM)は人間です。コンピュータゲームとちがい、GMは柔軟にセッションを運営していかなければなりません。
プレイヤーがシナリオに書かれていない行動を取ることはよくあります。それがあまりに不合理なことでない限り、GMは受け入れ、シナリオを修正していきます。当然、修正の過程で、死ぬべきNPCが生き残ったり、シナリオに書いていない結末に行きついたりします。
こういったGMの「シナリオの修正」は、「アドリブ」と呼ばれます。
シナリオは一本道でも、プレイヤーの行動をGMが柔軟に受けとめ、アドリブを駆使することで、シナリオは様々な形を取ります。
「シナリオ作成段階では『一本道シナリオ』でも、実際にセッションでそのシナリオを使うと一本道にはならない」
ととらえてもらえばわかりやすいかと思います。プレイヤーの発想、GMのアドリブが、シナリオをどんどん変えていくということです。
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シナリオ作りは「一本道」が基本です。
あらかじめ、様々な展開、結末を用意したシナリオを作るとなると、シナリオ作成の難易度があがるうえ、手間が途方もなく増えます。
なので、「一本道シナリオ」を大量に作り、それを変化させられる発想や柔軟性を身につけることに力を注いだ方がよいように思います。これを身につけるには、とにかくたくさんのセッションでGMをやってみるのがよいでしょう。試行錯誤をくり返しましょう。
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そもそも、なぜ「一本道シナリオの是非」が問われているのでしょうか。
理由のひとつは、「ウェブ上でシナリオを公開する人が増えたから」ではないかと思います。
一本道シナリオだという批判を受けたくないという人が、「一本道シナリオの是非」について考えているのかもしれません。
シナリオを公開しよう、というだけでシナリオ作成のハードルが高くなるのに、そこに「一本道シナリオは駄目だ」などという考え方が入りこんだら、シナリオ公開はおろか、シナリオを書くことすらできなくなります。
なので、無理してシナリオを公開しようとせず、友達や仲間同士で気楽に遊べるシナリオから作っていくのがベストではないかと思います。
どうしてもシナリオを公開したいなら、何度か遊び、修正を加えたシナリオを公開するのがよいでしょう。シナリオの末尾に「過去のセッションでどのようなことが起こったか」を付記することで、GMのアドリブを助けることになります。
(「トーキョーN◎VA THE AXLERATION」の公式シナリオには、そのシナリオで遊んだときのプレイレポートが付記されており、参考になります)
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