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<星読み>2019年6月3日双子座新月~言葉にならない感覚を信じる~

2019年6月3日19:00に双子座の新月。
太陽と月が双子座で重なり、射手座の木星とゆるくオポジション、魚座の海王星とゆるくトライン。

双子座の水星はノーアスペクト。でも、ミッドポイントで見ると
水星=太陽/火星、水星=月/火星
海王星=太陽/水星、海王星=月/水星と
水星がからむ重要なミッドポイントがある。

山羊座の冥王星、土星が牡牛座の金星とタイトにトライン。

今回の新月のインスピレーションフレーズは「言葉にならない感覚を信じる」「保留ではなく熟成」。

この新月前後は、自分の中にある情熱や欲、あるいは愛情の方向性を再確認するとき。人からの評価や見え方を気にせず「これをやりたかった」「こうなりたい」「やっぱりこれが好き」ということがらを確認するとき。もしかしたら、まだ具体的な「これ」はないかもしれない。それでも、心の中に未来を方向を指し示すような確かな感覚が生まれる。

でも、あなたの心の中にある確かな感覚は、自分の中でははっきりしてはいるものの、まだ言葉で輪郭を明瞭にできる状態ではないような感じも。だから、人が理解できるように伝えたり、具体的に動きだしたりすることは、まだできないかもしれない。

高名な心理学者の河合隼雄さんは、悩みや、迷って決まらないものごとを自分の中に抱えておく力を「葛藤保持力」と名づけた。迷いを持ちこたえる力。すぐに明快な結論を出せないことも、心の中に持ち続けて、考えたり迷ったりし続ける力。

私たちは、何でもできればすぐに分かった気になりたいし、片がついた気になりたい。脳内の「保留」はできるだけ少ない方が効率がいい、と社会の風潮もすっかり効率重視。

早く結論を出すべきだ、即座にYESやNOを言える人は自分の価値観がしっかりしてるからかっこいい、みたいな結論重視の風潮も。

そして、インターネットが発達した今、言葉しさえすれば、考えをすごくたくさんの人とスピーディに共有できる。言葉重視で、言葉にならない感覚が軽視される風潮もある。

すぐに分かりやすい言葉にして、はっきりと結論を出して分かった気になっている方が今の世の中楽だし、簡単だし、自尊心も保てる。スピーディに宣言したり行動したりする人はやはりまぶしく見える。

でも、この新月の星配置からは、「早々に結論を出して行動に移すのもいいけど、あなたの中の感覚がもっとはっきりとした輪郭を持つまで置いておいてもいいのでは?」「保留ではなく、熟成させた方が良いのでは?」「言葉にならない感覚も、大切にして良いのでは?」という投げかけがあるように思う。

うまく説明できないものはうまく説明できないまま、はっきりしないものもはっきりしないまま。とりあえず自分の感覚を確信して、心の中に置いておく。言葉にうまくできなくても、自分の感覚を信頼する。

すぐにでなくても、いずれかたちがはっきりしてくる。時間の経過によって、日々の生活の中で様々な情報や知見を取り入れ、自分の考えが熟成していくのを信じる。葛藤保持して考えを練りあげる、そんな時間を自分のためにとってもいい、という考えを取り入れてみる。それは、世の中のペースでなく、自分のペースで人生を歩んでいくことの一環でもあるはず。

そんな新月だと思います。

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