見出し画像

花壇撮影チャレンジ (PENTAX K-70 + smc PENTAX-DA17-70mmF4)

 ぼちぼち、あちこちの施設のクローズが解除されて、ショッピングビルなども営業再開したりなどしてきましたね。
 大阪だと、長居植物園は、広い屋外施設ということもあってか、5月16日と早いタイミングでの再オープンとなってました。

 家に居る間に考えてたのが、「被写体をある程度の範囲やモノに限定し、それを私はどう撮るかを実際に記録してみる」というのをやってみたらどうかな、と。
 今回は、長居植物園に入ってすぐにある花壇を使って。

画像1

 この花壇ですね。冬でも夏でも何かしらの花で整備されてるんで、いつきても使えます。

 で、標準ズームレンズをつけたカメラ一台持っていって、私はこの花壇をどのように写真に切り取るのか? (望遠とかマクロとかだと、そのレンズに応じた撮影をしようと引っ張られるので、標準ズームがよろしいでしょう)
 そして実際に撮ってみた写真をすべて並べて、検討を加えて、私の癖や特徴、発想力といった写真の腕を浮き彫りにするのです。恐ろしい!

花壇撮影チャレンジのレギュレーション

 さて、今回のレギュレーションですが、「標準ズームレンズ一本」ということで、PENTAX K-70とsmc PENTAX-DA 17-70mmF4の組み合わせになってます。

 時間は、多人数で同時にやるとかなら制限してもいいでしょうが、私は今回は特に考えずでした。
 結果的に12:28~12:40までの12分間だったんで、10~15分くらいに制限してもいいかも。

 枚数は、(花の名前の表示をメモっただけのカットを除いて)23枚になってました。単なる失敗写真も含みます。
 24枚とか36枚とか、枚数を決めてやってもいいかも。

 私は普段、RAW現像を行うタイプなんで、普段どおり「後からRAW現像で救えることに関しては撮影時には固執しない」という手抜きをしてます。
 多少露出の補正が必要そうでも後で直すつもりで撮ります。また、カスタムイメージもいちいち選ばずにオートセレクトにしてました。

撮った写真とコメントなど

 じゃ、実際に撮った23枚を見ていきましょう。

画像2

 39mm F6.3 1/400 ISO100 カスタムイメージほのか(彩度0・キー-1・コントラスト+3・ファインシャープネス+2)。
 まず光を見るという当然の基本からなんですけど、真昼の12時台にやり始めたら、すべてトップライトの世界になっちゃいますよねはい。本来は2時3時にスタートせにゃいかんかったな……。
 で、最初は影をチェックしてたということで、自分の影を撮ってました。

画像3

 53mm F4.0 1/500 ISO100 現像時-0.5EV カスタムイメージほのか(彩度0・キー-1・コントラスト+3・ファインシャープネス+2。
 赤と白で対比のつもりっぽいけど、なんかもうひとつ。赤い花がついてはいるけど、緑が多すぎて映えてないな。

画像4

 17mm F13 1/125 ISO100 現像時+0.5EV ファインシャープネス+1。
 私は背が高いせいか、見下ろし構図は結構よくやります。

画像5

 28mm F13 1/125 ISO100 現像時+0.5EV ファインシャープネス+1。
 ほんとは赤白だけで左右バランスさせたいけど、そこまで身を乗り出せなかった。

画像6

 70mm F8 1/125 ISO100。
 私すぐこういう左右半々構図にしたがる。これちょっと花ぶりが悪すぎるから構図以前だけど。

画像7

 70mm F4 1/250 ISO100 カスタムイメージ・ナチュラル(彩度+1 コントラスト+2 暗部-4 ファインシャープネス+0)。
 ベル撮るならベルの中の舌にピントを置くほうが普通かもしれない。どっちかというと、くすんだ真鍮の模様が目についたからこのピントにした。
 迷うなら両方撮っておけばいい話なんだけどな。

画像8

 70mm F4 1/1250 ISO100。
 ピンぼけ失敗。

画像9

 70mm F4 1/800 ISO100 カスタムイメージ鮮やか ファインシャープネス+1。
 メインのシロツメクサの後ろにもうひとつ重なってしまった。これは構図ミス。
 それと、肉眼では見えにくい透明の糸を張って花壇の立入禁止エリア表示にしてあったけど、ボケると目立ってるな。

画像10

 70mm F8 1/250 ISO100。
 人がはけるのを待ちなさい。

画像11

 70mm F8 1/320 ISO100。
 奥の方へ人が消えるのを待ってたら、左から別の人来てた……
 構図もちょっと、上の余白がなさすぎ。「頭上の余白は敵だ!」。
 そもそも、ハートの向こうに柱立ってるのが邪魔で、それには気を配れてなかったな。

