【美術ブックリスト】『パブリックアート入門』浦島茂世著 イースト・プレス
副題は「タダで観られるけど、タダならぬアートの世界」。
街中や公園、駅や建物などの公共空間に設置される彫刻や壁画をパブリックアートという。本書は全国各地のパブリックアートの具体例を挙げて、設置の経緯、制作者の意図、市民の反応などをひとつひとつ解説していく。岡本太郎の「太陽の塔」「明日の神話」、瀬戸内の草間彌生のかぼちゃなど、著名芸術家のものから、商店街の片隅の銅像まで範囲は広い。
どんな時代の要請でこうした彫刻や壁画が「生産」され、「消費」され、時に「廃棄」されるのかという歴