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MAZDAと縄文時代

MAZDAと縄文時代はほとんど同じものだ。何を言っているのかわからないと思うかもしれない。それはそうだろう。MAZDAとは日本の車メーカーで、縄文時代とは日本の歴史の一つの区分だからだ。この二つには「日本」という点以外、一見何の接点もない。

考古館に行った帰りはだいたい渋滞にハマって、小仏トンネルまで20キロなんて時間をいつもだいたい持て余している僕は、いつしかテールランプに詳しくなって、冗談でテールランプソムリエ(そんな資格は無い)なんて名乗ったりもしているわけですが、ソムリエから誤解を恐れずに言わせてもらえばテールランプのデザインだけについて言えば国産車と海外メーカーの差は一目瞭然、国産メーカーのテールランプはつまらないものが多い。高級かどうかもセグメントがどうのも大して関係がない。

そんな中でもMAZDAはかなりの健闘を見せていたのがまずこのメーカーが気になった発端だ。特にクルマを買い換える予定もなかったりするけれど、MAZDA CX-3いいな、とかCX-5くらい大きい方がいいかなとかMAZDAのサイトを眺めたりもしていたのだけど、昨年発売されたMAZDA3のデザインにはまさにやられてしまった。このクルマのデザインは…、このフォルムは…。これはまさに、磨製石斧としか言いようのないデザインではないだろうか!

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磨製石斧のようなクルマ

この写真を見ても、クルマのデザインと縄文性について、何を馬鹿なことをと言われる人も多いだろう。もちろんそれは仕方がないことだ。今は2020年、縄文時代は約2500年前には終わっている。もちろんMAZDAは縄文なんて意識していないかもしれない。しかし、こうは考えられないだろうか。縄文時代の磨製石斧は一つには道具としての機能を追求して作られた造形だ。そしてそれ以上磨かれ仕上げられた機能美の延長線上の美しさを追求したかのような磨製石斧も存在する。例えば同じようにMAZDAがクルマのデザインに美しいフォルムを求めたとしたら、人の手で作り、人が美しいと思う流線型を求めたとしたら。その形状が近いものになることだって無い話ではない。

MAZDA3は2020年のWORLD CAR DESIGN OF THE YEARを獲得している。僕からはWORLD 磨製石斧 OF THE YEARを進呈したい。

エンブレムに隠された縄文性

それだけではない。流石にMAZDA3が磨製石斧だからと言って僕だってそんなには騒がない。MAZDAが縄文時代を意識しているはっきりとした証拠をお見せしよう。

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注目してもらいたいのはMAZDAのこのエンブレムだ。何かに似ていないだろうか。そう、このエンブレムは典型的な中部高地の土偶の顔をしているのだ。

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MAZDAのエンブレムはMAZDAの「M」と土偶の眉毛をデザインしたものだったのだ!

赤にこだわるMAZDA、赤にこだわる縄文時代

MAZDAの重要なブランド戦略としての「色」、それは「赤色」だ。ソウルレッドと名付けられたその赤色は深く、まるで漆のように艶やかに輝いている。もちろん縄文時代のテーマカラーは「赤」だ。漆は縄文時代から使われ、特別な土器や何かの道具は赤く塗られていたことがわかっている。以下の写真が縄文のソウルレッドだ。

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流石に時代を経て退色している部分があるが当時はかなり鮮やかに魂を赤く染めていたのではないかと考えられている。

縄文のオープンカー「顔面把手」

MAZDAロードスターは国産車で唯一成功したオープンカーと言ってもいい。国産車のコンバーチブルと言えばロードスターと最初にイメージできるほどだ。そして縄文時代にもコンバーチブルのような土器がある。それがこのタイプの土器、顔面把手付き土器だ。

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まるでドライバーたちがウエストコーストの風を感じているかのようだ。

このようにMAZDAと縄文時代の知られざる相似形についてはご理解いただけただろうか。もし今クルマを買おうと思っている人がいればMAZDA3を激しくおすすめする。ぜひ縄文時代に想いを馳せ各地の考古館にドライブをしてほしい。

最後にMAZDAの次の展開を予想しよう。先ほど、MAZDAと縄文時代のテーマカラーの同一性について例をあげて解説してみたわけだが、縄文時代にはもう一つ重要視されていた色がある。それが「ヒスイグリーン」だ。翡翠は縄文時代、貴重な威信材、特別な石として新潟県の一部からしか採れないにも関わらず、かなり広範囲に流通していたものだ。そのグリーンに縄文人は何か特別なものを感じていた。同様にMAZDAにはかつてロードスターに採用され、愛された色があったそれがグリーンだ。ブリティッシュグリーンと言われロードスターといえばこの色のイメージがある。いつかこの色が復活して、ヒスイグリーンとして(もしくは蛇紋岩グリーン)ロードスターに採用されるのを予想して、この考察を終わりにしたい。

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※画像などはMAZDAのホームページのキャプチャー、各考古館のホームページのものを使わせてもらった。問題があれば早急に取り下げたいと思う。


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