見出し画像

PENTAX 17の使いこなしについて

 いきなり関係ない話なんですけど、時々「Vtuberっぽく聞こえる名前」の脳内大喜利をやるんです。
 で、ハーフカメラ使ってるとやはり36枚撮りが72コマになるので、今日もまだ「撮り終わらんなー」と思ってたんです。
 おっ、ハーフカメラ系Vtuberの鳥尾羽らん、いけるじゃないか、と一瞬思ったんですが、これVtuberより奇面組のセンスですね。若人先生と同じだ。

マニュアルを読もう

 PENTAX 17を使ってて「あれ?」と思ったことは複数あるんですけど、どれもマニュアルに書いてたんですよね……。
 長いこといろんなカメラ使ってきてるから、まあ見れば使い方わかるだろ、と甘く見て撮影し、このカメラの仕様をよくわかってなくて事故ったコマは、多くはないけどいくつか。
 デジカメと比べると情報表示が少なすぎて(物理のダイヤル系とLED2色だけ)、昔のフィルムカメラと比べると理屈はわかるけど昔そうはしてなかった(自動露出のシャッター速度が1/30秒までとか)とか、そういうとこがあるカメラです。

 以下に書くことは、大部分はPDFマニュアルに書いてました。どこに書いてたかはページ数つけときます。使い始める前に読むべきだった……。

露出に関して

  • フィルム感度の自動設定はないので、装填したら必ず確認すること。

    • やりました。FUJIFILM 400の後にSEAGULLの100を入れてそのまま2段アンダーで10枚くらい撮っちゃった。間違えてても何も教えてくれないぞ。DXコードに甘える習慣がついていた……。

  • 電源を入れたとき、レンズキャップしたままなら青LEDが点滅する。

    • シャッター半押しではなく電源入れた直後から(p.10)。点滅状態で半押ししてもそのまま点滅しっぱなし。でも無視してシャッターは切れちゃう。(切れないと装填直後の空送りができないし)

    • 青LEDの点滅はただ通知するだけで、全て無視できちゃうな。

  • モードダイヤルがP(標準モード)かBOKEH(絞り開放優先)でシャッターボタンを半押ししたとき、露出不足になるなら青LEDが点滅する。

    • シャッタースピードは1/30秒までみたい(後述)なので、それで露出不足なら青LEDが点滅しますが、無視して撮影できます。手ブレは救えないけど、露出不足はネガの懐の広さである程度救えるので、合理的といえば合理的。
      ただ、露出不足警告を無視する癖がつくと、キャップ外し忘れを見落とします。しました。青点滅は確認しろ。

    • 実際使ってて、薄暗いところでいかにも露出不足っぽいLED点滅が出てるの無視して撮ったコマが多数あるのに、なぜか手ブレしたコマがぜんぜんなかったんですよね。マニュアルの記載内容は微妙(日中シンクロモードが最長1/30秒と書いてて(p.24)、Pは露出制御が日中シンクロモードと同じ、という記載(p.23))ですが、1/30秒までだと結果と合うんでおそらくそうでしょう。

    • 🌙(低速シャッターモード)だと、おそらくシャッタースピード4秒でも露出不足になる場合になら青LED点滅になるようです。

      • レンズキャップ外し忘れ警告もこの閾値で出るみたいで、真っ暗な中だとキャップ外しててもスイッチ入れたときに警告が出ます。

  • B (バルブ)は絞り開放F3.5固定です(p.23)。

    • 星撮りとかだと絞れないのが寂しいか。

  • フィルター使用時の露出に関しては、レンズ前面上部についてる小さいのが露出計(p.6, 8)なので、TTLならぬTTF (Through the Filter)測光はしてくれそう。

    • 露出倍数は考えなくてもよい、と思うけどフィルターにもよるかも。マニュアルでは、テスト撮影して露出補正しろとある(p.30)。

ピントに関して

  • モードダイヤルがAUTO(フルオート)だと、ピントリングでのフォーカス設定は無視される。

    • AUTOは、説明書では「露出制御はパンフォーカスプログラム」「フラッシュは自動発光」「フォーカスは固定」(p.23)とあり、別のページで「被写体から1m以上離れて」(p.22)とある。
      F8か11・ピント位置1.7m設定か、F16・ピント位置3m設定にすると、だいたい1m以上のパンフォーカスになるからそのへんかな。
      いずれにせよ絞りは深くしないと成立しないし、マニュアルの「パンフォーカスプログラム」というのもそういうことっぽい。絞りを開けたいならBOKEH、深く絞りたいならAUTOを選ぶ、というのが適切な運用か。