画像12

 70mm F8 1/250 ISO100 カスタムイメージ鮮やか -0.8EV 周辺光量手動補正 15mm -50。ずいぶんいじった。
 ニワゼキショウはこの花壇だけじゃなくて、そこらじゅうに大量に咲いてた。主張強すぎないから好きな花よ。

画像13

 70mm F8 1/320 ISO100 カスタムイメージ・雅(MIYABI) -0.5EV。
 花壇に植えてたのはトレニア、ペチュニア、ベゴニアだったけど、そのどれでもなく、かといって雑草にも見えないこの小さな花は、こぼれ種から咲いたのかな。

画像14

 70mm F8 1/160 ISO100。
 構図甘くてやりなおし。

画像15

 70mm F4 1/640 ISO100。
 絞り開いてみたけど、やっぱり特に良い構図でもなかった。

画像16

 17mm F4 1/500 ISO100 カスタムイメージ・ナチュラル 彩度-1 キー-2 コントラスト+1 暗部-4 ファインシャープネス+0。
 もうちょっと雑草が整ってたらいい感じ、だけど雑草が整ってるわけがないので、まあしょうない。

画像17

 17mm F4 1/640 ISO100。
 構図決めかねてる間にドレッシーな人が通りかかって(強めにボカしてあります)、全然構図煮詰まらないままにシャッター切っちゃったな。

画像18

 17mm F7.1 1/250 ISO100。
 花のピークが過ぎててハートの見栄えがよくなかった。構図も半端で、上の方がごちゃついてる。

画像19

 70mm F7.1 1/250 ISO100。
 トキワハゼが一叢だけ咲いてたのを発見。ピント甘い。

画像20

 70mm F4 1/800 ISO100。
 絞り開いて撮り直したら余計悪かった。そもそもあまりローアングルが映える被写体じゃなかろう。

画像21

 70mm F6.3 1/320 ISO100。
 ひだ状のところに日があたって面白いかと思って。ちょい右が切れた。

画像22

 70mm F6.3 1/320 ISO100。
 遠くでボケてる赤い花が目立つのが気になっちゃうな……。

画像23

 70mm F11 1/125 ISO320 カスタムイメージ・リバーサルフィルム。
 自然史博物館のクジラの骨格標本をハートの中に。

画像24

 70mm F11 1/125 ISO320 カスタムイメージ・リバーサルフィルム。
 こっちの標本だと柱がモロに入っていまいち。

自己総評

 撮った写真を見直してみますと、トレニア、ペチュニア、ベゴニアの3種で作ってる花壇だというのに、それらのクローズアップはひとつも撮ってないあたり、私の拗ね者じみた性格が出てると思います。
 雑草のニワゼキショウばっか撮ってる。

 最初は広角側もある程度使ってたのに、後半ほとんど全部テレ端で撮ってました。まあ、最初は広めの視野でざっと見て歩いて、だんだん細かいものを探して……とやってたので、当然ではありますが。
 私は中望遠が好きなんで、ついつい手癖でテレ端に振ってるのも否めないかな。

 他の人が同じことをやってくれれば、差が見えてきて面白いと思いますが、と水を向けておきます。

考えたこと

 写真をきっちり撮ろうと思うと、

・構図
 ・メイン被写体の位置
 ・背景や添景の置き方
 ・ズーミングによるパースコントロール
 ・ボケによる遠景・前景のコントロール
 ・光の当たり方
 ・ピント位置
・露出
・カラー設定(PENTAXではカスタムイメージ選択、さらに彩度・コントラスト・色相・シャープネスなど微調整)
・シャッターチャンス
 ・人がはける、通る
 ・動きがある被写体ならその状態

 と、すぐ思いつくだけでもこれくらい。
 とはいえ、多岐にわたる要素に対して、撮影前にすべてに気を回して完璧に整える、というのも、ちょっとむずかしい。
 全部押さえようとしても、どれかを気にすると何かがおろそかになって……で、なかなかゴールにたどり着かない。

 だから、オートを使うとかで考えなくてよい要素を増やして、自分で考えると決めた部分をきっちり整える、としたほうが、打率上がるんじゃないかと。
 プロの人でも「大抵はプログラムオートでいい」くらいのことを言ってることがありますけど、これは要は「絞りとか速度を気にして散漫になるなら構図に集中しろ」って意味じゃなかろうか。

 そこで私は、どうせ後でRAW現像するんだから、露出は少々外しても後から救えるし、カスタムイメージなどでの色づくりも後からやれる、なので撮影時はあんまり気にしない、としました。
 私はつい絞り優先オートにしてましたが、絞りも気にせずプログラムオートでよかったかも。
 そうして、構図に集中する。

 そうした結果、集中してこれかよ、という無残な結果へのセルフツッコミをもって、この記事の締めとしておきます。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?