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映画記録「ゲゲゲの謎」

感想は「ホラーやんけ!!!!」です。

そもそも誰もホラーじゃないよとは言っていない。
もともとゲゲゲの鬼太郎は妖怪がたくさん出てくるホラー作品なのである。

ホラー映画が苦手なのにホラー映画を劇場で観たのは、
ホラー作品であることを忘れていたから。
PG12で「鬼滅の刃」と同じ括りであることから、
泣けるストーリーだと勝手に勘違いした。

でも、泣きました。

戦後の日本を裏で牛耳る龍賀一族の当主が亡くなった。
銀行に勤める水木は、当主の弔いを理由に哭倉村へやってきたが、次第に龍賀一族の醜い跡目争いに巻き込まれていく。
一族のひとりが殺され、疑いの眼差しが向けられる鬼太郎の父と出会う。

https://www.kitaro-tanjo.com/

すごくホラー映画として絶妙だった。
アニメで表現するにピッタリな物語と画面だと思う。

例えば物語。
実写で観たらしんどいだろうな。
コミカルなお顔のゲゲロウ(鬼太郎の父の作中通称)だから、まだ受け入れられる。

町から離れた村。
古くからの慣習。
裏から日本の財政界を牛耳る一族。
その跡目争い。金、血縁。
そして怪死。つづく怪死。呪い。

小説だったら休憩を挟むね。
映画なのでノンストップである。胃がやられるわ。

コミカルシーンがゲゲロウの登場シーンしかない!
そのほか全部、胸がつまる!

そして謎解き部分が更によい。
冒頭のシーンが後からつながったり、あの日本人形はこう登場するのか、なんて何回も観る人の理由が分かる。
観れば観るほど発見がありそう。
そしてPG12な理由が分かる。

あと、演出。
実写でやったら安っぽいCGになっちゃいそうなシーンがある。
アニメだからこそ、成立しているグロさ。アニメじゃないと成立しない不快感。
グロい、というよりまっすぐ気持ち悪い。
不気味さが画面全部で表現されている。

アクションシーンもある。
ゲゲロウの勢いある下駄裁き。
怪奇展開に不安がる私なんかはすぐに惚れちゃったね。

満ち足りた気持ちになるホラー映画だった。
まあ、おなかいっぱいなので、
ホラーはしばらくいいかな。

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