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感想:コンテナ物語

著者:マルク・レビンソン、訳:村井章子出版:日経BP社

毎年おすすめの本を発表して世の中を賑わせているビル・ゲイツ。そんな彼が2013年のおすすめ図書に選んだのが、このコンテナ物語。初版も増補改訂版ももってて、初版はその当時読んだのだけれど、増補改訂版読まなきゃ~!と思って読んでいたら日数が経ちすぎて、間違えてもう一度初版の方を読んでしまった、悲しい世界。。。。

普段輸出入にたずさわっているので、コンテナという単語自体やコンテナ自体についてはかなり身近な存在だけど、その歴史、というかコンテナがない世界というか、そういうものは全く想像もしたことがなかった。

iPhone以前のガラケーやBlackBerry時代なんかもそうなんだけど、ある時点で大きな大きなトレンドを作ったものって、それ以降当たり前すぎる存在になってしまって、それ以前存在していたものすべてを歴史の教科書の中にしまい込んでしまう感じがする。特にガラケーとか、ウィルコムのW-03とか、モバゲーとかなんでも、自分で使っていたものでさえ、記憶の中には朧気にしか存在しない。ノスタルジックである必要はないし、今のほうができることはたくさんあるけれど、当時は当時で常に新しい機種をチェックして物欲を燃やしまくっていたことを考えると、今のスマホ熱も、いずれ過去のものになってしまうんだろうなーとしみじみ。

閑話休題。

コンテナ以前、港は文字通り海の男達の世界だった。たくさんの重い荷物を積み下ろししなければならないからものすごい人でが必要だし、事故や怪我は絶えず、盗難窃盗当たり前、労使関係も最悪でストライキは頻発。そんな世界だったそうな。

細かいところはすべてすっ飛ばすけれど、マルコム・マクリーンという、パワフルでエネルギッシュで、野望に満ち溢れた男が、業界の反発や規制や幾多数多の障害を物ともせず、世界を引っ張って作り上げてきた、コンテナの世界。

コンテナの生まれたことで、運べるものが多種多様になり、結果グローバル化が促進された。リガードの比較優位説を実現させたコンテナ。その世界が良い世界か、悪い世界か、それはさておき、コンテナは間違いなく世界を変えた発明でしょう。
そうしたコンテナも、いつかは過去の遺物となってしまうんだろうな。なんて思ったり。

世界を変えるには、絶え間ない不断の努力と、決断の連続に耐える胆力と、行動力とスピードが大事なんだなと、ひしひしと感じました。

うすっぺらい文章になってしまったけれど

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