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未来派野郎。

いつだって死ぬ気がしないのです。

そんなことないことも理解してるのです。

それでも自分が死ぬなんて、ピンと来ないわけです。

入院したことも怪我したこともあるのですが、なんだか病気や怪我とは無縁と思ってしまうことがあります。

そういうことって、よくあります。


なので通っている整形のドクターから

「もしかしてですが、脳腫瘍かもしれません。」

そんなこと言われても、全く何も感じないのです。

病院に行くときは「いつもの僕」でしたが、帰りは「脳腫瘍かもの僕」。

病院から自宅へはいつもの帰り道だし、気持ちも変わったところもなく普段のままでした。

日常なわけです。


それでも勧められるままMRI受けることになったり。


奥さんに話したら

「結果は一緒に聞きに行く。」

なんて言っていて。


まあそうだよ。

それが良いと思いました。


僕の最終回のエピローグだかプロローグだと思うので、そこは立ち会っても良いのかなと思いましたよ。


それにしても脳腫瘍。

色々考えなくてはいけないのです。


世の中には、もう少し優しくしてもらわないとなあ。

脳腫瘍なんだから。


お菓子の食べ過ぎとかも見逃してもらおう。

脳腫瘍ですから。


ゴロゴロしてても良いことにしてもらおう。

脳腫瘍だし。


そんなこと考えていたのに

「検査の結果、脳腫瘍ではありませんでした。」

そういうこと。


「その代わりに、小さい脳梗塞が何ヵ所かありました。」

そんな話。


喜びと悲しみ。


うんこは漏らさなかったけど、オシッコは漏らしました。

そんな感じなのかと思いました。

そういうことがあるんです。

人生は色々らしいので、まあそういうことなんです。
(それでも明日はやってきますということ。)


そんな喜びと悲しみの日々を過ごしていたところ

「大腸がんの疑いがあるので、精密検査を受けてください。」

そんなお知らせが。


人生は色々らしいのです。

きっとそういうことなのです。

それで今度こそ、ゴロゴロしたりお菓子の食べ過ぎを許してもらおうと考えたのです。

世界には優しくしてもらおうと思ったのです。

僕はそんな気持ちですが、世界の気持ちはどうだろう。







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