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イスファハンで何故か人気者だった父

イランに住んでいた頃、日本から私の両親がイランに来ることになりました。今から10年以上前の話です。

母曰く、「60代のうちに、一度イランに行ってみようと思う」とのこと。
私の両親は、それまで一度も海外旅行に行った経験がなかったので、イランが初めての海外旅行先となりました。

パスポートを作るのも初めての経験!

イランに個人旅行で入国するのは、ちょっと面倒な手続きがあるのですが、それもクリアして、無事にテヘランの国際空港に到着した父と母。

当時は、まだ日本⇔イランの直行便であるイラン・エア(途中、韓国or中国経由)が飛んでいた為、今よりも楽に両国の往復が出来ていました。

さて、両親のイラン滞在については、あまりにも書く事が多すぎるので、今回はイランの観光地の1つである古都、イスファハン(Isfahan)に行った時のことについて書いていきます。

イスファハンは観光地なので、海外からの旅行者もそれなりに訪れますが、それでも首都テヘランに比べると、外国人は少なかったように思えました。

イラン在住だった私も、イスファハン旅行中にはけっこう声を掛けられました。

若い世代は、英語で話しかけてくる事が多かったです。

「どこから来たのですか?」
「イランはどうですか?」など。

同世代や、年配のイランの人達からは日本語やペルシャ語で話しかけられました。
「こんにちは!私は、昔日本に住んでいました」
「東京に住んで、働いていました」などと日本語で話しかけられたり、

「私の息子は、今も日本に住んでいるよ」とペルシャ語で話しかけてくるおじさんがいたり。

とにかく、どこに行っても話しかけられていました(^^;)

そんななか、私は不思議に思っていたことがあるのです。

それは、なぜか分からないのですが、父が意外とみんなの注目を集めていた事なんです!!

イスファハンの公園を歩いていたら、向こうの方から父めがけて「わっはっは」と声に出して笑いながら父にハグをしてきた大柄のイラン人男性がいて、ビックリしたものです!

すごい気さく!!!

その男性は家族で公園を散歩していたらしく、父をハグすると大きな手で握手を求め、写真を撮り、なぜだかとっても嬉しそうなのです。

父も驚いてはいるものの、何だか嬉しそう😊

大柄のイラン人男性は、父にいろいろと話しかけて、通訳は旦那がしていました。

そして、父のついでのような感じで、私と母はその男性の奥さんと写真を撮ることになりました。

その他にも、私達と一緒に行動しているのにもかかわらず、なぜか父に声を掛けてくるイランの人が多かったのにもびっくりしたものです。

こうなってくると、やはり父も気分が良くなってきたのでしょう。

イスファハンの観光地内で、イランの女性グループが写真を撮る場面に出くわした父は、にこやかに「撮ってあげましょう!」と自分から声を掛けたのです!

しかも日本語で(^^;)

女性たちは「あら!じゃあお願いします!」という感じでカメラを父に預け、しまいには「一緒に撮りましょう!」となったのでした。

良かった!
良い時期のイランに来られて、、、。

この頃のイランは、田舎は分からないけれど、首都テヘランやイスファハン、シーラーズといった観光地などでは、宗教的な規制が緩くなっていたのでした。

なぜなら、私が初めてイランを訪れた90年代後半は、テヘランにはコミテと言われる秘密警察がたくさんいて、スカーフから髪の毛が出ているだけで注意された経験があるからです。

イランは、海外からの旅行者が行きやすい国ではない分、父のような東洋人の年配の男性が、もしかすると珍しかったのかも知れません。

ただ、首都テヘランとなると、駐在の人も多かったので、そこまで声をかけられたりはしないのですが。

ちなみに、父はどこに行くにもカメラを持参していて、ものすごい数の写真を撮りまくり、その後、イラン旅行記のアルバムを母と共にパソコンで自主制作しました!

機会があれば、また両親のイラン滞在の話を書きたいと思います。

今日も最後まで読んでくれて、どうもありがとうございます!!



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