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PENTAX 17と行く甲信旅行 (5) 諏訪湖・松本

 上諏訪で一泊した後、次の予定は松本へ。
 しかし「諏訪湖見てないぞ」ということで、早起きして諏訪湖畔へ。

 上諏訪駅前で強烈な存在感を放っている美容院。

 駅から南西(高島城方面)はレトロだったけれど、駅から諏訪湖の方に向かうと高級ホテル群。
 このかたくらシルクホテル、明治時代に川岸村の製糸業を始めた片倉家が「シルクエンペラー」とGI取りそうな異名を取るほどの成功を果たし、財閥を作り上げた。敗戦後に解体されてるからほんとに財閥。
 このブロックには片倉家の迎賓館、今もある福利厚生施設の片倉館、このホテルと諏訪市美術館とが並び立っていて、見比べたら高島城の本丸と似たような広さがあるな。

諏訪湖

 ホテルを越えるともう見えてくる。
 話には聞いていた人工島神社の初島神社も見えている。

 八重垣姫像も見えてる。ポーズはトラボルタっぽいな。
 先に来てた友人がもっと近くで見て、ちょうど例の写真っぽい片手を高く掲げたポーズもあって「諏訪湖のトランプ」と言い出して笑ってしまった。MSGA!

 昨夜まで諏訪湖のレトロエリアにいたもんだから、このあたりにこんなブルジョアホテルが立ち並んでるとは思わなかった。

 諏訪湖のトランプを改めて撮り直してみたら、ピント間違えてボケちゃった。マニュアル機は撮る前に確認だ。

 北東側は、存外に諏訪湖近くまで山が迫っている。

 逆もやはり、山と諏訪湖の間の隙間に細長く人が住んでるのが見える。

 雨が降り出す直前だったけど、これもこれで良い雲だったかもしれない。

 人など恐れてなさそうなカルガモ。こういうとこだと上品な人に構われて懐くのかな。

 スワンボート……というにはでかすぎるな。スワンシップ?

 予定の電車に遅れるとまずいので程々に駅に向かう。
 昨夜駅前の蕎麦屋で戯れた酔っぱらいのおっちゃんが「◯◯に泊まっていけ」と名前を出してたホテルの前を「ここかー」と通り過ぎ、アンダーパスを越える。

 ここで突然の失敗カット。撮影したらなんか変であれ?と思ってもう一枚撮って、モードダイヤルみたらバルブになってた。

 中央本線出来た当時からのものっぽいレンガ造りのアンダーパス水路を撮るときにミスっちゃった。
 隣のカットであまりにも過剰露光しちゃうと光が漏れて、こんなことになっちゃった。このへんはアナログ故に仕方ないところ。

 上諏訪駅に入って、一部メンバーはここから東京に帰るということでお見送りしたり、足湯入ってみるかと思ったら9時からで開いてなかったり。

 甲府方面の列車が来たが、乗るのは反対方面。

👈️指差 確認👉️

松本城

 上諏訪から松本へと電車に乗って、一時間くらいだったかで到着。
 駅からはスムーズにお城行きのバスに乗れちゃったので、駅前全然みてないや。

 バスで「松本城・市役所前」停留所まで行くと、お城の二の丸にある高麗門の目の前に降りた。
 ここは今では城の入り口だけど、本来は二の丸と三の丸の間だから、そこまで立派な門はつけてないらしい。城外と城内の境界ではない。

 写真のピントをまた間違えてしまった。油断するとやっちゃうな。
 AUTOモードだとパンフォーカスだからコレはないんだよな。

 とはいえ高麗門をくぐるとしっかり虎口で、太鼓門が狙っている。戰場だ。
 松本城はかろうじて天守こそ残ってるものの、櫓や門はほとんど再建ものっぽいなあ。天守の他は二の丸の隅っこの小さな土蔵くらいらしい。

 高麗門の横の壁裏。まあ再建だなあ。

 松本城は本丸と、北以外の三方を囲む凹字型の二の丸、さらに全体を囲む三の丸があった。二の丸までは残ってるけど、三の丸はほぼ消失。三の丸外部の総堀もあらかた埋め立てられている。
 二の丸御殿は明治まであったけど、これも筑摩県庁として使っていた明治9年に不審火で全焼しちゃった。

 二の丸から垣間見える天守。

 これは南側の黒門前まで回ってきて撮った天守。

 いよいよ黒門でここから有料エリア。
 チケット買うのにはそこまで時間かからないから大丈夫かな、と思ったら中が混んでるんだ……。

 多分黒門のところに飾ってた甲冑。

 中に入るといよいよ正面から松本城を見られる。
 本丸と辰巳付櫓・月見櫓と渡櫓・乾小天守が一体化している。コンパクトだけど立派なもんだ。

 グワーッピント!

