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(後編)「みやぎにじいろパレード2021」を開催しました

2021年7月18日にオンラインで開催した「みやぎにじいろパレード」レポートの後編をお届けします。
(前編はこちら

プライドミーティング

「プライドミーティング」は、もともとはパレードのゴール後に、歩いてみた感想や「プライド」に関する考えを分かち合うために行う予定でしたが、オンライン化に伴い、東北の性的マイノリティに関する活動や研究をされている方々から寄せていただいたスピーチと「にじいろCANVAS」共同代表3人によるトークを動画として配信する形に変更しました。
この形にしたことで、貴重なスピーチと合わせて、パレードの「楽しいお祭り」の面だけではなく、どうして、何のために歩くのかという思いの部分もより深くお伝えすることができたのではないかと思います。

スピーチ動画を下さったのは、以下の方々です。

・東北の性的マイノリティの活動、これまでと現在---杉浦郁子 様(和光大学)
・「故郷を帰ることができる街にしたい」
 東北初青森レインボーパレードへこめた思い---宇佐美翔子 様(青森レインボーパレード実行委員会・そらにじ青森)
・聴覚障害とLGBT---及川政伸 様(ろうLGBT東北・DEAF LGBT TOHOKU)
・トランスジェンダーの子どもたちへ向けて---佐藤ひろみ 様(トランス・アドボケイツ)
・わたしたちの居場所---ヒノヒロコ 様(楽園)

東京と地方、青森と宮城、ろう者と聴者、シスジェンダーとトランスジェンダー等、「LGBT」の中にもひとくくりにはできない多様な状況があります。
いただいたメッセージはどれも、その方がそれぞれの場所で作ってきた「レインボーの道」に触れることができる、本当に貴重な内容ばかりでした。

エンディングトークの「ふつう」って何だろう? という話も重要なテーマでしたね。自分にとっての「ふつう」が、誰かにとってはそうじゃない。そしてそれが、権利の不平等にあたる場合もあります。
でも、自分の「ふつう」がすべての人にとっての「ふつう」だと思っている人にとっては、言われなければわからないことかもしれません。改めて、社会的なアクションを起こすこと、発信・対話をすることの大切さを感じました。

「プライドミーティング」はアーカイブ動画の1:23頃から始まりますので、こちらもぜひご覧ください!

オンライン交流会

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パレードの熱(物理的にも……)も冷めやらぬまま、スタッフは急いでPCの前に移動し、ZOOMを使用したオンライン交流会へ。
事前に申し込んでくださった参加者とスタッフ、合わせて34名での交流会となりました。

最初に全体の流れやルールの説明をした後、ZOOMの「ブレイクアウトルーム」の機能を使って少人数のグループに分かれて交流タイム。
テーマ「コロナ禍過ぎたら何したい?」では、「やっぱり旅行や大人数での飲み会がしたい!」「遠方の友達に会いたい」という方や、「パレードやにじCANの活動に参加したい」と言ってくださった方も(大歓迎です!)。
2回目のブレイクアウトルームのテーマ「カミングアウト」は、交流会で初対面の人も交えて話すには、重すぎるかも? 難しすぎるのでは? とスタッフも緊張しながら臨みましたが、参加された方が日頃から考えていることを話してくださったり、ご自身の経験を話してくださったりと、それぞれのグループで充実した対話になったようでした(終了後のアンケートでは「時間が足りなかった」「時間が短い!」との声を多数いただいたほど。すみませんでした……)。
アンケートの中から、公開OKと言ってくださった方の感想をいくつかご紹介させてください。

・あっという間でもう少し時間が欲しいと思いました。また是非開催して欲しいです。
・とっても楽しかったです〜もっとみんなといっぱいお話したいです!
・「カミングアウト」について、セクシュアリティだけでなく、国籍や、指向性などそれこそ多様なんだなぁと再確認いたしました。まずは、「人権をみとめあえるまち」これが基本に大きく頷きました。
・地元宮城を離れて暮らしているのですが、オンライン開催だったからこそ遠方からでも参加することができ、嬉しかったです。

今回の一連のイベントでは、聴覚に障害のある方や日本語が母語でない方にも楽しんでいただけるよう、配信する動画には全て日本語と英語の字幕を付けています。同じように、交流会にも参加してもらえるよう、字幕スタッフを配置し、日本語と英語での要約筆記の準備をしました。まだまだ不十分な点もありますが、今後の活動にも、様々な方に参加していただきたいと思っています。

協賛・助成

「みやぎにじいろパレード」開催にあたり、以下の企業様より協賛をいただきました。
(メッセージ動画はこちら→【地域を支える企業からのエール!】)

woman only bar 楽園 様
牛たん料理 閣 様
こだま 様
ストロベリーコーンズ 様
bar SALOME 様
なべ処 よす 様
HACHI 様
ヘアーサロンウイング 様
ミナ・コーポレーション 様
Revarc 様

県内外で活動される以下の団体様からも動画メッセージをいただきました。
(メッセージ動画はこちら→【ひとりじゃないよ!あなたの街からの応援メッセージ♪】)

Akita Pride March 様
東北大学AROW 様
いわてレインボーマーチ 様
Color Calibrations 様
仙台POSSE 様
ふくしまレインボーマーチ 様
ろうLGBT東北 様

ご協力いただいた企業・団体の皆様に、厚くお礼申し上げます。
それぞれの動画の概要欄より、各企業・団体様のwebページやSNS等へ飛べるようになっていますので、動画と併せてぜひご覧ください。
地元の企業や、東北で活動する他の団体が「みやぎにじいろパレード」や性的マイノリティのことを気にかけたり、応援したりしてくださることにとても勇気づけられました。
にじいろCANVASでも皆様の活動を応援して、一緒に社会や地域を良くしていけたらと思います。
(Youtubeに動画の掲載のない企業様のSNS等はこちら↓)
  なべ処 よす 様(Twitter @nabemarukome
  ヘアーサロンウイング 様(Twitter @SENDAIwing

また、赤い羽根共同募金の「withコロナ 草の根活動応援助成」の助成を受け、パレードのオンライン開催を含め、感染対策をしながら活動をするための機材等の費用に助成金を活用させていただきました。ありがとうございます。
動画編集、日本語・英語の字幕やキャプションの作成、SNSでの広報、フライヤーの設置、その他、本当に多くの方から、ここには書ききれないほど様々な形でのご協力いただき、今回のパレードを開催することができました。関わってくださった全ての方に、改めて感謝申し上げます。

まだまだ「宮城に遊びに来てください!」とは言いにくい状況が続いていますが、来年こそは、たくさんの方と一緒にパレードを歩けますように。

また、「にじいろCANVAS」ではパレード以外にもイベントやミーティングを随時行っています。活動を支えてくださる会員も募集中です。
詳しくは、ホームページや各SNSをご覧ください。
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(書き手:こぐま)

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