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苗の軽量化の試み

 3月に入って春作業が一気にスタート。苗用の床土搬入に種籾の準備そして畦塗りと各種の作業を並行して行っています。でもここへ来てもなお作付け計画の変更があって大変です。現在売切れ中のカキモチを早く開始しようとカキモチの選別作業も頑張っています。

1.今週の林さんち・・・苗の軽量化の試み

 3月に入ってそろそろ作付け計画が確定したと考えて納屋の休憩所に置く打合せ用の大きな地図を息子の夢太くんが作成しました。ところがここのところ急に田んぼの受託を依頼して来た地主さんの分を追加して行くうちに作付計画の不具合に気づきます。というのは、追加されたのは、コシヒカリエリアばかり。するとコシヒカリの作付けがかなり増えたのです。しかし今年は、カグラモチの作付けを減らしてミルキークィーンを増やしました。でもミルキークィーンは、晩生のカグラモチと違いコシヒカリと同様の中生です。だからコシヒカリを刈り終えてすぐに刈らないと刈り遅れてしまいます。そこのバランスが崩れていたのです。そこで地図を作成してしまったのですがここへ来てまたまた急遽作付計画を変更することにしました。こうやって数字じゃなくてビジュアル化して初めて気づくこともあります。今年は、この調子で田植え寸前まで変更もあるのかもと覚悟しています。

 そして今年は、苗の軽量化に取り組むことにしました。2年前に富山県のいなほ化工さんの軽量培土サンプルを頂いて実験しています。その時の結果は、通常苗重量=7550g 軽量苗重量=5760g 1790g 24%減というモノでした。でも24%減っただけで体感的には、半分に感じます。そこで今年は、5回目のカグラモチとミルキークィーンの種まきで使ってみることにしました。しかし林さんちでは、長年床土は、お隣の白山市鶴来の北陸産業さんに自分で取りに行っています。せっかくなら近くで軽量培土が入手出来るに越したことないので問い合わせてみると商品がありました。しかし85~90%の軽量化率であまり軽くならないとのこと。でもサンプルを提供して頂けることになりました。

 実は、苗の軽量化の商品は、これまでも各種出ています。一番軽いのは、ロックウールマット、そして燻炭と言った素材の商品です。ただし苗半作と呼ばれるほど苗は、重要です。これらの新しい商品を試す勇気がありません。しかもこれらは、育苗方法も田植えもかなり違って来るのでさらに怖い。そして最近では、密苗と呼ばれる苗箱にたくさん種籾を播種しておいてそれを細かく掻き取る特別な田植え機で植える方法が普及しています。これだと通常の使用苗箱数の半分で済みます。これもある意味苗の軽量化と言えます。農業従事者の高齢化、作業の効率化、コストダウンを考えると苗の軽量化は、避けて通れない道だと考えています。今年の試みが上手く行くことを祈っています。

ここへ来てもなお作付計画変更・軽量培土2種類テストします・2021
https://youtu.be/JEQeLIFc5pE

2、今年は、種子不足が深刻です

 カキモチを下した瞬間から春作業全開です。でも今年は、種籾の不足が深刻です。林さんちでは、種籾の確保を秋には、すでにJAさんにお願いしています。とにかく種籾が無ければ米作りが出来ません。だから早め早めの手配をしています。でも昨年からカグラモチの種子の手配が怪しくて正規の種籾足りない分は、準種子と呼ばれる少し発芽率の落ちる種子の提示がありました。それでも無いよりマシなので使うつもりでいました。ところが実際は、コロナによるお土産需要の減少でお米屋さんからカグラモチの出荷数を減らして欲しいとの要望があって作付面積を大幅に減らしました。そのおかげで結果的にカグラモチの種子は、必要量が確保出来ました。

 その他では、ミルキークィーンが例年不足するので出荷先のお米屋さんに毎年手配してもらっています。ところがその入手困難な貴重なミルキークィーンの種籾が春先の度重なる作付変更で結果的に1袋多く納品されました。う~んせっかく頂いたのに返品?と思いましたがもしかしてと思いフェイスブックに「ミルキークィーン種子1袋余っています」と投稿したところ。一瞬で「欲しい!」というコメントがあって売れてしまいました。どうもミルキークィーンもかなり不足しているようで売れた後も問い合わせが相次ぎました。

 ところがJAさんから林さんちのカグラモチの種籾を10キロ分けて欲しいと連絡がありました。計算したところギリギリなんとか足りたので了承しました。しかし今度は、カグラモチの納品先のお米屋さんから別の納品先の農家さんが種籾不足で出荷出来ないと連絡ありその分を林さんちで作って欲しいと言われました。でもそうなるとJAさんに10キロ渡すと播種量が足りません。そこでJAさんに連絡して10キロ渡せないと言わざるを得ませんでした。もうこうなると種籾1袋単位じゃなくて1キロ単位の攻防戦になっています。実は、種籾袋は、20キロ入っていますが必ず余裕分が数百g入っています。カグラモチ種籾にその余裕分がたくさん入っていることを期待しています。それが多ければJAさんにまた分けてあげられます。まあどっちにしろ薄氷の種籾の状況の令和3年の米作りです。

カキモチを下すと春作業全開・稲の種子不足が深刻・2021
https://youtu.be/6MOBosrFhmc

畦塗り好適日です・暴風雨の後の快晴・2021
https://youtu.be/-SqA46YSEeA

種籾準備開始です・雨の中の畦塗り順調・2021
https://youtu.be/CpFEMSivvRY

    

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