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僕には個人的にラオウと呼んでいる漢がいる。それは人ではなく木。

僕には個人的にラオウと呼んでいる漢がいる。それは人ではなく木。
立ったまま化石となった巨木。根反の大珪化木のことだ。 岩手県一戸町、根反川の河岸にその姿を見れる。
この珪化木は1700万年前におきた火山の大噴火で火山灰に埋もれ、長い時間をかけて瑪瑙化、石化したもので、写真の根反の大珪化木は、直径2メートル、高さ6.4メートル根付きの直立した珪化木の中で日本最大のものだ。

根反川の流域に珪化木がたくさん残っている。

下はコンクリートで固められ、全体は見えていない。のだが、表面が劣化して少しづつ小さくなってしまっているらしいので早く見に行ってほしい。昔の写真を見るとなんとなくその大きさの比率がわかるだろう。

我が生涯に一片の悔いなし!


根反では、いくつかの家で入り口に珪化木を飾っている。 廃校となってしまった根反小学校の入り口にも立派な珪化木の門柱がある。珪化木はこの町のシンボルのようなものなのだ。

小学校の門柱。表札も珪化木と同じくらいぼろぼろとしていることが。

一戸町には御所野遺跡という世界遺産にもなっている縄文時代の遺跡があり、そこには最高の遺跡公園と博物館がある。博物館には珪化木で作られた縄文時代の鏃がたくさん並んでいる。

現代の根反の人たちだけではなく、御所野の縄文人にとっても珪化木は大切な石(または木)だったのだ。

左側の黄色い鏃が珪化木。鏃ではあまりみない質感が新鮮。


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