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PENTAX Q 発売10周年記念 いきなりQレンズレビュー

 Twitterで知ったんですが、2011年8月31日にPENTAX Qが発売して、今日で10周年だったんですって。Twitter #PentaxQ_10thanv を参照のこと。

 ただまあ、私が持ってるのは最終型のQ-S1で、初代のQは発売当時には買ってませんでした。今持ってるのも、カバー画像も、最終型のQ-S1でした。
 最初に買ったのは二代目のQ10でしたね。

 そんなわけで、Twitterではカメラの写真撮って盛り上がってますが、私は初代機を持ってないのでちょっと遠慮して、今日撮った写真で。
 レンズは、ボディと一緒に10周年を迎えた01 STANDARD PRIME

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 01はやっぱり、よく写るレンズですよね。
 コンパクトデジカメと同じ1/1.8型とか1/2.3型のセンサーでも、小さく収めたズームレンズのコンパクトデジカメよりやっぱりQの方が写るよな、と思わせる一本。
 Q7/Q-S1でライカ判換算39mm、Q/Q10で47mmと、広角ではない標準単焦点ですね。それでF1.9なんで、夜でもそこそこ撮れちゃう。
 Qシリーズレンズのトップバッターで、STANDARDを名乗るだけはある。

 ただまあ、別に優等生なレンズではないんです。
 歪曲収差補正を切ったら、ぐねぐねに歪んでたり。単純樽型とかじゃないんだこれが。
 PENTAXにしてはかなり逆光にも弱い。適当なフードじゃなくて、純正のフジツボフードつけると断然抜けがよい写りになる。キャップがねじ込みになって少し面倒になるおまけ付き。
 上の写真の2枚めでもわかりますが、F1.9だからって開放でボケを出そうとかすると、かなり癖のきついボケになっちゃいます。
 でも別にそれでいいのだ。この程度は味だし、使いこなせばよい。


 そしてここからは今日撮った写真じゃないですけど、持ってるレンズレビューに流れ込んでいく。最後の08 WIDE ZOOM以外は全部持ってます。

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 02 STANDARD ZOOMは、Q-S1だと23-69mmのワイド寄りの標準ズーム。
 開放F値はF2.8-4.5と、それほど明るくない。沈胴式でコンパクトにまとめなきゃいけないわけでもなし、もうちょっと行けないか? と思わなくもない。
 でもやっぱり、程々スペックでそれなりのサイズなだけに、これも画質上々。弱点は、やっぱりフードがあるとだいぶヌケが向上するのと、テレ端開放で近接撮影するとかなり甘くなるくらいかな。

 まー、無難にまっとうなレンズなんですが、標準3倍ズームつけてても普通のコンデジと使ってる感じが変わらない気がしちゃったりもする。難しい。性能に不満なんてないのに。


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 03 FISH-EYEは名前通りに、換算16.5mmF5.6の、大体対角魚眼レンズ。
 値段も1万円以下で、それでこんなコンパクトな魚眼が楽しめるってんで、かなりの人気レンズです。AFモーターの入ってないMFレンズですけど、魚眼だからさほど困らない。

 意外と解像感があったり、実はQ用レンズの中で最も寄れるレンズだったり、遊び甲斐いっぱい。裏技もあります。楽しい。


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 04 TOY LENS WIDEは、これもAFモーターのないMFレンズで、ライカ判換算33mmF7.1。
 歪曲でひん曲がってるし、あんまりシャープに写らないし、色の抜けもよくない。トイカメラみたいな写りで、それが狙いのレンズ。

 私には、これをどう使うのかが見えてこなくて、買ったのはだいぶ最近なんですよ。
 Qのボディにはスマートエフェクトっていう、特殊効果を加えた撮影モードがあるんですけど、そこにAuto110モードっていう、80年代のポケットカメラっぽい写りになるやつがあるんです。
 04つけてAuto110モードを使うと、カメラが30年タイムスリップする。


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 05 TOY LENS TELEPHOTOは、ライカ判換算94mmF8の中望遠レンズで、04と同じく収差が残った甘いレンズ。
 なんだけど、04がかなりはっきりと変な写りのレンズだけど、05は意外とそこまでじゃない。しかしパリパリに写るわけでもなくて、Auto110モードは似合うくらい。
 実に微妙な落とし所だけど、これ意外なほど使ってて楽しい。正道と邪道の境目が曖昧になるレンズ。


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 06 TELEPHOTO ZOOMは、ライカ判換算69-207mmF2.8通し(!)という、ポケットサイズの大口径望遠ズーム。
 画質も実に良くて、Qシリーズでも5本の指に入る(ボケです)。
 望遠だけに、テレ端で寄って絞りを開ければ、そこそこボケます(ボケてないです)。

 Qレンズで面白いのは03 FISH-EYE、定番は01 STANDARD PRIMEって感じですけど、実力派といったらこれですよ。ほんとによく写る。


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 でもって07 MOUNT SHIELD LENS
 ライカ判換算53mmF9の、ボディキャップにレンズ一枚埋め込んだ単玉レンズです。

 前から見たらピンホールみたいな小さな開口にレンズがちょこんとあるだけで、撮った画像は中心しかまともに写ってない。
 ピント合わせすらできないのに、ピント位置が妙に近くに固定されちゃってるから、写ルンです的なパンフォーカスですらない。
 「変な写りのレンズだから勝手に面白い写真になるだろ」なんてそんなわけはなく、むしろ変なだけのヘタな写真量産装置といっていい。
 これをねじ伏せられるスナップ巧者にこそ挑戦してもらいたい。


 最後に08 WIDE ZOOMという、ライカ判換算17.5-27mmの超広角ズームがありました。
 ちょっと値段が高めだったから躊躇してたら、真っ先に販売終了になってしまって、入手難レンズになってしまった。


 さて、シリーズの展開は終わってしまったQシリーズですけれど、これから買っても面白いですよ。
 レンズは……なにしろ全部面白いので、08はまあ買うのが難しいとして、01~07まで買ってもそんな大した値段しないでしょ。
 さあさあ。今ならまだ間に合う。Q丸組に入るんだ。

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