  • ピントリングが🍴(テーブルフォト)か🌷(マクロ)だと、シャッター半押しで青LEDがゆっくり点滅する(p.10)。

    • 近距離設定で遠距離を撮るとボケちゃうので出る警告。

    • 近接かつ露出不足になる条件なら、速い青LED点滅で露出警告が優先されて出ます。

フラッシュに関して

  • フラッシュは左手側についてるんで、横長フレームで撮るときにシャッターボタンを上にして構えると、フラッシュが下にいく。

    • フラッシュは上に来る方がいいので、私の慣れとは逆だけど、慣らしていかなきゃいけないな。マニュアルにもそう書いてる(p.21)。
      グリップが上にくると、ストラップがレンズにかかっちゃうケースも有り得るし。ヘビの霊が写った写真を発生させる典型的ミス。

  • 近接だとフィルターやフードでフラッシュがケラれるから外して撮れ(p.25)とのこと。まあフラッシュとレンズが近いしな。

    • そもそもフィルターは薄枠を使えと指定があり、多段フィルターやると測光にも影響するとのこと(p.30)。私はレトロな3mmくらいあるスカイライトをつけてるけど、あんまりよくないかも。

  • GN6でフル発光しかしないっぽいので、ISO100のフィルムなら近距離(1.7m設定)、ISO400なら中距離(3m設定)くらいが適正。計算上そうなるし説明書にも書いてる(p.25)。

    • ネガが2段オーバーまで許容するとしても、ISO100で1m弱、400で2m弱くらいまでが精一杯かな。

      • マクロやテーブルフォトでフラッシュ使うと、ピントがあってるなら基本的にオーバーで飛んじゃう。マニュアルには近接ならISO100でやれとある(p.25)から、100ならいいのかも。

      • 逆にISO100でも飛ぶなら使いようがないから、近接フラッシュ時は絞る設定かもしれない。被写界深度も稼げるし。

    • 上の計算は絞り開放でやったけど、実際にいくつになるという記載は説明書にない。バルブではF3.5固定と記載(p.23)があるのに、フラッシュ時は書いてないからには、固定ではないっぽい。
      日中シンクロモードだと、フラッシュ強制発光でも露出制御はPと同じ記載(p.23)になっている。となると、日中シンクロだとフラッシュの飛距離がわからなくなりそうだなあ。

撮影不能警告に関して

  • 赤青のLEDが激しく点滅するときは、撮影不能の警告(p.10)。

    • スイッチ入れてすぐそうなる場合は電池切れ。

    • シャッター半押しでそうなる場合は、巻き上げてない。
      私は巻き上げ忘れてるのに、LEDが点滅してシャッター切れないから、電池切れと思いこんでPENTAX 17をしまい込んだ日がある。

撮影手順に関して

  1. レンズキャップを外す

  2. 電源をONにする
    (LEDの青点滅が出たらレンズキャップを確認する)

  3. 露出補正ダイヤルが意図通りか確認

  4. モードダイヤルが意図通りか確認

  5. 巻き上げてあるか確認

  6. ファインダーを覗いて構図を決める

  7. フォーカスを設定する

  8. シャッターボタンを半押し
    (LEDの青点滅が出たら、露出に無理がないか確認)
    (近接撮影のつもりではないのにLEDのゆっくり青点滅が出たら、フォーカスを確認)

  9. シャッターボタンを押し込む

  10. 巻き上げる
    (常に巻き上げておく派とおくべきでない派があると思うけど、PENTAX 17の説明書では巻き上げておく手順になっていた(p.22)。信仰が異なる場合は5あたりで巻き上げよう)

  11. 続けて撮影するなら3に戻る

  12. 電源をOFFにする

  13. レンズキャップをつける

  14. しまい込む

 手順多いけど、ミスしないようにとなるとこんなになっちゃうな。けっこう確認事項が多い。

レンズキャップの工夫

 フィルターの前後にねじ込んでフィルターを保護するためのキャップなんだけど、この前側につけるねじ込みキャップをPENTAX 17につけてみることにした。

 見た目がソリッドで格好がよくなる。ステッカーとかなにか描いてもよさそうだなあ。
 私のはスカイライトフィルタもつけてるから伸びてるけど、直接だともっとフラットで引き締まる。

 ねじ込みキャップだと、つけ外しの手間が増える。
 だけども、あえて手間がかかるアクションを挟むことで、ダイヤルが想定外の位置に回ってるとかの設定ミスをチェックする時間を作るという意図。
 どうせ速写するものじゃないので、あえてテンポを落とすわけですよ。

 うん、地下街で変なもの見つけておっと思ったときに、やっぱりキャップ外し忘れたけどな。私の粗忽をカバー仕切るには足りなかったか……。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?