オールドデジカメ列伝: オリンパス・CAMEDIA C-2020Z

画像1 今回のオールドデジカメは、オリンパス・CAMEDIA C-2020Z。1999年の秋頃発売だったかな。当時、オリンパスは他社より一足先にデジタルに本腰を入れておりまして、フィルムの一眼レフを使う層にも訴求するようなモデルを並べていました。C-2020Zも113000円というプライスの高級機でした。
画像2 センサーは1/2型200万画素、そしてレンズが換算35-105mmF2.0-2.8という、フィルムのコンパクトじゃ絶対できないすごい明るいレンズを搭載してます。当時のコンパクトデジカメとしても小さくはなかったんですが、このレンズでこのサイズなら超小型軽量でしょう。
画像3 というかレンズが明るすぎて、ISO100でもシャッター速度上限にぶつかりがちなレベル。開放F2.0だと1/800秒で上限でした。
画像4 画素数が少ないのもありますが、ピクセル等倍で見ても絞り開放から特にアラが見えないレンズクオリティも嬉しい。1999年の古いCCDセンサーで手ブレ補正もない頃、105mmをF2.8の明るさで使えるのは頼もしい。
画像5 まあ、広角端である程度歪曲収差はあるなあ、と思うものの、ズームレンズだから仕方ないでしょう。
画像6 また、補色フィルターのCCDが使われてます。一般的な原色フィルターのものより、利用する光が多いので感度が高くノイズが少ない。色再現性が劣る、ちょっと地味な色合いの写真になりがちなので、21世紀に入ったら消えていっちゃいましたが。
画像7 で、面白いのが、コンパクトデジカメには珍しく、ズーム全域で最短撮影距離が変わらないレンズ(一眼レフはそれが普通)のようです。マクロモードも、テレ端のほうが大きく写せます。
画像8 1/2型センサーとはいえ、テレ端F2.8で寄ったらこれだけボケる。一般的なコンデジだと、テレ端F5.6くらいな上に寄れなくなるから、こんな写真は撮れない。C-2020Zは、一眼レフ使ってるような人向けのサブカメラを狙ってたんでしょうね。
画像9 もちろんP/A/S/Mフルモード。十字キー左右で露出補正、Aモードなら上下で絞り変更という操作系も「わかってるなー」って感じで。
画像10 強いていえば、オートフォーカスがどこに合ってるかよくわからない。まあマルチAFじゃなく1点ですが。合焦インジケーターも液晶画面内になく、光学ファインダー横のLEDによる表示だけ、というのは、今となってはちょっと違和感ありますが。このカメラは起動時液晶オフなので、基本は光学ファインダーで使う想定の設計かも。
画像11 上と似たようなカットで、絞りをF5.6に。ちゃんとボケ量が変わる。ボケもまあまあきれいとは思いますが、玉ボケの真ん中に点が打たれたような珍しい形になりますね。
画像12 20年前の製品ながら、ちゃんとカメラをわかってるメーカーが、カメラに詳しい客を狙って作った、って感じがよくわかる製品ですね。

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