 黒門をくぐってから天守に入れるまで1時間待ちといわれ、ぎっちり整然と並べられて座って待つ。つらい。

 座って待たせてくれるからいいんだけど、やはり長い。
 7月14日に行っても厳しかったので、夏休み期間なんかもっと地獄のように暑い中でもっと長時間待つだろうし、だいぶ危ない気がするな。水分は持っていこう。

 ようやく入場した後も、みっちり中が人で詰まっている。
 階段がめちゃくちゃ急で、上りも下りも大渋滞。子供が怖がって泣く声まできこえてくる。それが6階建て。大体中に入ったらひたすらゆっくりゆっくり歩いて登って歩いて降りてくる感じになってしまった。
 私はまあある程度城を見慣れてるから、石落としだ窓だ天井の梁だと見るところ探すし、展示品見ても楽しめるけれど、子供連れてきても辛いだけかもしれないな……。

 出てきて一枚。

 月見櫓をしっかり入れてもう一枚。この月見櫓、将軍家光が善光寺に参拝するときに松本に寄る、といわれて藩主松平直政が増築したんだけど、結局善光寺参りを取りやめて宙に浮いたらしい。
 そういえば家光、京都に上洛するときの宿として水口城を作らせ、代々水口藩主が本丸御殿を使わず将軍のために管理し続けたんだけれど、結局家光が一回使ったきりで解体されちゃった、なんてのもやってるな。
 そういうの多かった将軍なんだろうか。まだ諸大名の力を削ごうとあれこれ無駄遣いさせてたのかな。

 城からでて南の大きな通りを駅の方へ歩きだすと、ほどなく大名小路井戸というのに遭遇。これ自体は最近整備されたものだけど、飲用可能な水が出てるとのこと。さすが水がいいのね。

 アルモニー・ビアンという結婚式場の看板がついてるが、第一勧銀松本支店の建物(登録有形文化財)を転用したものだと。銀行は町中に突然文化財を遺していくなあ。
 そしてまたミスるピント。

 女鳥羽川まで通りを降りてきたら、そこがかつて大手門があったとこだそうで、枡形の跡が広場になっている。

 なんで児雷也が? と思ったが、ここから東に伸びているなわて通り商店街がカエルの街と呼ばれてるそうな。

 ちょっと良さげな小路の商店街だ。

 多分昭和の末にカードダス的なものが出るもんであっただろう機械が、いまだポケモンカードを排出している。

 若返りの水ですと。私は若い頃のほうが苦痛の多い人生を送っているので、別に巻き戻らなくていいや。

 女鳥羽川でまたピントを間違える。
 護岸の石垣はひょっとして城の一部として当時作ったものなのかな。きれいすぎるか。どうだろ。

 またひとついい感じの建物。
 メンズショップコメジという、松本では「ここで買い物ができれば一人前」という老舗の紳士服店であるらしい。地元文化としてそういうの残ってるの偉いな。
 そして引き続きピント間違い。

 引き続きピントを間違えつつ(ファインダーに表示あるのにねえ)、最後に松本駅を一枚。
 飯食って解散しようか、と思ったけど微妙に時間が足りなさめで、私が飯田行きの列車に乗れないとまずかったので、食事前に私は離脱。
 友人らとの旅行はここまで。私ほんとに人間にカメラ向けないから、一人旅してるときと写真の内容が変わらないな。

 で、松本から飯田線経由で掛川駅までの切符を買おうとする。飯田線ってICカード使えないのよ。だから切符買って飯田で途中下車して一泊して翌日掛川に、と。
 ……が、なぜか券売機で買えない。なんで? あれこれ券売機を操作してみるけど、どうしても出ない。
 仕方ないから有人の窓口に並んでいたら、若い駅員さんが「どちらまで」と声をかけてくれる。飯田線経由で掛川まで買いたい、と伝えると、それなら券売機でいけるから、と私を列から外して券売機を操作してくれるんだけど、やっぱり買えない。
 それで確認しにいって、中央本線が塩尻・岡谷・辰野で分岐してる関係で券売機が上手くルートを判断できない、とのことで、乗車駅証明書を貰って車内精算になった。

 謎なのは、松本発飯田行きの直通列車があるんだよな。それ乗りたいのに切符買えなくて、しかも降車駅がIC非対応、みんなどうやって乗ってるんだろう。


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